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片方のわずかな卵巣から生まれた、3つの奇跡。

私の人生の中で大きく影響を与えてくれた出来事、それは我が子3人の出産。


今は当たり前のように目の前で騒がしく過ごしてくれて(笑)、育児の悩みも尽きない。


けれど、私にとってこの3人の誕生は本当に奇跡的なことで、ふとした時に、子供がいる今がありがたい、幸せだと想うのである。


なぜそう思うか。それは第一子の妊娠から10年前、つまり私が18歳の頃の出来事が大きく影響している。


我が子の誕生と同じくらい、この時の出来事も私の人生に大きく影響しているのだ。


それは、高校3年生の5月頃に発覚した、卵巣腫瘍という病気だ。腫瘍といっても、結果としてほぼ良性に近い(良性と悪性の中間?、顆粒膜生細胞腫という名前であった)ものではあった。


当時、なんとなくお腹が張るような、そして目にみてもわかるようなお腹の膨らみ方をしているので、内科を受診し、CTをとったところ、卵巣が30センチ近くに腫れているということが発覚。その足で、大学病院を緊急受診。早急にスケジュールが組まれ、高3の夏に手術を受けることになった。




ただ、初診の段階では、悪性の腫瘍が否かが判断できないため、手術までの間に腫瘍を見つけるためのPET検査や入院へ向けての検査も実施した。


まさか!という状況に、私も家族も混乱。当時のことははっきりと覚えていて、赤ちゃん産めなくなるの?という心配をして、泣きじゃくった記憶がある。


けれど、ほんの数日で状況を受け入れ、病気に関しては後先考えず、先生を信じて、淡々とスケジュールをこなすことに専念できるようになった。


その間4ヶ月弱。私も家族も心配な気持ちで過ごしたことに間違いないが、前向き生活し、手術も無事終え、腫瘍も悪性でないことがわかったため、その後の治療も不要となった。なんとか病気に関しては乗り越えたのだ。


だが、その後の人生の中で、私の頭の中に残っていたのは、「子供って産めるのかな?」ということ。手術の際に、右側卵巣の摘出、左側卵巣の部分除去をしたため、わずかな卵巣しか残っておらず、妊娠の可能性で言うと2つの卵巣が残る人より低くなるのだ。


また、主治医にも「子供は叶うのなら早めの方がいいかもね」という言葉をもらっており、私の人生設計(進学や就職、結婚)の中では、子供を産む産まないは、重要な事項となっていた。


何か人生の決断をする時も、常に子供は?という言葉が頭にあった。というか、私の中では子供は絶対欲しいという気持ちがあったので、そこへの不安と現実と向き合いながら、10代後半から20代前半を過ごしきた。


そして、ありがたいことに、今の夫と出会い、結婚、妊活までたどり着いた。やはり、妊娠に至るまでは紆余曲折あったが、またまたありがたいことに無事第一子を妊娠、出産。18歳の時からの不安からようやく解放され、育児に邁進した。


この時思ったのは、病気がわかった18歳の時の自分に、ちゃんと子供と出会えるから安心してねと言うこと。


楽しい大学時代、会社生活を過ごしてきたことに間違いはないが、どことなく不安になるときもあったからだ。


18歳の時のことを思うと、本当に奇跡だなと、事ある毎に思っていた。


しかし、またまさかが発生。第一子の産後すぐに、18歳の時と同じような卵巣腫瘍が発覚。産後2ヶ月後に同じように手術をした。


この時も腫瘍の悪性良性かは不明のため、手術としては、卵巣全摘が理想といわれたが、どうしても2人目の妊娠を諦めきれず、リスク覚悟で卵巣は部分除去で、できる限り残してもらうことに。


この時、既に左側の卵巣一部しか残っていないのに、さらにそれを一部除去する事態となったのだ。


ただ、ありがたいことに、今回も良性の腫瘍ということがわかり、無事治療も終えた。


1人目の妊娠時より、さらに妊娠の確率は低い状況となったが、なんとか2人目の妊娠にも到り、無事出産した。


慌ただしく1人目の妊娠から2人目の出産まできたが、あのわずかな卵巣から2人の命が授かったことが奇跡だと、また改めて実感した。


18歳の自分からみたら、2人も子供がいるなんて、本当に信じられないと思うに違いない。育児や仕事で悩みはあっても、この幸せを噛み締めて日々を送っていた。


そして、3つ目の奇跡が。
本当に子供は可愛く、幸せなので、3人いてもね〜なんて冗談半分でいっていたら、思っていたよりも早く、3人目が我が家にやってきてくれた。


私が3人の子供の母になるなんて、誰が想像したかな?18歳の時の自分に教えてあげたい!
本当にそんな出来事だった。


婦人科系のトラブルは本当に多くあるし、妊娠•出産についても悩む人も沢山いる。そして、その問題の内容は様々で、1人抱え込むことも少なくない。私も病気になった当時は病気のことはもちろん、見えない将来のことを考え、悩み、後ろ向きになったこともある。


しかし、ネットの中の誰かの経験や言葉が癒してくれたことも多くある。高校生の時に、卵巣を摘出するという事例、そこから、妊娠に至るという事例は、当時あまり多く見ることはなかった。


だからこそ、片側の僅かな卵巣からの妊娠、出産のエピソードが、誰かほんの僅かでもいいから参考になればと思い記す。


Mina🌱

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