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留学最終東欧旅行記④プラハ編&帰国

9月5日

汽車に揺られてプラハに到着。ヨーロッパの友達からチェコはきれいな街だと度々聞いていたので期待は高かった。チェコ人の友達から観光地を事前に教えてもらっていたが、まずは荷物をホテルに置いてスーパーへ。今日は夜遅いので夜ご飯を買うだけだ。特産品なのか知らないが、梨味のものが他の国より多い印象。梨味のラドラーとかお酒があった。というかラドラーに色んなフレーバーがあるのに驚いて、2種類買ってみた。後はハムとチーズなど。

男子部屋に集まってみんなで夜ご飯を食べたけど、椅子が足りなかったのでベッドでラブと二人で座った。会話の内容は覚えてないけど楽しかった。とびーの体調がその日あたりから思わしくなかったので早めに解散。ここまで誰も大きく身体を壊さなかったので(すごい)、心配だった。私達も気持ち早めに就寝した。

9月6日

朝からカフェ活!カフェルーブルへ。ショーケースのケーキがまた美味しそうだったが、アボカドと卵のオープンサンドにした。健康の味がしてとてもおいしかった!モーニングセットも美味しそうだったけど、絶対量が多いと思ったから。二つに分かれたテーブルに、パンがセットを頼んだ人の人数+1個ずつ運ばれてきて困惑した。案の定量が多かったので手伝って完食。朝から私の胃袋はよく働いてくれる。

最初に向かったのはカフカの像。ドイツでカフカの本を買ったから持って行って一緒に記念撮影しようと思っていたのにすっかり忘れた。カフカの頭は青空の下でギラギラ光っていた。この像は回転して型崩れする仕掛けがあるので少し待っていたが、キリのいい時刻になっても動く気配がなかったので諦めて移動した。

ラダス先生、私は従順な生徒です

歩きながらここが「美しいまち」と言われる理由が分かってきた、もちろん普通の建物も予想以上にかっこいいが、そこら中に塔がたくさんある。100塔の街と呼ばれるほどらしい。私達は城のある川の反対側に向かうべく、橋を渡った。ドナウ川より綺麗な水だったし、橋の上から見る城や大聖堂は美しかった。また橋の上にはアクセサリーや絵を売っている屋台が多くあり、楽しく見て回った。

橋から見たプラハ城

目的地プラハ城は世界最大、世界最古の城らしい。ボヘミアンラプソディーに広場が出てくるらしいけど、その情報を当時は知らなかった。観たことのある数少ない映画の一つなので惜しいことをした。
城に至るには坂をずっと上らないと行けなくて、天気がよかったせいでかなり汗をかいた。でも上った先からの眺めは最高で、ずっと遠くまで塔があるのが見えた。振り返ると城があり、門を進むことに。最初に入ったのはその敷地の中にある聖ヴィート大聖堂だ。日差しの下を歩いてきたので日陰に入れることがありがたかった。ゴシック様式の大聖堂はもちろんきれいだったけれど、チケットがないと一部しか入れなかったのが残念だ。私達はまだ買っていなかったのでざっくり全体を見てすぐに出た。

チケットは学生だと1000円くらいで城や大聖堂、城壁にすべて入れるのでお得だと思う(ウィーンの後だと特に)。ただ絶対に学生証を全員分見せないといけないのでそこは厳しかった。学生証の写真でもよかったのはありがたい。

門のところで衛兵交代式を見ることができた。ギリギリに到着したので人の列で最初は全然何してるか分からなかったけれど、前のイタリア人らしき親子が前を譲ってくれた。ありがたいことに、おかげで後半は最前列で見ることができた。優しくしてくださってありがとうございます。リズムが取りにくそうなところも揃って動いていてやっぱり兵隊さんかっこよかったなあ。イギリスの時は赤い制服だったけど、こっちは対照的に水色だったのも印象に残っている。何を報告し合っていたのかは当然分からなかった。

