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マインドフルリーダーシップ・シンポジウムにみるマインドフルネスの変遷

こんばんは、一般社団法人マインドフルリーダーシップインスティテュート(MiLI)理事の木蔵シャフェ君子です。

アメリカ独立記念日の今日、夜はMiLIの7年間を振り返りつつ初めてnoteの原稿を書いていました。MiLIとして5年前に出した本『世界のトップエリートが実践する集中力の鍛え方』を久しぶりに手に取って、あの時と同じ思いを噛み締めます。

ごっつい遅筆なので朝になってしまいましたが、目を上げると写真のように満月の光が!ラッキーにも芳醇な光に照らされながらの時間を過ごすことができました。そして見る見る間に朝焼けの中でもくっきり浮かぶ満月!生まれて初めての光景です。

日本の豪雨の被害が止まりますように。
コロナ、社会の分断に光が射しますように。
そして、私たちの夢が前進しますように。


シンポジウムを始めた理由

私たちMiLIが2013年9月から活動を始めた当時は、マインドフルネス自体の認知も低く、私たちからの発信が主で、

「マインドフルネスを日本社会のOSにしましょう」(←当時は意味不明、というリアクション多し)

「あのGoogleもやってて、すごい反響なんです」(←別名「トロイの木馬作戦」)

「あ、マインドフルネス、ご存知ないですよね。マインドフルネスとは、、、」

という感じでした。

でも、その時から「私たちからの発信だけだと手前味噌に過ぎない。事実どうなのかをご理解いただくために、私たちのクライアント様やご参加者で、実際に成長や恩恵を実感した方達に語り、対話していただく場を持ちたい」と願ったのが、事例発表中心のシンポジウムを始めた理由です。

その2年後、弊社クライアントのマインドフルリーダーの方達とのコラボレーションにより、第一回マインドフルリーダーシップ・シンポジウムを開催することができました。以来5年間、私たちにとってもご参加者にとっても、毎年のマインドフルリーダーシップの発展を知り、学ぶ場となったのです。

以下、毎年の開催の概要をご紹介します。

2015年第1回 日本企業におけるマインドフルネスのこれから

・キーノート (敬称略)
ピョートル・フェリクス・グジバチ(プロノイアグループ代表)

・事例発表
 株式会社クレディセゾン/ヤフー株式会社/株式会社アサツーDK/ 株式会社エーピーカンパニー

2016年第2回 日本企業におけるマインドフルネス最前線

・キーノート (敬称略)
 石川善樹(予防医学博士)

・事例発表
 NPOフローレンス/株式会社クレディセゾン/ヤフー株式会社/株式会社ネクスト

2017年第3回 脳神経科学を基盤とする組織改革

・キーノート (敬称略)
 羽田幸広(LIFUL株式会社人事責任者)

・事例発表
 株式会社博報堂アイ・スタジオ/シスコシステムズ合同会社/ヤフー株式会社

2018年第4回 マインドフルネスを通じた真の働き方改革とは

・事例発表
Sansan株式会社/RELATIONS株式会社/パナソニック液晶ディスプレイ株式会社/ヤフー株式会社

2019年第5回 リーダーの成長が会社を変え・社会を変える

・キーノート (敬称略)
柏原里美(JMAM出版部長「インテグラル理論」編集者)
嘉村賢州(東京工業大学特任准教授、「ティール組織(英治出版)」解説者)
・事例発表
カルビー株式会社/ほけんの窓口グループ株式会社/ヤフー株式会社

2020年第6回(8/29開催) 混沌・VUCAワールドに起つマインドフルリーダーシップ

・キーノート (敬称略)
チャディ・メン・タン(「サーチ・インサイド・ユアセルフ(英治出版)」著者)
・事例発表
株式会社日立製作所/他

マインドフルリーダーからのメッセージの変遷

発表者の皆様のメッセージを振り返り大局的にまとめると、次のようになります。

2015年 「マインドフルネス、とってもいいからやってみようよ」
日本でいち早く取り入れてくれたアーリーアダプターの方達が、関心を持った参加者にインスピレーションを与えてくれました。

2016年 「マインドフルネス、私たちこんな風に取り入れてるから参考にしてみて」
継続の難しさ、個人から組織にどう導入するかなどについて、実践者の経験を聞きたい、という関心が高かった年でした。

2017年 「マインドフルネスでピンチをチャンスにできたよ」
マルチタスクによる生産性の低下、燃え尽きなどリーダーがリアルに困難を乗り越えたケース発表に。瞑想経験者の数も参加者の中ではかなり増えてきていました。

2018年 「マインドフルネスで個人の創造性とチームのパフォーマンスが高まったよ」
数値的に検証されたエンゲージメント(プレゼンティズム)の改善、「マインドフルネスでGood Design賞を受賞」といった、具体的な実例も出てきました。

2019年「オーセンティックな自分本来のあり方で力を発揮できる組織文化を創ろう。マインドフルネスを基盤にすると可能だよ」
マインドフルネス実践者の裾野が広がると同時に、「ティール組織」「インテグラル理論」など個人・組織の成長に関する重要な理論でもマインドフルネスが提唱され、これからのパラダイムにマインドフルネスが組み込まれたことが感じられました。

うんうん、ジワジワと深化し広がっているのではないでしょうか。
でもこれは決して、私たちMiLIが頑張ってやってきたから、ではありません。

早くから私たちの活動に注目し、ほぼ直感的に「これでしょ」と思ってくださった方達が、試行錯誤しながらマインドフルネスの実践を粛々と続け、そして「これいいよ」と周囲に「お裾分け」し続けてくれた結果なのです。(「お裾分け)は毎回ご登壇いただいた元ヤフーの中村悟さんのあまりに的確な表現です。)

混迷の2020年マインドフルリーダーシップシンポジウムでは何を得られるか?

第6回目となる今年8月29日。世界は混迷の真っ只中です。

同時にこれからの個人・組織・社会の可能性を描き直せるチャンスでもある、と私たちは考えています。

そんな今「一番役立つことは何か」を話し合いました。
答えは2013年MiLIを起した時と全く同じでしたーー「混迷―VUCAワールドこそサーチ・インサイド・ユアセルフ」「マインドフルリーダーシップで会社と社会を変える」。

再び原点に戻ると同時に、皆さんの声も改めて伺いたいと思っています。
これからのマインドフルリーダーシップについて、どんな期待、疑問を持ってるのか?

原点に戻るために、今年のキーノート・スピーカーは『サーチ・インサイド・ユアセルフ』の著者で、近年の世界的マインドフルネスムーブメントの火付け役とも言える、チャディ・メン・タン氏にお願いしました。

日本での過去7年の取り組み、今年のテーマなどをお伝えしたところ、「僕で役に立つなら」とご快諾いただいたのは、正直びっくりしています。
ぜひQ&Aも含め、乞うご期待です。

また、事例紹介も毎年「うちの会社でもマインドフルネス実践グループを作りたいんです」とずっと試行錯誤を繰り返し、遂に形になった日立製作所有志の皆さんのMind Questプロジェクト。

マインドフルリーダーのあり方もそれぞれ、そして組織へ広めるきっかけもそれぞれですが、そこから毎年多くを学びます。

これから他にも今必要とされる学びや対話のきっかけとなるコンテンツを準備中です。8月29日、初のオンラインZoomによる第6回マインドフルリーダーシップ・シンポジウムで、皆様とご一緒できることを楽しみにしております。

木蔵シャフェ君子


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