お金を使って経済を回すから、お金が入ってくるは嘘
今回は経済の話となります。
メンタルヘルスの専門家がなぜに経済論と思うかもしれませんが、私達の心の病は様々な原因から引き起こされており、精神世界だけにフォーカスしていると大きな原因を見落としてしまいます。
自殺の原因の2位としても経済的な問題があり、お金や経済は健康に生きるためには切っても切り離せない分野の大切な知識となります。
経済的な余裕は精神的な余裕につながります。
経済的な余裕を作り出すためには、必死で働いて節約する意外にも、知識を知っているかどうかがとても重要となります。
様々な要因に興味を持ち、世の中でどのように相互作用しているのかが理解できるようになると生活の難易度は極端に下がります。
よくあるアドバイスの一つに、お金を使うからそれが回り回って自分に返ってくるというものがあります。
もちろん一理はあると思いますが、このアドバイスは非常に危険なアドバイスだと言えます。
私も、昔高額な財布を使っているとそれに見合った金額が貯まると本で読んでブランド品の財布を買っていましたが、当然全くでした。
冷静に一度身の回りを見渡してみると、実はあまりお金を持っていない収入の少ない人ほど簡単にお金を使っているからです。
この時点で論理破綻していることに気が付かなければなりません。
逆に富裕層と言われる人達の生活は実に質素です。
携帯のキャリア一つにしても、富裕層ほど安い格安SIMを使っています。
逆に収入の低い人たちほど高額な大手三代キャリアを使う傾向があります。
ブランド品を買いがちなのも明らかに低収入の人たちです。
良くユーチューブやSNSで、インフルエンサー達が高額なブランド品を購入していますが、あれは衣装代であり経費になります。
ですから、同じ部類に括ってはいけません。
また、経営者が高級車に乗っていることもありますが、あれも経費で落ちます。
アクセサリーも、ブランドの服も、高級時計も、高級車もそれなりに高額で売れますので、節税をした上で、それを売った時にお金が残ります。
だからインフルエンサーでも、経営者でもない人たちが彼らの真似をしてはいけません。
しかし、正直この問題の本質は実はそこではありません。
簡単にお金を使っては行けない本当の理由
そうはいっても、ビジネスを始める時にも、投資をするときにも初めに資金が必要でそれを元にお金を稼がなければなりません。
いますでに富裕層の人もお金を使ったからこそ、それが返ってきたのかもしれません。
でも、彼らは少し違ったロジックで考えています。
まず、世の中に出回っているお金の総量は実は決まっていて一定です。
そのため誰かが得をした分、誰かが損をするのです。
そのようにして、お金が移動することによって、現在手元にお金がある金持ちと、現在手元にお金がない人が生まれます。
しかし、問題なのはここからです。
お金の総量が変わらず、それが平等にぐるぐる回っているのなら、自分が損をする時もありますが、それが回り回って自分に返ってくる時もあります。
それであれば、経済が平等にまわる可能性だってあるわけです。
しかし、私たちがビジネスを始める時に多くの人は銀行から借金して、その資金をもとにビジネスを始めることを考えるでしょう。
良くある例は脱サラして飲食店を開業するために、頭金を数百万貯めた後銀行から1000万くらいを借りて店舗を開業する方法です。
ITのビジネスを始めるにしても、スタートアップのチームを組んで、人材を雇用して、オフィスを借り、運転資金を銀行や金融公庫などから借入をしてビジネスを始めます。
これらのビジネスは社会的にも信用されていて、自分でリスクなく始められるユーチューバーや、インフルエンサー、アフィリエイトやブログなどで稼ぐ人たちは社会的にあまり認められていない感覚があります。
ビジネス書や、経営学の教科書を見てもファイナンスの重要性が強調されていて、まず初めにいかに資金を集めるかと考えてしまいます。
こうしてビジネスを始めると、一定のはずの通貨の総量にどこからともなく金利が加えられます。
この金利が問題で、本来実態の無い金利が乗った状態で経済が回るのです。
そのため、必ず誰かがババを引くことになります。
このババ抜きがゲームが経済活動の本質なのです。
お金を稼ごうと思って、ビジネスを始めて逆に損をするケースは枚挙にいとまがないでしょう。
ワンルームマンションの不動産投資、投資詐欺、明らかに高額なEC事業を始めるための商材などそれを購入した時点で損をすることが確定しているビジネスは必ず存在します。
元々、そのような商品が発生する経済モデルなのですから気をつけなければいけません。
これらはすでに情報が出回っているために損失が明らかなのはわかっていますが、問題はそれがわかりにくく隠されている場合です。
それらは社会的に信用の高い大手企業などが販売していたりもします。
一見するとわからないように大切な情報を隠されて、明らかに相場よりも高い値段で買わされるケースというのは非常に多く見られます。
サービスや金融商品をわざわざ料金体系を複雑にして、良く調べないと割高なのがわからないようにしている場合があります。
また、不動産や中古車では一見するとわからない様に隠されていますが、実は購入してからとてつもなく高額な修理が必要な物が売られています。営業マンは当然それらの情報を上手く隠して販売します。
