"習慣"について
毎日生活していると、同じことを繰り返していることが多いのではないか。いわゆる習慣である。光のようなスピードで過ぎ去っていく毎日だが、それを必死に駆け抜けるばかりでなく、少しの間立ち止まって考えたい。本当のところ「習慣」とは何なのか。それを話す為に今回はまず人間の「慣れ」について考えを述べた上で、習慣の正体について、今思っている解釈を伝えたい。
「慣れ」とは
小さいころから、「~の習慣をつけましょう」だとか「慣れれば大丈夫だよ」というように「慣れ」という言葉は我々にとって限りなく身近なものである。この「慣れ」は我々が思っている以上に、すぐそこにあり、莫大な力を持っていると思う。
例えば、朝起床後にまず何をするか。「歯磨きをする」や「トイレに行く」などごく一般的な行動は置いておいたとしても「ストレッチをする」、「ぼーっとする」、「スマホを見る」、「瞑想する」など様々ある。どれを取るかは個々の自由だが皆なにかしらをしているはず。
そしてなんと、人の毎日の行動のうちおよそ70%はいつもやることの繰り返しであると言われている。なぜこのようなことが起きるのか。
それは、我々の脳の特性、恒常性(ホメオスタシス)により、脳が一定に保とうとする、変化を嫌い、安定を好むためである。
そう、慣れとは我々の脳がもともと持っている性質だ。
「習慣」ってつまり何?
上述の通り、人の毎日の行動のうちおよそ70%はいつもやることの繰り返しである。つまり習慣が我々を作っていると言っても過言ではないだろう。
「人は単なる習慣の塊に過ぎない」という言葉を残した心理学者もいるように、我々の日々行っていることはすべて習慣ということなんだと思う。短期的なもの、長期的なもの様々あるが、習慣であることに変わりはない。
過去の習慣が今の自分であり、今の習慣が未来の自分を作るということである。これって考えてみると少し恐ろしい。
なぜなら脳はいったん習慣にすれば、良いものであれ悪いものであれ慣れてしまうからだ。脳が習慣として物事を認識するのにかかる時間はものによるが1st STEPが約3週間、2nd STEPが約3か月とされている。
1st STEP:脳が面倒でないものとして認識するレベル
2nd STEP:やらないと気持ち悪いレベル
これを念頭に置き、定期的に思い出すことは、日々の行動一つひとつを見つめ直すきっかけになると感じる。
まとめ
我々の中枢である脳は、「慣れる」という非常に強力な特殊能力を持っている。日々自分がやっていることが自分の目標に対して即しているか、逆に目的なくなんとなくやっていることがないか等、自分の日々の行動デザインを今一度考えること、それを実践することが未来の自分を形作っていく。