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生まれて初めて栗ご飯を作った話
ご近所さんから栗をいただいた。
今まで、栗をいただくなんていう経験もなかったし、ましてや自分で買ったこともない。
栗ご飯といえば、秋になると実家の母が作って分けてくれるものだった。
今までだったら、即実家へ持っていって母に渡すところだが、そろそろ母も歳をとってきた。
そういえば、ここ数年は栗を剥くのは私の仕事だった。
だんだん指が利かなくなってきた母に代わって栗を剥いて、炊くのは母にお任せという段取りだった。
でも、どうせ自分で剥くのなら、自分で炊いてみようと思い立ち、生まれて初めての栗ご飯作りに挑戦することと相なった。
ところが、我が家の包丁の切れないこと。
皮を剥く前に指を盛大に怪我しそうだったので、実家から栗剥き器を借りてきた。
値札が貼ったままで、3,000円近くする。
何年も前にこの値段だったんだから、今はもっと高いだろう。
栗を剥くためだけの道具でこの値段か〜。
でもやはり、包丁より断然剥きやすい。
剥いたそばから水に浸していく。
なんとか怪我をせずに剥き切ることができた。
再放送のビーチボーイズを見ながら剥き始まって、30個近く剥き終わる頃にはゆうに1時間半は経っていた。
私がよほど不器用なのか、そもそも栗剥きは大変な仕事なのか。
正直、ここまで時間と手間をかけてまで栗ご飯を食べたいとは思わない。
情緒に欠けた人間である。
研いで浸しておいたお米に酒と塩を混ぜ、軽く茹でた栗を足して炊飯器で普通に炊飯。
あとは時間が経つのを待つだけだ。
炊き上がった栗ご飯は、初めてなのに美味しかった。(まあ炊いたのは炊飯器だからな)
実家に半分持っていくと喜ばれた。
1年に1回くらいはこういうのもいいかもね。
ご近所さんに感謝。