そもそも営業マンがいる時点でいろんな経費が乗っているのですが、不動産や車を買う時には、彼らを通さないとなかなか購入できないのでこの二つは本当に要注意です。
極め付けは、原価100円くらいの物を、なんと10万円で販売しているようなビジネスモデルを私は知っています。
事実を知っている人からは明らかにぼったくっているように思いますが、これは合法でお客さんは喜んでお金を払っていたりします。
知識もなく、ただ経済を回そうとお金を簡単に使ってしまうとこの表なババを引く可能性が強くなります。
これらの商品には全く払った価格に対しての価値がありません。
これらの商品をつかまされて、お金が自分に戻ってくるはずがありません。
最初に言ったブランド品や高級車などはまだマシな部類です。
もちろんそれなりの質の高い製品であるし、そのデザインや性能を実際に見て良いと判断しているわけですし、そもそも高級ブランド品は綺麗に使えばそれなりの価格で売ることもできます。
しかし、原価100円の物を10万円で購入してはどうしようもないでしょう。
価格の特に大きな不動産はローンを組まされることもあり、5000万の価値の不動産を平気で1億で販売する業者もいますから、ローンを組んでからではどうしようもありません。
また、そこに手数料がかかり、マンションなら修繕費や管理費も発生します。
こうやって、発生した金利分を誰かに押し付けることで今日も経済は回っています。
そのため、ビジネスを始めるときには無駄な経費を一切使わずに、できるだけ借金をせずに、小さく始めることが大切です。
今はとにかく、低資本で借金や融資をせずにいくらでもビジネスを始めることができます。
融資を受けるタイミングは、実際に小さく始めたビジネスが実際に収益を産み始めて手ごたえがあった時です。
それを確認してから、リスクをとって拡大を始めましょう。
起業家はリスクを取りますが、無謀なリスクをとっていたら確実にどこかで必ず破滅します。
適切な場面でリスクを取るからこそ、リターンを最大化できるのです。
そして実は、合法で人に迷惑をかけないという前提の上で、実は社会的にあまり信用されていないようなビジネスの方がまともなのです。
この資本主義社会を支配しているのは銀行ですから、彼らに忖度するから社会的信用が生まれるわけです。
本当に価値のあると感じるもの以外には極力お金を使わないこと
お金持ちの定義として気をつけなければならないのは、年収の高い高所得者ではなく、大きな資産を築いている富裕層の行動パターンを見習うことです。
実は富裕層ほどお金に対して厳しく、一般の人から見るとケチに見えます。
本当に逆なのです。
そんな彼らが購入するものは価値のあるもので、資産性のあるものです。
本当に価値のあるものと判断したなら、そこにしっかりとお金をかけるのも彼らの得業です
なぜなら、日本円をそのまま持っていると、インフレや為替の影響で価値が目減りしてしまうからです。
難しいのは、お金を使うとババを引く可能性があるが、全く使わないとそれはそれで価値を減らしてしまうのです。
彼らは普段地味な服装で、外食もせず、あまり飲み歩いたりしません。
家や車に対してはリセールバリューを意識して購入します。
年収に関しても役員報酬が一億円ならまだしも、一般的に連想する高年収は給料が1000万円に設定されていますからそのステージ近辺にいる人はとても注意が必要です。
特に年収自体は高額ではあるが、資産が貯まっていない人は実はとても危険なステージにいるからです。
とても忙しく必死で働いて年収をあげた人達はその給料をもらった時はとても嬉しいと思いますが、実はこの気が緩んだタイミングが最も狙われてしまう時期だと思います。
お金はせっかく稼いでも、その価値のある事に使わない限りはあっても意味がありません。
お金は稼ぐことよりも、使うことが非常に難しいです。
不動産投資をしている人の9割が失敗しています。
なぜかと言うと、良い物件は本物のお金持ちにしか紹介されないような物件か、大手の不動産会社がすでに押さえてしまっているからです。
不動産投資なんてある程度の高属性の人たちしか参加することができませんが、その9割程度が損失を出しています。
しかし、私たち一般の人が買えるようなネットに載っている物件は。既に富裕層や大手の不動産会社が検討して手をつけなかった、収益性の低い物件なのです。
高属性でなくとも、誰でも簡単に始められて大きく資産を築ける可能性があるものとしてFXがありますが、これほど危険なものはありません。
FXのトレードをしている9割以上の、とてつもない割合の日本人個人トレーダーが損失を出しています。
なぜに、一見すると上がるか下がるかの二択の勝率50%ゲームで、9割以上の人たちが損失を出すのでしょうか。
また現在外国為替の99%はマネーゲームで、利益を上げてもそこに20%の税金が課せられます。
この数字に謙虚に向き合ってみてください。
大きく1000万利益がでて、そこで専業トレーダーになったとして、次の年に1000万負けることもある世界です。
その場合、勝った時に税金が課せられるので、合計200万のマイナスになります。
このカラクリに気づいてください。
