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【無料】基礎から分かる水産用語<234> パレットとは

みなと新聞で毎週火曜日に連載している「基礎から分かる水産用語」を公開します。

みなと新聞の専門記者が、漁業、流通・加工、小売など水産で使われる一般用語から専門用語まで、分かりやすく説明する連載です。


パレットとは

 物流の現場で使用される、荷物を効率的に運ぶための荷台のこと。日本パレット協会(JPA)によると、水産現場では魚の入った発泡スチロールなどを重ねて運搬するための平パレット(木製、プラスチック製)、冷凍のマグロを入れる金属製のボックスパレットが用いられる。

 水産物流通の現場で使用される平パレットのサイズは、11型(1100ミリ×1100ミリ)や12型(1200ミリ×1000ミリ)をはじめ多種多様だ。背景としてJPAは「国内でパレットが普及する過程で、積載物のサイズに合わせてパレットの積載面を決めた歴史がある」と指摘。「国内全体の物流を考えると、日本産業規格(JIS)規格で定められたサイズを使用することが効率的」とし、官民連携による標準仕様パレット使用の呼び掛けも進む。

 農林水産省は2024年3月、東京・豊洲市場での水産物流通を念頭に置いたパレット管理のガイドラインを公表した。11型を標準とし、衛生面を考慮して材質はプラスチックを推奨。理想的なパレット管理のあり方も示した。また、箱のサイズは11型に合う箱サイズを推奨し、リサイクルを容易にする観点から、発泡スチロールの色など産地に要請することを推奨する項目もまとめた。同省は同ガイドラインについて、全国各地の消費地市場を中心に開設者や卸、仲卸など関係者への周知を進めた。

みなと新聞本紙2024年12月10日付の記事を掲載