僕の小規模な退職 その46
妻と散歩したり買い物したり。
そんな日はだいたい「今日何歩くらい歩いたかな?」という話題になる。
僕も妻もiphoneを使用している。
「ヘルスケア」というアプリで歩数を調べる。
iphoneで無くても歩数を測るアプリはたくさんあるだろう。
でも僕たちは同じアップル社のiphoneを使用し、同じ「ヘルスケア」アプリで確認し合う。
もう一度言う。
同じもので確認し合うのだ。
さらにもう一つ付け加えておく。
一緒に出掛けたら単独行動はほぼ無い。
あるとするならばトイレに行く時くらいだ。
それ以外は基本的に一緒にいる。
同じルートを歩く。
同じところで立ち止まる。
同じ場所に向かう。
もう一度言う。
常に一緒に行動しているのだ。
それなのにだ。
それにも関わらずだ。
なぜか。
なぜなのか。
僕と妻の歩数が違うのだ。
いやいや数十歩とかの差じゃない。
数百歩とかでも誤差の範囲にしますよ。
それがどうだろう。
数千歩単位で差が出てしまう。
僕の歩数「10,769歩」
妻「8,930歩」。
ほら。
なぜこんなに違う。
Why?
ホワイ?
なぜ?
僕の歩幅が狭いのか?
「妻の1歩」=「僕の1.2歩」
ってことか?
いやいやいや。
僕の方が背が高い。
その分足の長さも若干長いはずだ。(たぶん)
僕の歩幅が狭いなんて、そんな訳あるはずがぁない。
おいおいおいおいおい。おいおいおいおいおいおいおいおい。
それならばどういうことだ。
!?
まさか。
いや、そんなことある訳がないじゃぁないか。
いや…。
無いとも言い切れない…。
うん…。
もしかしたら…。
妻が…。
妻が「ホバー走行」しているのかもしれないじゃぁないか。
妻に問い詰めた。
もちろん否定していた。
当たり前だ。
しかしだ。
こうだったらどうだろう。
妻は無意識にホバー走行しているのだ。
自分でも気が付かないうちにホバー走行しているのだ。
その能力に自分で気が付いていないのだ。
能力者なのだ。
超能力か?
波紋?
スタンド?
そういえばJOJOが好きだった。
そういうことか。
スタンド使いは惹かれ合うらしい。
ならば僕にも能力がっ?
44歳。推定無職。岸辺露伴のドラマを観た。