
【推したい創作大賞応募作品✨】青野晶さんの小説「嘘つきたちの幸福」(全4幕)
本日ご紹介するのは、青野晶さんの小説「噓つきたちの幸福」(全4幕)です。
まずお伝えしたいことは、この作品はただの小説作品ではないということ。
青野晶さんの記事より言葉を抜粋すると、「実在のバレエダンサーが演じる様子を想像して小説化」された作品なのです。
物語の中では登場人物たちが華麗なバレエダンスを舞い、豪華な音楽が舞台を盛り立てます。
広大な砂漠、ロマンティックなオアシス、厳かな神殿、不思議な鉱石と、
エキゾチックでオリエンタルな世界を舞台に、全4幕の物語が繰り広げられていきます。
あらすじは、青野晶さんの作品の冒頭より。
★あらすじ(全4幕)★
アビー王子と革命家ファイザは互いの顔も知らずに憎み合っている。
ところがある日、偶然に出会った2人は恋に落ちてしまった!
ファイザは幸福になるためにアビー王子を殺さなければならず、
アビー王子は幸福を取り戻すためにファイザを殺さなければならない。
「しかし愛してしまった……」
ファイザの殺害をためらったアビー王子は、ある嘘をつく。
この嘘がきっかけで二人の恋は複雑な五角関係に発展!
アビー王子はファイザを殺せるのか?それとも?
(「嘘つきたちの幸福」第1幕|青野晶 (note.com))
この作品の魅力(の1つ)は、何と言っても神秘的な美しい世界で瑞々しく舞う「キャラクター達」と、そこで繰り広げられる「壮大な冒険」の数々。
個性あふれる魅力的なキャラクター達が次々と登場し、アビー王子の「ある嘘」をきっかけに、彼らの恋模様は思わぬ方向へ。
ボタンを掛け違えた彼らの気持ちや行動は止まるところを知らず、国や革命軍を巻き込んで、やがて壮大なクライマックスへと向かっていきます。
緊迫した状況の中、ノンストップで展開される冒険は、
例えて言うならば、まるでシェイクスピアの描く演劇のよう。
私は思わず、画面をスクロールする手を止められなくなってしまいました。
ドキドキ・ハラハラの大冒険と、5人の男女の愛の物語は
様々な糸が絡まったり、すれ違ったりしながら奔走してゆきますが、
その過程がとても楽しくおもしろく。
しっかりと読者を納得させてくれます。
そして、物語の最後には、大きな大きな仕掛けが……!
その仕掛けによって、読者自身も溢れるほどの「幸福」を感じることができるはず。
読み終えた後はきっと、思わず「ブラボー!」と叫び、立ちあがって拍手を送ってしまいたくなるに違いありません。
笑顔のクライマックスなのか、それとも、涙のクライマックスなのか。
そして、読者を待ち受けているものが何であるのか。
それは、ぜひ作品の世界にどっぷりと入り込んで、物語の最後に確かめてみてください☺✨
青野晶さんの「噓つきたちの幸福」に触れて、私は「一番近くて一番遠い場所」へ行ける「特別な切符」をいただいたような気持ちになりました🌱
舞台や古典演劇が好きで、仕事終わりに劇場へ足を運んでいたあの頃。
喜びや感動で心が満たされ、救われていたことを思い出しました。
ぜひ「実在のバレエダンサーが演じる様子を想像」しながら、この物語の世界観をたっぷりと味わってほしい。
そう切望する素敵な作品です✨
※ヘッダーイラストは、雫とコンパスさんの作品をお借りしました。
いいなと思ったら応援しよう!
