高品質なクリエイティブを簡単に生成できる「Adobe Firefly」が企業でも、EMEA Summitでエンタープライズ版発表
マーケティングのクリエイティブ制作を効率化できるツールとして注目を集めている生成AI。その中でも、アドビ独自の画像生成AIが「Firefly」です。
アドビは2023年下半期に、企業向けの「Adobe Firefly エンタープライズ版」をリリースすると、7月に開催されたAdobe Summit EMEAで発表しました。Adobe Creative Cloud、Adobe Express、Adobe Experience Managerを利用している数百万人の法人ユーザーが、Adobe Fireflyを実務で使えるようになります。
<現地取材したアドビ広報の鈴木正義さんのリポートはこちら>
誰でもプロ品質のクリエイティブを作成できる
Adobe Fireflyの特長は、デザインの専門知識がなくても、プロ品質のクリエイティブが生成できること。作りたいイメージをテキストで入力するだけで、クリエイティブが自動生成されるので、デザイン経験のない人でも簡単に使えます。
自社の既存のクリエイティブを用いてAdobe Fireflyをトレーニングすれば、自社固有の表現や言い回しを反映したコンテンツを生成することも可能になる予定です。
電通など多数企業がAdobe Firefly活用に取り組む
Adobe FireflyのAIモデルは、アドビのストックフォトサービス「Adobe Stock」に登録された何億枚もの高品質な画像や、オープンライセンスコンテンツ、著作権が失効したパブリックドメインコンテンツなどを素材に学習しています。
加えて、Adobe Fireflyで生成されたコンテンツには、ジェネレーティブAIが使われたことを示す「コンテンツクレデンシャルタグ」を自動的に付与しており、制作過程に透明性が組み込まれているのです。
現在、電通やIBM、Mattelなど数百の企業がすでにアドビと協力し、Adobe Fireflyの活用に取り組んでいます。