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PS4「千里の棋譜 ~現代将棋ミステリー~」クリアしてました!

クリアというのかな? 読みました! ネタバレには最小限しか触れません。

将棋が関わる話としか聞いてなかったので、
「殺人事件の容疑者が棋士」のようなものを想像していたら、本当に将棋の世界の人の、将棋に関する謎を追うミステリーだった。

棋界のスポンサーであり、最強の将棋AI製作者が、最強の名人に対局を申し込む。
負けた場合は、伝統ある名人の座をコンピューターに譲り、新しい将棋界に改革しろ、という条件つきで。

しかし、対局間近に名人が行方不明になってしまう。
最強の名人は敵前逃亡したのか?
駒の動かし方も知らない(プレイヤーもその程度の将棋知識でOK)ジャーナリストと、幼なじみの若手棋士コンビが追う。


ここ数年AIブームなのか、PS4でも「デトロイト」とか、映画では「チャッピー」とか、アンドロイドのAIがどれもこれも意識を持って、人権を訴えている。

その中で将棋のAIの話。すごくフレッシュな切り口だ。

機械が進化して人の仕事を奪うことは珍しくないけど、人間と同じように街中を歩いてる未来なんて、エアカーがチューブの中を飛んでいる21世紀ぐらい、「ない」と思う。

だけど、将棋AIの進化は、まさに現在の話。
人間相手に機械が白星を上げている。何十年も切磋琢磨して生み出した戦術に対して、体温のないロボットアームが王手をかけてくる。

じゃあ棋士って何なんだ?
頭のいい人たちが盤上の遊びに必死になっているけど、会社に勤めて研究開発に取り組めば、もっと人を救えるかもしれない。
それでも、人生を捧げるの? プロ棋士の狭き門を目指すの?

これは未来のロボットが意識を持って人権を求める「デトロイト ビカムヒューマン」よりも切実な、今の話だ。
電脳戦の話は聞かなくなったけど、eスポーツの存在とかさなる。

終盤に、
「うー、そういうことやっちゃうか、いやまあいいけどやっぱ、デトロイト越えてはなかった」
と思うところはあったけど!「えっ!?」ってなったけど!でも、記憶に残るゲーム。

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香川愛生さんはじめ、実在の棋士の方が登場するんだけど、将棋ゲーム以外でこんなに棋士が出るケース、初めてじゃないか。
それも、顔を出すだけじゃなくて、自分のキャラはこの描かれかた、こういうセリフでOKです、としっかり協力して作った気がする。
実物を見たくて検索したよね?みんなしたよね?


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棋士が出てくるというか「名を借りた」ゲームはある。
ニンテンドー64「最強羽生将棋」とか。
マリオが遊べる、子供たちのためのロクヨンなのに、初期はソフトが揃わなかったからずっと羽生さんが前線に出されてた。

調べてみたら、ファミコン初の将棋ゲーム「本将棋 内藤九段将棋秘伝」はちゃんと内藤九段が監修して、子供向けにしてはしっかり強い思考をするそうだ。このへんは全然知らなかった。

出たばっかりのファミコンの認識なんて「ガキのおもちゃ」で、
まともに将棋ができるのかも未知数だったと思うんだけど、自分の名前を出すことを許可したのは、どんな思いがあったんだろう。

「遊戯は文化になる」「コンピュータは遠くない未来、自分たちに追いつく、あなどれない存在」と意識してたのかな。

読んでくれてありがとうございます。 これを書いている2020年6月13日の南光裕からお礼を言います。