立ち止まりのススメ
夏休みが明けた頃合い。
学生さんは、学校が始まったばかりでしょう。
お休みが取れた社会人は、すっかり日常が戻っている頃合いじゃないでしょうか。
みなさんおつかれさまです。
夏休みが終わるという現実に向き合うことが、一年で一番しんどいことだったかもしれません。
大人になって、先生として働いていた自分にとっては、子どもの頃からずっとそういうサイクルでした。
少し前に、先生を辞めました。
違う仕事を始め、初めて夏休みがない生活を経験しました。
働き続けていると、長い休みがついに終わってしまうという、あの憂鬱さともの悲しさを感じることなく夏を終えました。
不思議な感覚でした。
人間、一度歩みを止めた後、再び歩き出すのは相当大変なんだなと実感しました。
人生で一度だけ、フルマラソンに出場したことがあります。
いいペースで30キロ地点までは走っていましたが、そこで一度止まってしまいました。
それから先は、もう走り出せなかったです。
一度止まると、いろんなことに気付きました。
痛み
疲労
過信
見栄
焦り
後悔
いろんな感情を抱えている自分に気づく。
じゃあ
ごちゃごちゃ考えずにランナーズハイのままゴールできた方がよかったのか?
今振り返ると、決してそんなことなかったなと思います。
立ち止まったから、気づけたことがたくさんあったと。
経験できたことに価値があったと思います。
立ち止まることは、決して無駄なことではないと思えるようになりました。
苦しい時は、止まっていいと思います。
その間に、色んなものが見えたり、色んなことに気づけたりします。
進むだけが、道じゃないはずです。
なんなら、ちょっと戻って休息してもいい。
そこまで進んできたことがすごいんだから、自分を卑下することは何もない。
本当に、ここまでよくやったねと伝えたいです。
進み続けることが王道でも正義でも正解でもないでしょう。
人の数だけ道はあるので、どうか生き急がず、立ち止まることを怖れず選択肢に入れてほしいと思います。
もし、立ち止まれたとしたら、そんな自分を褒めてほしいです。ここまで歩んだその足を労ってやってください。
自分でできなければ、肯定してくれる人を近くに呼んでほしいです。
わたしは、そんな人になれればと常々思っています。
9月4日は、奇しくも、苦しい、語呂合わせの日付です。
どこかで苦しむあなたを
どこかで肯定してくれる人がいますように。
どうかつながれますように。
心からそう願います。