川上サオス架空おススメナンバー チュニックベース「夢でスタンガン」
先日、下北沢のレコードショップ「amane」に実に5年ぶりに立ち寄った。あの頃、なんちゃってセンスを見せつけることでしか自我を保てない若い男たちは、こぞってこの店に通ったと言われる。
久しぶりに立ち寄ったレコード店からはチュニックベースが92年にリリースした「夢でスタンガン」が流れていた。あの頃ミドルカルチャーを意識したものなら漏れ無く影響を受けまくっているチュニックベースの言わずと知れた代表曲「夢でスタンガン」。4分の魔法で多感な思春期の頃の想い出がパラパラ漫画のように脳内を駆け巡った。
知らない若者の為に敢えて説明しておくと、チュニックベースは今やミドルカルチャーの始祖と言っても過言ではない岡田康太と、Mr.独自路線、生き方そのものが芸術と言われる小佐野一真の2人からなる日本のバンドだ。当初、9人いたメンバーは1人、また1人と脱退し、小佐野曰く「気がつきゃ左隣の岡田と鏡の前の自分しかしかいなくなっていた!」という何とも訳ありなバンドだったらしい。しかし、幸か不幸か2人のカリスマのみで編成されたこのバンドが今日の邦楽界に与えた影響は計り知れないものがある。
当時、九州の片田舎の高校生だった私は雑誌「public」で2人の特集が掲載されると発売日に購入し、何度も読み込んだものだ。また、3rd album「彼女の指紋迷路」がリリースされた頃は、当時付き合っていた彼女と行ったカラオケでアルバムの順番通りに熱唱して悦に浸っていたものだ。
「夢でスタンガン」は特に思い入れの深い一曲で、この歌の放つ雰囲気に酔いしれてちょっと背伸びして短パンにスパッツなるシティ派のファッションにもトライしてみた。(今思うとあれは黒歴史だったが)
殺伐とした時代に彗星の如く現れたチュニックベースの最高の一曲、今夜はこの一曲でお別れしたいと思います。
チュニックベースで夢でスタンガン
それじゃあ、またね!
ラッラバーイ👋
夢でスタンガン
扉の先 シカトを決めて
愛を知る 膝を抱く
さらに僕は捲し立てる
駐車場下って 行ける場所に
朝方のコウモリ追いかけて ラストスパート息切らす
スタンガンで白昼夢と 君の脳内並べ遊ぶ
混ざる涙 長い間 ずっと求めた記号で聴いていれば
シャバダバダバダシャバダバダバダシャバダバダバダー