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みそづくりの日

この文章は、1月にみそづくりの会をひらくにあたって書いたものです。
みなさんであつまってつくるのは、やっぱりとてもたのしかったです。おいしいお味噌になりそうです。
今年はその後日、ひとりで映画を流し見しながらつくってみました。これがまた、けっこうたのしかったので、
この記事を読んでいただいて、ちょっといいかも、と思われた方がもしいたら、ぜひつくってみてくださいね。


みそは、大豆と塩と麹があればできる、とてもシンプルな食材です。
マルカワみそさんのみその完成量から材料を計算してくれるページなどもありますし、誰にでも自宅でつくることができます。

誰にでも自宅でつくることができるのに、わざわざつどってつくる意味は、あるのか?

去年ひらいたプライベートみそをつくる会のレポートがてら、だれかとつくるみそづくりのお話をしようとおもいます。ご自身でお味噌をつくる予定の方の参考にもなればうれしくおもいます。

みそは、1、2月頃に仕込み、だいたい10月くらいから食べられるようになります。

まずは、仕込み作業です。
材料はシンプルですが、ひとりでもくもくとやるにはけっこうな時間とちからが必要です。
多人数分をいっしょにつくることで、必要なちからもじかんも軽減されます。なにより、わいわいたのしくやるのが、いいなあと思いました。

前日から豆を丸一日ちかく浸水させておいたあと、朝のうちに火を入れます。豆がふんわりと茹であがった頃にみなさんがやってきます。
そこから、豆をしっかりとつぶしていきます。作業としてはこれがいちばんの山場です。ちからと時間がいる作業です。
大きめでしっかりとしたつくりのマッシャーがあると格段にスピードがあがります。100均のマッシャーは、ぐねっと折れていました。でも、だれかとわいわいやっているから、そんなハプニングもおもしろいものです。

それから塩きり麹をつくります。麹をほぐしながら塩とまぜるだけです。
それをつぶした大豆とまたよくまぜます。
まぜきったら、ぎゅっぎゅっと握りしっかり空気を抜いて、消毒したジップロックやタッパにうつします。

それからお昼ご飯を食べて、解散です。それぞれの家で熟成(放置)していただきました。


おもしろかったのが、そのあと、秋頃になって、さあみそが食べはじめられるぞというときです。
みんなで晩ごはんを食べましょうという機会に、せっかくなので、みなさんのみそを持ってきていただき、それぞれを試食させていただきました。
これが、それぞれにぜんぜんちがう味だったんですね。
まぜる作業まではみんなでやったので、その状態まではおんなじはずなのに、
袋にとじたあとの熟成(放置)の条件によって、こんなにちがうのか!というほどにちがっていました。
しかも、そのちがい方が、それぞれのもちぬしの雰囲気と似たところがある。

おみそは生きもののようなものですよ、と数年前にはじめて参加したお味噌作りの先生がおっしゃっていたのには、そういう意味合いもあったのかもしれないなあ、と思いました。
ちょっと、家族みたいになる。そんなふうな、興味深いちがいかたでした。

というわけで、つどってわいわいとつくるのには、けっこうおもしろみがあるのです。
材料の計算だとか手配だとか、はじめてだとすこし面倒に思われることも、しなくて大丈夫。
自分でつくったお味噌は、食べきるのが惜しくなるほどおいしいですよ。

作ってみたいな、と思っておられた方、このお話を読んでおもしろそうだと感じられた方、
ぜひ、ごいっしょできましたらうれしく思います。


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