制服かっこいいな

次は宮殿。シェーンブルン宮殿とは違ってここの宮殿は中世感満載。紋章がたくさん天井に描かれていたり、壁画がうっすら残っていたり。ロマネスク様式の天井を内側からじっくり見ることができた。また、プラハ窓外放出事件の現場もここにあった。確かにここから落とされたら結構高いし死ぬかもしれない。あと王冠がショーケースに展示されていたが、これがカラフルな大きい宝石をたくさん用いたものだった。当時はすごかったんだろうが、あまりの色鮮やかな宝石と金色のせいで逆に子供が喜ぶようなおもちゃに見えてしまった。やっぱり王冠に関してはイギリスのロンドン塔で見たのがいちばんだ。

聖イジ―大聖堂のバシリカを見たり、友達のサングラスを強奪して遊んだりもした。バシリカは名前から連想されるほど大きくないし綺麗に装飾されているわけでもなくて、かえって現実的でよかった。それにしても、このプラハ城は今までのどの観光地よりもグローバルというか、顔つき顔立ちの様々な観光客がいた。

バシリカ外観


黄金小路と呼ばれるところにも行った。城壁が発達して住処になった跡だ。実は二階建てで、下の階はお店だったり住居の再現がされていたりする。看板が大きく出ているわけでもないので、何があるかは入ってからのお楽しみ。本屋さんだったり小物屋さんだったりがあった。

上の階はそれぞれの店の上をずっと結ぶ廊下になっていた。階段を上って少し歩くと、こんな城壁にもチケットが必要な理由が分かった!中世に使われていた鎧や槍がずらっと並んでいたのだ!頭の形も体の形も色々あって、細かくて動きやすそうなものも、大きい金属が繋がって動きにくそうなものも、頭を完全に覆って息ができなさそうなものもあった。すごい!これはロマンだ!!!どんな形のものをどの身分の人が使っていたのか知らないけど、こう使用年代とともに集められると感動するし、カチャカチャ音が聞こえてきそうだ。中世には特に興味のなかった私ですら実物を目の前にしてめちゃくちゃ感動した。

重そう

あと建築自体も面白かった。敵を見張る覗き穴があったのだけど、その中にある円柱を回して穴を閉じたり、銃を構えたりできる仕様になっていた。これこうやって使うんだ~!他の城でも、日本でもこの仕組み使ったらええなと思うなどした。あと床が少しずつ下がっていたのはなぜなんだろう?

そのあとは拷問の展示を見た。苦手な人はこの段落見ないでね。
アイアンメイデンの他は使い方がよく分からなかったが、人間を吊るすんだろうなっていう器具とか、固定しておくんかなっていう器具とかがあった。アイアンメイデン初めて見た!中を覗いてみたけど、小さな針しかなかった。盗まれて悪用されないようにかな?多分本物はもっと太くて長い針があるはずだ。
友だちの1人がすごく怖そうにしていたので、なんとか和ませようとしてとっさにさすまたを見つけて「みて!ちいかわ!」って言ったんだけど、その子のちいかわ解像度が低かったからあんまり伝わらなかった。失敗した。そういえばちいかわって鎧みたいなやついるし、中世関係ある…?

城から降りて、水車やジョンレノンの壁を見つつ、お土産屋さんに寄りながら橋に向かう。プラハに来てからよく見るけど、この美しい女性とお花の絵は何?え、ミュシャ!?ミュシャ、好き!!!
ミュシャ博物館に行きたい人がいるのは知ってたけど、正直下調べもしてなかったので誰?って思ってた。でも実際にイラストを見て、一撃で好きになってしまった。え~素敵!絶対博物館行こうな(単純)!どうでもいいけど、現地の発音ではムハって感じらしい。

女の子たちがコスメショップに入ってる間に、シシーへの尊敬の念を忘れてしまった食欲人間こと私はトルデルニークというロール状のパンにアイスが乗ったスイーツを食べに行った。ちなみにそのコスメショップにはビールの香りのハンドクリームとかがあったよ。

