頬に悲しみを刻め -S•A•コスビー
この感想文はネタバレを含まないよう注意して書いていますので、ご安心ください。
ちょっとした時間つぶしの予定で立ち寄った本屋で、この本と出会いました。一緒にいた友人が「次に読む予定で、小島秀夫も絶賛していた」と話していたのを聞き、興味を持って購入しました。
本書は単なるミステリー小説ではありません。LGBTQの問題と、それに対するアメリカ社会の反応が深く絡み合っています。登場人物たちが異常者扱いされるシーンは見ていて辛いものがありますが、これが彼らにとっての日常なのでしょう。自分らしく生きたいという願いが、こんなにも苦しみを伴うことに、改めて心が痛む思いです。
この本の見どころは、LGBTQの問題を単に取り上げるのではなく、その社会的な扱いが物語の核心になっている点です。ぜひ手に取って自らの目で確かめていただきたいです。