SNSやYOUTUBEでなぜあんなに多くのプロトレーダーが、ブログ記事や動画をアップしているかを考えてみてください。
そして、彼らの動画には証券会社のスポンサーがいます。
彼らは過去に多少の収益を上げたかもしれませんが、それを継続させることはさらに至難の技です。
過去に有効な手法を確立させたとしても、相場が変わればもう適応できません。
現在進行形で利益を上げられるのなら、動画やメンバーシップに力を入れずに自分で稼げば良いだけの話です。
現在日本では新NISAが流行っていますが、株にはリスクが必ずついて回ります。株はリスク資産であるので、富裕層は必ず分散させてヘッジをしています。
いろんな国の株に分けたり、同時に債権を購入したり、金や銀、不動産などNISAで全てをS&P500にぶち込むなんてことはしませんので、している人はぜひ注意してください。
特にこの円安の時期に米国株に資産のほとんどを投資してしまうと、完全に高値掴みをしている状態です。株が下がった時に同時に円高にでもなったら相当のダメージを追います。
必ず、分散するか半分以下になっても精神的に辛くならない金額のみ投資しましょう。
NISAは日本政府が推している金融商品だということを忘れないでください。
たとえば、あなたは日本政府の運営している年金をどれだけ信用していますか。
あなたが日本の年金や社会保険制度に向けている信用度を、そのままNISAに向ければ大きな損失を免れることができると思います。
彼ら富裕層の人たちはお金を元本棄損しないものに使っています。
相場の価格を調べて、それに対してこれから買うものはどうなのかを調べてからお金を使う事から始めてください。
1万円で売れるものを、値下げ交渉やポイントなどを付加して一万円以下で購入してしばらく所有して一万円以上で売ります。
不動産にしても、区分マンションではなく、これから人口が逆に増えるエリアで、尚且つ駅近の好立地に土地付きの戸建てか一棟を購入しています。
建物の価格は下がっても、土地の価格は下がることがないため買った値段で売ることができます。
通貨の総量は一定という話をしましたが、例えば株が下がった時にはその資金が債券や金や銀などの安定資産に流れます。
そのため、株などのリスク資産を買う時には、価格が逆相関するものにも投資してヘッジをします。
大事なのはリスクをとって高い利回りを狙うのではなく、確実に低い利回りで運用して長期的に投資をします。
また節税に対してとてもシビアです。
海外に拠点を移したり、法人を作って経費を作ることで上手く節税しています。
このようにして、お金が減らないように注意しながら、確実性の高い投資をして、時間を掛けて、複利を味方にして、資産が勝手に収入を産む状態を作り出します。
そこまでいって初めて贅沢をしているのです。
お金ではなく、感謝、愛情、気遣いを与えましょう
逆に、人との取引において良い取引をした場合には感謝を伝えることは最もリターンの高い投資だと思います。
なぜなら元金が掛からないからです。
また無限にそれを増やすことができるので、誰かがババを引くことがありません。
尚且つ、それが回り回って現物という形で返ってくることだってあるでしょう。
大切なのは見返りを求めずに、お金ではなく、感謝、愛情、気遣い、笑顔等を人に与えることです。
見返りを求めなければ、返ってこなかった時にもこちらが気を病むことすらありませんので、本当にタダでできる投資になります。
また、感謝を与えた相手からそれが返ってこなくても、感謝を世の中に沢山流通させることで、世の中に出回っている感謝という通貨の総量がどんどん増えていきますので、それがまた別のところから形を変えて自分に戻ってくることになります。
ですから、本当に世の中に与えるべきはお金ではなく、こうした目に見えない無形のものであるべきだと思います。
ここに関しては特に出し惜しみをする必要がありません。
お金を追いすぎると逆に失う可能性が高くなりますので、ほどほどにして心の余裕を保つことで、いつでも親切に気がつき、感謝や気遣いを与えられるようになります。
逆に、お金はシビアに自分にとって価値を感じるものだけに使うことです。
世の中が、社会が与えてくるこうした罠にかからないようにしましょう。
まとめ
社会的な信用やステータスには実はとてつもない金利が乗っています。
ですから、世の中が推奨してくるものをそのまま受け入れるのではなく、相場を調べて、自分の頭で判断してお金を使うことが大切です。
お金の総量は変わることがないが、そこに実際にはないはずの金利が乗った状態で経済が回っていますので、誰かが必ずババを引くことになります。
収入が上がってきて、経済的な余裕ができ始めた時こそ一番危険なときです。
収入の少ない人ほど簡単にお金を使い、富裕層ほどケチなのが実態です。
実は価格に見合った価値のないものが大量に売られているのが真実で、お金を使う際には、そこを見極めて価値のあるものにのみお金を支払うようにしましょう。
それでも、お金だけが取引で交換される唯一のものではありません。
感謝や親切さなど元本がかからないものを沢山流通させましょう。
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