お腹が写真撮るのも許さなかったので、画像お借りしました。


トルデルニーク、甘くておいしい~!そしてこの暑さにアイスが助かる!ピスタチオソースも追加したし甘々だったけど、食べられなくなるギリギリで食べ終わるいいサイズで満足度高い。おねだりハチさんと分け合って食べた。ヨーロッパほんとにハチがいっぱいいる。ハエじゃないのはいいところだけど、ちょっと危ないよね。私は元々虫の中でハチだけはプーさんの友達として好意的に接することができていたから都合が良かったけれど、そうじゃなかったら怯えてしまうと思う。トルデルニークを持つ私の周りには常にハチが3匹はいて、うっとおしいのなんの。ゴミ箱の周りなんてハチの巣かと思った。

ハチを追い払いつつ橋を渡り切り、広場へ。そこには天文時計があり、全然知らなかったけどプラハ名物になっていた。お土産屋さんでも天文時計をかたどった商品がたくさん出ていた。あと文系勢が興奮したのは広場の真ん中にいるフス像!フス戦争のきっかけになった例のフス兄さんだ。正直火刑になったくらいしか覚えてないけれど、世界史を学んでいた当時は東欧のどこで何が起きていたとか具体的に想像できなかったので、実際この地域にいたんだなあと知れることは大きい。世界史やっててよかったー。

フス像

その後はカフェ行きたい人とミュシャ行きたい人で二手に分かれることに。私は当然ミュシャだが、あんなに良いイラストなのにこっちチームには3人しかいなかった。詳しいとびーにミュシャの話を聞きながら博物館へ歩く。ミュシャはここでは、ウィーンのクリムトみたいな位置づけらしい。途中通貨のチェココロナを噛んでチョココルネと言ったとびーに大爆笑した。

博物館は20点くらいの作品が見られてとてもよかった。四季を表現した女性の絵の中の冬が特に凛としていて素敵だと思った。作品についてはとびーが肉声音声ガイドを担当してくれた。ありがとう。ミュシャは油絵も描いていたみたいだけど、イラストの方が好きだったな。
何より楽しかったのがミュージアムショップ。メモ帳からボトルまで色々あった。私はポストカードと、悩みに悩んで大きいポスターを買った。下宿にあるドライフラワーと相性が良さそうだからどうしても飾りたいと思って、頑張って持って帰る決意をした。あと、ネクタイがあったら素敵だなと思ったんだけど、靴下あるいはスカーフしかなかったのが少し惜しかった。ちょっと気になるんだけど、チェコの店員さんみんな通じないの分かっててチェコ語で通してくるの何?買い物の手順なんて全部同じだから雰囲気で分かるけど、全く通じ合ってはないんだけど…。

夜はハイデルベルクのチェコ人の友達にお勧めしてもらった地元の食堂に行くことに。カフェ組と待ち合わせしていたら、えみが真っ赤な顔で楽しそうに歩いてきた。え、カフェ行ったんじゃないの?飲んだ?と聞いたら「ばれたかー」と言う。分かりやすすぎる。チェコビールって美味しいのかな。

地元の人のおすすめ食堂は期待通り、料理の種類が多いし高くなくてとても満足した。みんなで違うものを頼んでシェアハピしたけど、全部美味しかった。牛肉の煮込みとかほろほろのチキンとか、チーズ揚げとか。付け合わせの蒸したポテトとかパンとかのおかげですごいお腹いっぱいになる。料理と会話を楽しんで、ここは出口で清算するスタイルなので並ぶと、先頭のアジア人に「先にお金払います?」と日本語で急に話しかけられて一同おったまげ。こんなところで日本人に会うと思ってないから…。
バックパッカーの彼は陸路でユーラシア大陸を西へ移動しているらしい。楽しそう。最後まで無事に頑張ってほしい。

Jan、教えてくれてありがとね!

