てづバ神戸 で褒めていただいた話
すきずきさんの話
湊川手しごと市という、地域のイベントみたいなのがあって。そこに出店されているお店で、毎回おやつを買って、ついでにちょっと話をさせていただくようになっています。
すきずきさんは、スパイスを入れたお菓子を作る方。湊川手しごと市に和洋折衷コーデで行ったら、「珍しい格好ですね」と声をかけていただいて。店主さんも着物を嗜まれるので、面白いスタイルだなと思って見ていました、と話をさせていただいて、それ以来湊川手しごと市に出店されるたびにお店を訪れて、おやつを買ってお話をさせていただく仲です。そんな店主さんが、神戸の別のイベントに出店されるということだったので顔を出しに行くことにしました
てづバ神戸
てづバ神戸、アート&てづくりバザール神戸。
湊川手しごと市もマルシェなのですけど、あちらは地域のお祭り的性格なのにたいして、てづバはテレビ局主催、お客さんも入場料を払って入場する、コミケ的なイベントです。
初日こんな写真を見て、人混みが苦手なわたしはドン引きだったのですが、行くって言ったしなー、会場直後を避けたら大丈夫なんじゃね?ということで二日目に行ってみたところ、行列なく入ることが出来ました。ほっ。
本日のコーデはこちら。
和洋折衷コーデによるはいからさんスタイルです。
TPOによってはもっと普通のかっこうで出掛けることももちろんあるのですけど、てづくりする方は着物に理解のある方が多いから、これくらいは大丈夫かなと。コミケとかオシャレして行くものじゃないですか!(偏見)
褒められた!
まずはすきずきさんにご挨拶して、「今日は学生さんみたいな格好ですね」と声をかけていただき。お礼がてらにおやつを購入して、さて他のお店も見るかなぁと思って歩いていたら。
後ろで「かわいー」という声が。
ねー、みんな色々手作りされていてかわいいよね「あれ着物だよね」着物!?
まさかと思って振り返るとめっちゃ見られています。小学生くらいのお子様を連れたお母さん。マジか、と思いつつポーズとったら「すごいかわいいですよね」って声をかけられたのです。ほんとにわたし!?
そんなことあるのかーと思いつつ、これスカートなんですよ、えー本当だ、"和洋折衷コーデ"って探すとやり方とか出てくるので良かったら、みたいな話をさせていただきました。話の最中何度も「かわいー」「ほんとかわいい」って言っていただいて、夢のようです。
これまですきずきさんには褒めていただいていたけど、まあおやつ買ったときのサービスですし?下町のおばあちゃんに褒められるのは、あれ話し相手を探してる口実みたいなところあるしな、と割引きして考えていたのですが。今回のはさすがに否定しようがないぞ、正真正銘褒められたぞ、という気がして、それはそれはごきげんな気持ちで、おくさまとびっくりしたねー、良かったねー、と話をしながら歩き始めたのです。
ゴキゲンな気持ちで歩いていたら、お店の方からも「わーかわいい」と声をかけられ。うへへへなんか買うちゃろ😛 ありがとうございます和洋折衷コーデといいます、スカートなんですよ、帯締めなくていいから楽なんですよー、みたいな話を複数の店主さんとさせていただいたのでした。
まあね、店主さんは、そうやって声をかけるとなにか買うので、セールストークかもしれないですけど。でも買ってから褒められたのではなくて、褒められてから買ってますからね😀
普通に会話できている!
そんなことよりわたしには重要なことがあって。
わたし普通に話している!
トラウマ話になるのですけど、昔、浴衣を着て湊川の商店街を歩いていたら、おばあちゃんに「あら素敵ねー、お祭り?」と声をかけられて。「ありがとうございますー」って返事をしたらドン引きされたことがあったのです。
まあな、浴衣着た女の子だと思ったら男声で答えたらビビるよな、おばあちゃんにLGBTの理解はないよな、と思いつつ、それからわたしは女の子声の練習をはじめたのです。
その後の話は省略するのですけど、そんなわけでまあ、女装の人によくあるなんかキンキンした話し方のような、でもまあ一応女の子と思えなくもないような?話し方は出来るようになり、大丈夫なのかな、これどう思われてるんだろうな、と内心の不安を押し殺しながら女の子姿でカフェに行ってオーダーしたり、パンやおやつを買ったりしていたのが最近の話。
でも今日、あれだけ和洋折衷コーデを褒められて。さすがに、(この人女装だ!)と思いながら着物褒めたりはしないよな。てことは一応パス(女装用語で、バレないで過ごすことができること)してたわけだ🙄
その後あれこれ話をしても、あのおばあちゃんみたいな反応されなかったということは、少なくとも話をして違和感がない程度の存在にはなれているということだよね...🤔
もちろん、若い世代の方はLGBT的なのに理解があって、気づいても気にせず話を続けてくださっていただけかもしれないですが。
それでも、世の中がそういうふうになっているのならわたしとしては全然オッケイだし。女性の方と着物の話で盛り上がることが出来たというのが、わたしにとってはとてつもなく嬉しいことであったのです。
きっとこの日のことは忘れないと思います。さすがに名前は聞かなかったのですが、あのとき声をかけてくださった方、ありがとうございました。