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運動が嫌いだった私の物語

ランニングシューズとウォッチがくれた楽しさ

「運動は自分でやるのがコツだよ」 兄の口癖だった。
私はそんなこと言われても、やる気が出なかった。
汗だくになって、息切れして、苦しむだけじゃないか。
家でゲームしたり、漫画読んだりする方がずっと楽しい。
そう思っていた私に、兄は
ある日、ランニングシューズとウォッチを買ってきた。
「これで運動が楽しくなるよ」と言って、私に渡した。
私は嫌な予感がした。
ランニングシューズなんて、重くて、痛くて、臭くなる
だけだろうと思った。
でも、兄の期待を裏切るわけにもいかないと思って、試しに履いてみた。
すると、案の定重くて、痛くて、臭くなった。
私はランニングシューズを蹴飛ばして、「嫌だよ、ランニングシューズなんて!」と怒鳴った。

兄は困った顔をして、「ごめんね、そんなつもりじゃなかったの」と謝った。そして、私にウォッチを渡した。
「じゃあ、これはどうかな?ウォッチで歩数や消費カロリーを計るのも楽しいよ」と言った。
私はウォッチを見て、少し興味がわいた。
色々な機能がついていて、面白そうだった。
兄は嬉しそうに、「これはね、簡単でおもしろい機能があるんだよ」と教えてくれた。
私は兄の手取り足取りで、ウォッチで歩数や消費カロリーを計ってみた。
すると、思ったよりおもしろかった。
歩数や消費カロリーが増える度に、「おお!」と声が出た。
私はウォッチに夢中になって、色々な機能に挑戦した。

その日から、私は毎日ウォッチで歩数や消費カロリーを計るようになった。ランニングシューズも慣れるようになった。
兄は喜んで、「すごいね、運動が」と褒めてくれた。
私は嬉しくて、「運動が楽しいです」と笑って答えた。
そんな私に、兄はある日、友人の男性を連れてきた。「これは私の友人で、トレーナーの先生なの」と紹介した。
男性は笑顔で「こんにちは」と挨拶した。
「実はね、あなたの運動が上手だと聞いてね。インターネットで専門家が話していたんだけど、あなたみたいにウォッチを参考にしながら工夫するのが良しとされているんだよ」と言った。

私は驚いて、「本当ですか?」と聞いた。
「本当だよ」と男性は言った。
「それにね、ランニングシューズも大事だって言っていたんだよ。あなたはランニングシューズも履いてるんだって?すごいね」と褒めてくれた。
「ありがとう」と私は言った。
「でもね、実は最初はランニングシューズも嫌いだったんです」と打ち明けた。
「え、そうなの?」と男性は驚いた。
「でも、どうして変わったの?」と聞いた。
「それはね」と私は言った。
「兄が教えてくれたからなんです。兄はいつも私のことを考えてくれて、一緒に運動をしてくれました。
兄のおかげで、運動が楽しくなりました。
兄には感謝してもしきれません」と涙ぐんだ。

兄は私を抱きしめて、「私もあなたに感謝してるよ。あなたが元気になってくれて、嬉しいよ」と言った。
男性は二人の姿を見て、「素敵な兄弟だね」と微笑んだ。
私は兄と男性に笑顔で「ありがとう」と言った。
私は運動を通して、兄の愛と自分の成長を感じた。

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