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【無料】基礎から分かる水産用語<195> ロシア漁業会社とは

みなと新聞で毎週火・金曜日に連載している「基礎から分かる水産用語」を公開します。
みなと新聞の専門記者が、漁業、流通・加工、小売など水産で使われる一般用語から専門用語まで、分かりやすく説明する連載です。


ロシア漁業会社とは

 ロシア極東のスケソウダラ大手漁業会社。英語名はロシアンフィッシャリーカンパニーで、頭文字から「RFC」とも表記する。2011年に設立し、14年から現在の社名となった。スケソウの他、ニシンやイワシも漁獲する。21年からはスケソウのすり身生産を開始した。

 23年における同社の漁獲量は前年比27%増の39万1000トン。そのうちスケソウは19%増の33万7000トンを占める。ロシア生産者のうちスケソウのすり身やフィレーの生産量で同社は首位だ。

 同社のスケソウ製品の23年生産量はすり身が2・4倍の3万トン。フィレーは8%増の3万トン、スケコは27%増の7000トンに上る。中国や韓国、日本の他、23年には新たにメキシコやエジプト、コートジボワール、マレーシアへ輸出した。

 23年末までに同社のスーパートロール船(超大型漁船)は「ウラジミール・リマノフ」「キャプテン・ビドビチェンコ」「メカニック・マスラク」「メカニック・シゾフ」の計4隻が操業。ウラジミール・リマノフは最高級グレードA1のすり身生産を目指す。

 同社はスーパートロール船を計11隻稼働させる計画だ。同船はスケソウやニシンを漁獲する他、最新の加工設備も備えており、すり身や魚油、魚粉の生産も可能。年間6万トンを漁獲でき、従来のトロール船の生産性と比べ2・5倍となる。

みなと新聞本紙2024年3月22日付の記事を掲載