発達障害ネキと精神科の話

 精神科って何故か受診のハードルが高いと思われてますよね。
 それは多分「自分が精神を病んでいる」という事を受け入れ難い人が多いって事なのかなと思います。自分がメンタル弱いからこんなとこ来なくちゃいけないんだ……みたいな。精神の病気って脳がエラー起こしただけだからそれが自分の弱さに直結するわけないのにね。

 そんな精神科ですが、私は今まで4カ所の病院に行って6人の先生に診てもらった事があります。紆余曲折あって今の病院に落ち着いたのですが、まあ色々あったのでその変遷を書いていきます。


一つ目の病院

 当時働いていた店の店長から「発達障害あるんじゃない?」と言われたのがきっかけで行った病院。予約が二ヶ月先しか空いておらず、行く頃には退職と引っ越しが決まっていたため先生に「通えないなら来なくても良かったのに」的な事を言われた。いやおめえ二ヶ月受診待った人間にそれ言うか?
 問診で話が噛み合わなかったり質問に答えた結果「断定には詳しい検査が必要だけど十中八九発達障害だと思うよ」と言われる。正直疑いがあるのは10年近く前から知っていたので特にショックも受けず、むしろ「ですよね」と納得した。
 一ヶ月後に引っ越しがあったため一度行っただけで終了。

二つ目の病院

 仕事を辞めて実家で無職生活を満喫していた時に通った病院。地元は田舎なので心理検査を受けられる精神科がここしかなかった。
 WAISとAQテストを受けた結果処理速度と作動記憶のIQに40の差がある事が判明したり、社会的スキルのなさとコミュニケーション能力のなさで満点を取ったりした。
 結果を見た医者に「検査の結果では傾向はあるけど親の評価ではそういった傾向はないみたいだから発達障害じゃないね」「発達障害じゃなくて残念?」と煽られる。それにキレて病院に行くのをやめた。
 数ヶ月後、なんとか障害者手帳取れないかと思って別の医師が担当している日に行くと、「これだけ優位差あると大変だったでしょう」「障害者手帳取れるよ」「薬出すから症状和らげていこうね」とめちゃめちゃ親身になってくれた(ちなみに地元の医師じゃなく都会から通いで来てくれている先生だったので、やっぱ都会はちげえな!と思った)。
 この時最初に出してもらった薬で全く眠れなくなったりもしたが、軽い抗うつ剤を出してもらったおかげで生まれつきの聴覚過敏が少し楽になった。
 半年くらいして就職で引っ越す事になり転院。転院先に良さそうなところを調べてくれて紹介状も書いてくれた。


三つ目の病院

 都会にある病院。薬を出してもらえていたので3分診療でも最初そこまで不満はなかったが、自立支援医療の事を教えてもらえなかったり時々よくわからん検査で数千円吹っ飛ばされたりしていた。
 障害年金を申請するために診断書を書いてもらおうとしたら「うちは障害年金勧めてないんだよね」と言われる。
「リワークがあるからそれに通って症状を和らげてもらってるんだよね」
「リワークって土日にやってるやつですよね」
「うん」
「土日仕事なんで行けないんですけどどうしたらいいですか」
「……」
「……」
「……次回の予約なんだけど〜」
 のやりとりでだめだこいつと完全に見切りをつけ、相談室に連絡。相談室が提携している別の病院に転院する事にした。


四つ目の病院

 障害年金の事についても話してあるからね!と相談室の人に言われただけあって、最初から色々と症状や困りごとについてよく聞いてくれた。
 初回で「ちなみに自分がどういう診断されてるかは知ってる?」と聞かれ、今までずっと「発達障害の傾向があるね」とぼかされてきた私は素直にそう答えたところ、「うん、発達障害だね!ASDの傾向が強くて、検査の結果を見るに聞いて情報を得るのが苦手だね!でも視覚から情報を得るのもあんまり得意じゃないね!親御さんはそういう傾向に全く気づいてないんだね!」とはっきりと言われる。物事をはっきり言う人間が好きな私はこの女、信用できるぞ……!とめちゃめちゃ好感度が上がっていた。
 また、スマホいじってて呼ばれたのに気づかなかった事から「ADHDも結構ありそうだね」と判断されストラテラを処方されたところQOLが爆上がりした。
 頭がはっきりする!寝る前の頭のざわめきがないからちゃんと寝られる!朝すっきりと起きられる!
人間って25mgのカプセル一個でこんなにも快適な生活を送れるんだ……!と感動した。
 障害年金についても「絶対通るように書くからね!」とめちゃめちゃ乗り気で診断書を書いてくれたし(結局この時は通らなかったけど)、最後まで本当にお世話になった。
 その後先生が別の病院に異動になったので担当医が変更。今お世話になっている先生にかかることになった。
 今の先生に変わってから待ち時間が恐ろしく長くなった(予約しているのに一時間以上待たされる事もザラ)が、よく話を聞いてくれるし処方も生活の様子を聞いて変えてくれたり薬の説明も丁寧なのでまあいいかと思っている。それと障害年金の申請に必要な診断書も実態と乖離している部分がなかった(前回の先生は実際よりも重く書いてた部分が一部あった)のも「ちゃんと話を聞いてくれているんだな」と思えて嬉しかった。


 こんな感じで色々ありつつも今の病院に落ち着いています。今は三週間に一回のペースで精神科に通っていますが、やっぱり定期的に自分の困り事や近況を聞いてくれる場所があると安心感がありますね。
 困り事あるけど精神科通うの勇気がいるな〜と思っている方や、検査してみたいけど迷ってて……という方はとりあえず行ってみるといいと思います。精神科は別に怖くないですし、薬によってはその後の生活がものすごく楽になったりするので。心理検査も楽しいですしね。
 以上、精神科のお話でした。

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