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(まとめ)LGBTと女装について

先日は、取り乱してしまってすいませんでした。

記事を公開して、偶然近いテーマで記事を書いていた方に「ご一読いただいて感想を聞かせていただけないでしょうか?」って無茶をお願いして感想を聞かせていただいて。

あーわたし冷静でなかったのだな、と落ち着くことができました。無茶振りに対応してくださったみむさん、心配して声をかけてくださった方、本当にありがとうございました。

お礼を兼ねて、今回学んだことをまとめさせてください。

トランスジェンダーの方からみた女装について

トランスジェンダーの方が女装と一緒にしてほしくない、と思うのは、実際よくあることぽい。

数時間を女性に見える格好で過ごすのと、二四時間ずっと過ごすのではぜんぜん違うというのは、お話を聞かせていただいた方もおっしゃっていましたし、それはそうだと思います。

一方で、だからトランスジェンダーから見て女装が敵だというのは、少なくとも全員がそんなことを思ってるわけではなさそう。

お話を聞かせていただいたトランスジェンダーの方はわたしの話を理解して聞いてくださいましたし、わたしにたいして女装をやめてほしいなんてことはおっしゃいませんでした。

トランスジェンダーの方が女装と一緒にされて辛いというのは、目の前の人や社会が自分の苦しみを理解してくれないのが辛いということであって、女装がいるから辛い、ということではないと思います。辛さのあまり目についた女装を攻撃したくなってしまう方もおられるのかもしれませんが、みんながそんなふうに思っているわけではない。

女装のわたしとしましては、この記事のように勉強はさせていただくし、辛さを減らすためにできることがあれば() 協力していきますので、「問題 vs わたしたち」という姿勢で当たらせていただきたいなと思います。

女装はLGBTとどういう関係なのか

トランスジェンダーの方の苦しみとは別に、そもそも女装ってLGBTと言われているカテゴリの中に入るのかな?という疑問について。こっちは本を読んでみました。

こちらの本によると、まず女装に関しては、トランスヴェスタイトという呼び方があって

容姿(服装や化粧など)に関する「女らしさ」「男らしさ」の割り当てに抵抗する人々をトランスヴェスタイト(transvestite)と呼びます(crossdresser クロスドレッサー、とも呼ばれたりします)。(略)
ここで二点補足しておきましょう。第一に、トランスヴェスタイトの人々の性自認はここでは必ずしも問題ではありません。(略)第二に、すべてのトランスヴェスタイトの人々が常に異性装(異性の恰好をすること)をして生活しているとは限りません。「周囲の目が許さない」などの理由もありますが、当人がフルタイムでなくパートタイムの異性装を望んでいる場合もあります。

「LGBTを読みとく ──クィア・スタディーズ入門 (ちくま新書)」
第二章 「LGBT」とは何を、誰を指しているのか

これがちょうど、わたしがやっている「かわいい格好がしたいんです」という女装に当てはまりますね。

この定義だとトランスジェンダーの人も含まれると勘違いしそうになったけど、それは性自認の考え方をちゃんと理解できていなかったせいです。
トランスジェンダー女性のみなさまは、生まれつき男性とされていても、性自認が女性なので、女性が女性の格好をしているだけ。それはトランスヴェスタイトではない。わたしみたいに、「男性が女性の服を着て何がいけないの?」っていう人たちがトランスヴェスタイトというカテゴリになります。

そしてこれがびっくりだったのですが、逆にトランスジェンダーという概念にはトランスヴェスタイトが含まれるのだそうです。

他者からの性別の割り当てと異なる性自認を生きるトランスジェンダーの人々を、(ややこしい言い方ですが) 狭義のトランスジェンダー、と呼ぶことがあります。 (中略)
ここまでの説明をまとめると、(広義の)トランスジェンダーという概念の中には、トランスセクシュアル、狭義のトランスジェンダー、トランスヴェスタイトという、大きく分けて三種類のあり方が含まれているということになります。この三種類は概念上も、実際のトランスジェンダー当人のあり方としても重なり合う部分がありますので、あくまで便宜上の分類に過ぎません。

「LGBTを読みとく ──クィア・スタディーズ入門 (ちくま新書)」
第二章 「LGBT」とは何を、誰を指しているのか

えーっと思ってWikipedia見ると、たしかにそう読み取れる記述が書かれています。

性同一性が生まれたときに割り当てられた性別と同じであっても、ジェンダー表現(服装や髪型など)が生まれた時に割り当てられた性別と異なる場合はトランスジェンダーである

トランスジェンダー - Wikipedia

本の著者さんも言われているとおり、ややこしいよと思うけれど、名前を浸透させるには時間がかかるから、今すぐはしょうがないぽい。

ともあれ大事なのは、LGBTのTは広い方のトランスジェンダーの意味で、そこにはわたしみたいに性別の違和感なく女装をする人も含まれているということ。

この点で、「あなたは性別に違和感を感じてないですよね」という理由でLGBTについて語る資格が無いみたいに言われたのは、やっぱり不見識だったのだと思いました。

まとめ

「趣味で女装してる人と、LGBTQは別物だよ。女装は単なる変身趣味じゃないか」と言われたことをきっかけに、悩んで勉強したことをまとめさせていただきました。

あえて書かなかったのですが、お話を伺う過程では厳しいことも言われて、正直もうブロックして放置しようかな、と思ったこともありました。

それでもギリギリまで頑張ったのは、もしかしてわたしLGBTというテーマの認識が甘かったのかもな、と心当たりがあったからです。
最終的にやっぱり無理だったのでブロックさせていただいたのですが、けっして指摘を無視したわけではなくて、女装とLGBTが別物なのか、わたしがLGBTについて語ることはいけないことなのか、という点については、真摯に勉強をさせていただいたつもりです。

こうやって勉強したことで、女装とトランス女性の関係、女装がLGBTのどこに含まれるのかなど、たくさんのことを学ぶことができました。
きっと、次回別の方から同じことを言われたなら、それは違いますよ、トランスジェンダーという言葉には2つ意味があってね、という具合に、冷静に説明させていただくことができると思います。

残念ながら元ツイートの方には届かないと思うのですが、勉強のきっかけを頂いたことについて感謝しております。


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