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読書記録:ラオスにいったい何があるというんですか? 村上春樹

さて、いったい何がラオスにあるというのか?良い質問だ。たぶん。でもそんなこと訊かれても、僕には答えようがない。だって、その何かを探すために、これからラオスまで行こうとしているわけなのだから。それがそもそも、旅行というものではないか。(p.161)

本文より


こんな旅行がしたいと思った。

ガイドブックで提示されたモデルコースをなぞるんじゃなくて、自分が興味あるものを、自分の足で探すような。
ネットで調べるんじゃなくて、現地の人の声を情報源とするような。

でも、一筋縄ではいかなさそうだ。

それには、時間やお金の効率性をいっさい捨てきる必要があるんじゃないかと思う。情報社会に慣れきったわたしにはなかなか難しい。でもまわり道や遠回りしてでも、自分で探し出して見つけ出したもののほうが、なんだか宝物になる気がするよね。

もうひとつ。
たぶん、わたしにとってはなんてことない景色でも、春樹さんが見れば、意味をもつ素敵なものになるのだろう。そういうなにかを感じとれる目と心を、鍛えなくてはならないと思うのだ。そして、受け売りじゃない、オリジナルな感想をもちたい。


そうやって、膨大な情報の渦から抜け出して、まっさらな自分の心をもって、旅に出よう。

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