帰りにスーパーまで歩いていると、例の乗り遅れ乗り逃し男がまたはぐれた。あまりの抜けっぷりに愕然とする私たちと、なぜかはぐれたことを喜ぶ悪魔に化けるとびー。とりあえずスーパー待ち合わせということにする。
スーパーでは最後の夜のためのお酒を買い足したりお土産を買ったり。プラハで有名らしいハニーワインを探し回ったがなかったので、普通のワインにしておく。そして生命力の強いはぐれ男とも合流できたので、ホテルに戻った。

今夜は体調を考えて、元気な女子が集まる私たちの部屋を宴会会場とした。ともこが、夜会が楽しいことに感動していてとても尊かった。交代でシャワーを浴びながら宴会を続け、いよいよワインしか酒がなくなったところでオープナーがないことに気付く。そういえばこの部屋、冷蔵庫も湯沸かし器も何もないんだ。そのせいで前日のチーズも食べられなくなったし。最終的に、持って帰ろうと思っていた針金ハンガーを献上して使ってもらう。なるべく形状維持で使おうとするマブvs魔改造しようとするトリップアドバイザーみたいになってたな。結局、その日は酒を飲まないことにしていたらしいとびーが開けてくれた。3本のうち開いたのは1本?2本?で限界だった。はぐれ男がどうしても開けて酒を飲みたいと躍起になっていたけどさすがに止めて諦めさせた。酔ってアホになってきた男を連れ帰ってもらい、午前1時半頃宴会はお開きになった。

9月7日

最終日。若干寝坊したが、最後こそ朝散歩にどうしても行きたいので気合で準備した。これまでに行ったことのない橋を目指して歩くことに。途中、高級そうなパン屋さんを見つけて入ってみたら、店内にシャンデリアがあってキラキラしていた。パンオショコラを買って歩きながら食べたのが、温かくて美味しかった。歩いた先の橋の上からは城が違う角度から遠く見えた。天気に恵まれたのもあり遠いのによく見えたし、反対側には川と奥に続く街が見えて、いい眺めだった。
もっと歩きたかったが、時間がなかったので回り道もできずホテルに直帰した。その後チェックアウトして、いつものように荷物をホテルに預けた。

昨日の広場へ再び歩き、天文時計のついている市庁舎の塔に上った。プラハの街を360度見渡せるのだが、どの屋根も赤くてハイデルベルクを思い出した。今日ヨーロッパを離れることもなおさら強く、私の半年間の留学生活を思い出させた。もうすぐ約10000㎞離れた日本に帰ってしまい、この綺麗な赤い屋根の街を見ることはしばらくない。そう考えると寂しくて名残惜しくて、少しの間この城下町を見つめながら固まっていた。泣きはしなかったけど。きれいな眺めだった。

ラブは先に下に下りて学部の友達と広場で再会していた。素敵だなあ。お友達、びっくりするくらい可愛かった。

もう見るところ見尽くしてやりたいこともやり切ったので、みんな好きなお店に散り散りになっていった。2人でブラブラしていると、ちょうど12時で天文時計が動くところだったので人ごみの中に紛れ込んだ。意外と地味で、正面に立っていないと誰が出てくるんだか分からないようなかんじだった。私達は斜め方向から見ていたので色々見どころを見逃した気がする。

集合場所にしていたショップで、ずっと探していたハニーワインを発見!トリップアドバイザーは最後まで力を発揮しすぎている。嬉しくてお土産に購入。ポスター高かったから、もうお金使わないって決めていたけどこれは仕方ない。コースターも2つ買った(あれ?)。

