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50個のアイデアの引き出しが増やせます「ニューコンセプト大全」

「あじの素」じゃなくて「アジトの素」です。

こちらの本は「Forbes JAPAN」の「電通BチームのNEW CONSEPT採集」という連載企画の記事をまとめた本です。
電通Bチームとは、電通社内からB面を持った社員を集め、イノベーションやアイデアの素材を情報収集・共有しながら、世の中に新しい価値観や方法論、プロジェクトを立ち上げ発表している特殊クリエイティブチームです。B面とは、本業(=A面)以外に、私的な活動や趣味、前職や出身大学の専攻など、個人的な側面(=B面)のこと。DJや小説家、e-sportsプレーヤー、ビールブロガーなど、実に様々なB面を持った方々が参加されているそうです。
ニューコンセプト大全は、Bチームメンバーが提唱する50個の「世の中が良くなるコンセプト」を教えてくれています。この本の一番初めに紹介していたのが「Bチームを作ろう」というコンセプトでした。


自分だけの能力や個性を活かせるチームを作る

「Bチームを作ろう」の中で、特に私の心を突き動かした言葉が、
一個人として気づく新しい価値観やコンセプトを、
誰にも頼まれてないのに、察知したり、作ったりする

というプロジェクトチーム立ち上げ当初から持ち続けている信念です。
クリエイティブを生業とする者にとって、仕事だけでなく、普段の生活や趣味などの時間から得られる物事の考え方や違和感とかって、とても大切なこと。
前回の記事で、私のチームのメンバーにリモートワークの中でも、外の世界から様々な刺激を受けて、自分が感じたことを発信できる場が欲しいと書きましたが、その最中に読んだのがこの本だったのです。「みんなのアジト」の骨格は、ほぼ電通Bチームのフォーマットに倣って立ち上げたものです。
とはいえ、そこは天下の電通さんですから、しっかりとプロジェクトが事業化されたり、生み出したコンセプトの講習やセミナーを開催したりと、活動領域の幅も奥行きも「みんなのアジト」とは比較にならない規模感です。「みんなのアジト」の活動の中心は、メンバーの「クリエイターとしての成長」を第一に、その成長のアウトプットとして「新事業につながればいいなぁ」というくらいの気構えで、今のところ活動しています。

私が興味を持った思考法「マジックワード思考法」

マジックワード思考法は、コピーライターとして最も興味を持ったコンセプトでした。これまで世に送り出された広告やキャッチコピーなどを見直して、企画に使いやすそうな100ワードを厳選して作ったカードが「マジックワードカード」。
カードには、「-------担当大臣」「100年に一度の--------」「感情を持った----------」という具合に言葉が書かれています。
アイデアの対象となるテーマに対して、無作為にカードを配って面白くなりそうなマジックワードを選んで、付箋を使ってみんなでアイデアを肉付けしていくというものらしいです。
例えば、「本屋」がテーマで、仮に「行列ができる---------」というカードを選んだら、「行列ができる本屋」はなんだか普通な感じで、思考はそこでストップしそうです。
でも、「本屋担当大臣」「100年に一度の本屋」「感情を持った本屋」は、なんだか想像力をかきたてます。
「感情を持った本屋って、こんなじゃない?」と想像を超えたアイデアを思いつくきっかけになりそうですよね。
コピーライターの仕事でも似たような思考が求められることがあるので、とても参考になりました。できればこのマジックカードが欲しいと思いました。と思っていたら、実はこのマジックワードカードは「ミラクルワードカード」と名前を変えて、電通Bチームさんが主催して、新規事業支援のワークショップや企業研修などで実施されているそうです。ムムム…、ぜひ参加したい。でも個人参加はできなそう…。いつか「みんなのアジト」を大きくして、参加してみたいと思います。それまでは、私的なマジックワードカードをつくって、「みんなのアジト」でチャレンジしてみようと思います。

余談ですが、椎名林檎の楽曲がマジックワードな件

コアなファンではないので、あくまで個人の意見として軽く流してください。。。
「丸の内サディスティック」「弁解ドビュッシー」「病床パブリック」「勝訴ストリップ(これはアルバム名)」…などなど
ふと椎名林檎の楽曲名ってマジックワード的な組み合わせが多いなぁと感じました。彼女の独特の音感や詩がたくさんの人の心を捉えるのは、このマジックワード的な想像力をふくらませる言葉も魅力のひとつなのでは?と、マジックワード思考法を知ってから改めて思いました。それからは彼女の楽曲をちょくちょく聴くようになりました。

今回はここまでです。最後までお読みいただきありがとうございます。
次回も何か学びになった本を紹介したいと思いますので、よろしくお願いします。


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