ハーロックとは & 第1話のまゆの作画がいいところもピックアップした
TVアニメ「宇宙海賊 キャプテン ハーロック」、第一話のまゆちゃんの作画がいいところをピックアップしてみた。
ハーロックは大切な人物だった。小学生の時から
キャプテンハーロックというのは、とっても大切な人だ。
物心が付いて、一番最初に「思想」というか「考え方」というか「生き様」を意識したのは、キャプテン・ハーロック。
『男なら、危険をかえりみず、
死ぬと分かっていても行動しなくてはならない時がある。
負けると分かっていても
戦わなくてはならない時がある。
鉄郎はそれを知っていた。
いいか、鉄郎にかすり傷一つつけるな。無事に地球に帰すのだ。』
『了解。』
これは、映画『銀河鉄道999』の中のハーロックのセリフ。
登場時間は極めて短いが、めちゃくちゃ記憶に残るハーロックぶりだった。
かっこいい。これだよね、と思ったものだ。
NETFLIXに、ハーロックの3DCG映画があったので、冒頭を見てみた。
正直なところ、申し訳ないが「何だよこれ?」って思った。
それで、そもそも、ハーロックってさ・・・と思い、Amazonでハーロックのアニメの1話を見たのだ。
ハーロックのテレビの第1話
ハーロックは1978年放映開始のアニメだ。ガンダムのちょうど1年くらい前だよね。
だから、もちろんまだハイビジョンじゃないので、画面は4対3だし、作画もまあ今のアニメと比べると厳しい。でも、ハーロックの描き方はすごくいいですよ。
宇宙海賊キャプテン・ハーロック。宇宙軍もそのドクロの旗を見れば白旗をあげる無条件降伏しちゃう、泣く子も黙るお尋ね者。
その人物をどう描いたかというと、「7歳の子供との約束を命懸けで守る男」そんな風に紹介するのがハーロックのテレビの1話でした。
(実は、第2話を見ると、ズコーってなります。笑)
ハーロックの親友の娘「まゆ」。
身寄りのないまゆは地球の施設で暮らしている。まゆ7歳の誕生日、ハーロックはプレゼントのオカリナを渡しに単身地球に降下する。
そこには、ハーロックを捉えようとする軍が手ぐすねを引いて待っている。ハーロックの部下たちも「危険だやめたほうがいい」と反対する。
当のまゆ本人も、「ハーロック来ないで。神さまわたしの誕生日がずっと先に伸びますように1年も2年も」と祈るしまつ。だが、ハーロックは来る。
ハーロックが来た時、まゆがハーロックに抱きついて涙するのね。それで、ああこの子は本当は来て欲しかったんだなとわかる。けなげなまゆ。
(子供というのは、生まれた時からもうこのような自我を持って生まれているんだよね。娘を持って今2歳7ヶ月。どうしてもあゆを見ると娘が重なるのだ)
父亡き後、ハーロックを父のように慕って、逢いたい思いを募らせていた6歳の少女。それが分かっていたからハーロックは来たんだな。
ハーロックの、宇宙海賊のSF宇宙バトルアニメの第1話ですが、こういう内容ですよ。ここで、ハーロックという男が何者であるかを描くわけです。
実は、このまゆは、原作の松本零士先生の漫画には登場していません。
アニメ化に当たって作り出されたアニメ・オリジナルキャラです。
アニメ化にあたっての新規創作に関しては、原作の松本先生とかなり激論が交わされたようです。
松本零士は詩だ
先ほどの、映画版「999」のハーロックのセリフは、ハーロックのセリフではありますが「松本ぶし」です。セリフ自体を松本先生が書かれたかはわかりませんが、松本作品に流れる哲学の一端。
松本零士の作品が好きです。
最近で言うと荒木飛呂彦さんとか、アニメ化するときに複製できない絵ってありますよね。唯我独尊、真似のしようがないオンリーワンのタッチ、世界が、松本零士の作品にはあります。
メカデザイン、闇に浮かぶ計器類。キャラクターデザイン。漫画ページの余白の美。松本作品は詩だ。全ページが一枚のグラフィック作品。
そう言う、芸術作品を、テレビアニメという大衆メディアに落とし込むには、それなりの翻訳が必要だったのだと、解釈します。
その際には、ある程度の劣化もやむを得ない。
その代わりに新たなクリエイティブも足して保管するしかない。
松本零士漫画は、先鋭です。
君が氣に入ったならこの船に乗れ
テレビアニメのハーロックのオープニング曲の歌詞。
友よ、明日のないほしと知っても、やはり守って戦うのだ。
友よ、明日のないほしと知るから、たった一人で戦うのだ。
そして、エンディングは、ハーロックたちの船、アルカディア号がゆっくりと飛び、それをまゆが走って追いかける・・・という。それだけの映像。そして歌詞。
君が生きるためならこの船に乗れ
いつかなくした夢がここにだけ生きている
今の自分には特に響きます。
松本零士の代表作といえば、宇宙戦艦ヤマトもあります。
裁判で色々となりましたが、どう見たってヤマトには松本零士のクリエイティブがあります。
ハーロックも、ヤマトも、いずれも船っていうのがまたいいです。
これが、ハーロックですよ。
ハーロックといえば、松本零士先生。実は昔、松本先生にお目にかかったことがありまして、その時のこともちょっと書いてみよう・・・・と、思ったら長くなったので、別記事にしました。
動画のリンク
TVアニメはAmazon
https://www.amazon.co.jp//dp/B07VP3PFTM
CGの映画はNETFLIX
https://www.netflix.com/browse?jbv=80000768