マブの飛行機が早いので、私達もはやめにプラハ空港へ。駅には英語の他にドイツ語も書いてあってなんだか嬉しかった。駅発のバスに乗ったのだが、すっかり重くなったキャリーケースを乗せるのにすごく苦労した。ちなみに何冊かの本を友達に持って帰ってもらった。どうもありがとう。
空港では時間があったので余らせたポテチを消費した。マスタード味強めで面白い味だった。みんなが空港内を探検しに行っている間、疲れていた私は荷物番をしながら半年間の写真を見返して感傷に浸っていた。
マブは意外とあっさりと私たちと別れ、出発ゲートに入っていった。その後、「入った先には自販機以外何もないよ」とLINE。私達は彼の言葉を信じて遅めに入場したのだが、その先にはブランドショップやお土産屋さんが並んでいた。「「「どういうことだよ嘘つき!!!」」」と最後までボケを忘れないマブに全員でツッコむ。

私だけ指定席を取っていなかったが、運よくみんなの近くの窓側の席だった。帰国便第一弾、プラハ発ロンドン行は間違いなくドイツの上空を飛ぶ。多分地上は見えないけれど、上空にいることを噛みしめようと考え、ドイツに着くあたりまで目をつぶっていた。そして目をあけると、ロンドン海峡にいた。寝不足だったんだから当たり前だ。
絶望しながらロンドンの街を眺めていたが、蛇行する川を見て気が付いた、これはテムズ川じゃないか?と思ったらタワーブリッジがある!1カ月前に見た景色だった。ロンドンの地図はだいたい頭に入っていたので、シャード、ロンドン・アイ、ビッグベンとウエストミンスター、バッキンガムを観測しながらみんみんとの旅行の思い出を反芻した。ラッキーな景色との出会いだった。

ロンドン・アイとビッグベン、ウエストミンスター宮殿

ヒースロー空港では紅茶やイギリスグッズを見て懐かしんだ。あと、関空から帰省するための国内便もさすがに予約した。2万5千円。チェコー関空で7万しないのに…。
小腹が空いたので前と同じ三―ルセットでラップ・ドリンク・ポテチを口に入れた(今回の方がドリンクの選択肢が広くてさすが大きい空港だった)。ポテチはチーズオニオン味にしたけれど、ロンドン旅行の時に食べたほどのクオリティじゃなかった。あの時のポテチはわくわくの味がしたから美味しかったのかな。

飛行機のパネルが最初だけうまく機能しなくて、ゲームができないのが不満だったがやがて直った。でもえみに促されて、最初の機内食が来るまで旅行記の執筆を始めた。書き始めると楽しくて、機内食まではすぐだった。機内食は美味しかったが温度管理がわやだった印象。ほかほかメインディッシュの真横にチョコレートが置かれ、当然だが溶けていた。なぜか私のところにハーゲンダッツが2つ置かれたので挟んで固め直した。血糖値が上がったところでちょうど眠りについた。

フライトは12時間、目覚めたらあと4時間半の時点だった。疲れ果てていたためにフライトの半分を気持ちよく寝て過ごすことができたようだ。4時間半なんてすぐやん!と嬉しい気持ちになった。リトルマーメイドを味見したり、数独をやったり、旅行記の続きを書いたり。時間はすぐに過ぎた。お腹は空かなかったが2回目の機内食も食べた。そんなこんなであっという間に香港に到着。全然12時間も経ったなんて思えないくらいあっけないフライトだった。

香港では夜景見る計画だった。絶対に一人で帰っていたら、8時間のトランジットも空港でじっとり待っていただろう。8人で帰ることでアクティブになれて、トランジットすら楽しめたのは本当にありがたい。しかもえみがこの旅行直前までここに短期留学していたので、街を案内してくれた。素晴らしいタイミング!入国もビザいらずで、慣れてきたのもあって楽々だった。

チケットを買って九龍の夜景に突撃。事前にガッカリだと聞いていたライトアップショーがちょうどカウントダウンするところだったので駆け寄ったが、ゼロになっても規模が変わらず、「これほんとに始まってる?」と思わず声が出てしまった。そのくらいガッカリだった。多少カラフルな光が増えたがそのくらい。でも、都会のビルの光は迫力があって綺麗だった。こんなに明るい都会を見たのも久しぶり。広告のカタカナ「イオンカード」については結構気になった。香港には日本語の広告が多く、周りの人の人種もあって日本に着いたかと錯覚しかけた。どうやら日本語の方がクオリティの高い印象が生まれるらしい。日本人としては悪い話ではない。

水面の光もきれい

次に旺角?の屋台を見に行った。(曖昧なので地名間違えていたら指摘してください)
しかしこの日は100年に一度と言われるくらい香港に大雨が降った日らしく、洪水も各地で発生したらしい。交通に影響はなかったが、そのせいか時間が遅いせいか、屋台がほとんどやっていなかった。えみが持っていた中国元を両替してくれて、バブルワッフルみたいなおいしいやつをとりあえず食べて通りを練り歩いたが、屋台ではなく建物内の飲食店しか利用できそうになかった。せっかくなので中華を食べにある店に入る。

席に着くと目の前にはプラスチック製のお皿と箸が置かれていたが、この後私たちは香港文化を目の当たりにすることになる。それは食器を最初にお茶で清めるというもので、器からはじめて器用に同じお茶を使って一式をゆすいでいくのである。えみが知っていたので教えてもらったが、最初は本当になんのこっちゃという感じだった。一応、この食器たちが汚いというわけではないことも付け加えておく。お清めみたいなものなのだそうだ。机の上は案の定びちょびちょになった。

現金の手持ちが300香港ドルしかなかったので、計算しながら頼まなければなかった。プラスでお茶代も付くので最初は恐る恐る8人で6品注文したら、店員さん同士何事か話して笑われた。少ないということんだろう。追加があったらこのQRから注文してね、とオンラインメニューを渡してくれた。まず頼んだのはエビシュウマイと普通のシュウマイ、牛乳揚げ(?)など。ぷりぷりのエビが入ったエビシュウマイが一番美味しかった。

ぷりぷりエビしゅうまい

一品一品は安いが量も少なかったので、2品追加注文した。歩いて九龍まで行けばもう一皿食べられる説をなぜかとびーが推したが(こんな提案するなんて元気になったのか)、歩くには遠すぎるので却下。無事予算以内におさめ、店を出た。本場の中華、辛すぎる物もなく優しい味で大満足~!

地下鉄に乗る直前、パイナップルパンを食べた。えみは「メロンパンのパイナップル版」と言っていたけれど、パイナップルパンはほんのりパイナップルの味がした気がした。デザートとして甘いものがあって嬉しかった!

空港に戻り出国手続きもさくっと済ませ、いよいよ最後の飛行機へ。深夜便だったので空港内のお店はどこも閉まっていてつまらなかった。飛行機はまた指定席を取らなかったので、みんなとは離れていた。数独をしながら離陸したことまでは覚えているが、すぐに寝た。起きたときには目の前に機内食が置かれていて、でも食べる時間がないくらい日本が間近にあった。

関空についてから、看板が日本語で読めることに改めて違和感を覚えた。香港でも日本語を見ていたけれど、メインの言語で完全に理解できてしまうのがなんとなく悔しいような。入国手続きは機械を通るだけで済んだが、免許証をなくしたので一応帰国スタンプも押してもらった。荷物を受け取って、見慣れた関空のピンクの建物に出てきた。今回はビーフジャーキーみたいなリスキーな物は買わないようにしていたので、税関の心配はなかった。

この国の挨拶は「こんにちは」だって

ここでみんなとは解散、私は札幌までまた一つ飛行機に乗らないといけない。「飛行機好きだねー」と言われたが決してそうではない。駅にみんなを送り出し、2.5万の高級国内線搭乗口へ向かった。


これで留学最終東欧旅行記は終わりです。冗談で迎えに来てと言ったのに、本当に計画を立てて来てくれて、楽しく帰らせてくれた8人に感謝して締めようと思います。トランジットまで楽しむなんて一人ではできなかった!
本当にありがとう!また旅行行こうね!


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