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三垢離と憧れのお宿

かつて「蟻の熊野詣」と言われ、厳しく険しい山々を乗り越え、甦りの地と言われる熊野を大勢の人々が目指しました。
熊野三山を目指す一行が参拝前に長旅の疲れを癒し、身も心も穢れをも払った場所が、湯ノ峰温泉です。

湯筒と湯けむりが立ち上がる川辺


お湯の良さと鄙びた雰囲気が好きで、日帰り温泉に何度となく足を運んでいる湯ノ峰温泉。
湯筒で温泉たまごを作っている時も、世界遺産の中にある温泉として有名な「つぼ湯」に入り、ひとり「極楽、極楽〜」と口ずさんだ帰り際にも、いつも目の前に建つ素敵なお宿に目が釘付けになっていました。
そうです!湯ノ峰温泉の中心、湯筒や公衆浴場の真ん前に鎮座するお宿こそ、今回ご紹介するお宿「旅館あづまや」さんです!日本秘湯を守る会のお宿でもあり、今は夫婦となられた菅田将暉さんと小松菜奈さんが初共演した映画「溺れるナイフ」の撮影地でもあります。旅館あづまやさんの。その趣き深い外観に憧れ、いつかの日か泊まりたい!!といつも願っていました。
そして、その「いつか」が、ついに訪れたのです!

この提灯にテンションが上がる
こちらもいい
看板ももちろんいい
思わずもう一度撮ってしまう

おっと失礼いたしました。
興奮し過ぎて、着いて早々、提灯連写の嵐!!!!!
実は、今回、あづまやさんに宿泊させていただくことになった経緯は、上富田町観光協会、上富田町、田辺市、JR西日本が、各種団体協働による、「熊野古道の世界遺産登録20周年」を記念し、JR西日本和歌山支社が関係機関に呼びかけ企画したツアーのモニターとして、あづまやさんにも宿泊させていただくことになったのです。(本当にありがたい!!)
ちなみに、ツアーについても少し触れておくと、かつて熊野詣に訪れる巡礼者が身を清めるために行なっていた「潮垢離(ごり)」「水垢離」「湯垢離」を体験し、熊野古道を歩いて熊野本宮大社を目指すものとなっていました。
この湯垢離宿として、あづまやさんに泊まれるたと言うわけです。

話を戻しまして、まずは、なんと言っても温泉!!といきたいところですが、今回のツアーの目的は、世界遺産20周年のインバウンド誘致が目的です。
しっかり、交流会を兼ねた夕食会にも参加させていただきました。

じゃ〜ん!
美しいお料理とお品書き


古来より湯峯では、食材を温泉で茹でることが生活の一部でした。温泉で炊いたご飯をはじめ、特製温泉粥や温泉湯豆腐、その他、こだわりの熊野牛のしゃぶしゃぶなど、温泉を使ったお料理は、粗大の良さが引き立っていました。ご飯は、もちもち、お野菜はとても甘く、その美味しさに驚きました。その他、小鉢も美しいだけではなく全てが美味しい。湯ノ峰温泉は、山の中にありますが、お刺身も新鮮でした!

かぼちゃの茶碗蒸しとサーモン昆布寿司といくら
こだわりの熊野牛と鰆の酒粕焼き

最初は、必死に写真を撮っていましたが、そのうち食べるのに夢中で豆乳温泉湯豆腐やデザートなどは、写真を撮り忘れてしまいました(食い気には勝てない)
ちなみに、あづまやさんは、普段はお部屋食です。

今回、お世話になったお部屋
床の間も素敵

今回、泊まらせていただいたお部屋はシンプルなスタンダードなお部屋でした。窓の外には湯筒や温泉街が見渡せます。

さあ、さあ、そろそろお楽しみの温泉です!!
温泉にも鮮度があり、食べ物と同じでやはり鮮度が大事です。
あづまやさんはでは、湯屋のすぐ脇にある自家源泉から湧き出したばかりの新鮮なお湯を楽しむことが出来ます。
浴場は、大浴場と小浴場があり
朝と夜で男湯と女湯が入れ替わります。
趣深い歴史を感じる槙風呂は、大きな梁と吹き抜け天井がなんとも言えない開放感と落ち着きを持って迎えてくれます。

たまき湯と読みます
もうすぐ温泉!!

ちなみに、私が宿泊した時は、
夜は大浴場が女湯で、小さめの浴場が男湯でした。日付が変わる夜中の0時に男女が入れ替わるとお知らせいただきました🚻
ちなみにちなみに、24時間いつでも利用可能です!もちろん源泉掛け流し。

冷まし湯の奥に蒸し風呂があります
大浴場
扉を開けたら絶景


大浴場の方には、全国的にも珍しい「温泉むしぶろ」があります。高温の温泉蒸気によるミストサウナのようなものです。
この蒸し風呂で、呼気浴をすることにより、のどの痛みを和らげたり、深呼吸することにより全身にどんどん血液が巡るのを実感出来ます!

蒸し風呂の中、天然のスチームサウナと
思ってください
大浴場には露天風呂も併設
あいにくの雨で視界不良

そして、露天風呂ですが、こじんまりとしていながらもそのお庭の美しさに目がいきます。なんでも京都大学の教授の設計によるもののようです。
私が宿泊した日は、あいにくの雨だったのですが、本宮の伝統工芸品、皆地傘を被りながらの入浴もオツなものでしたよ。意外と頭だけ濡れないと快適です。

脱衣所のベンチ代わりの大きな切り株

翌朝、小さな方のお風呂にももちろん入りました。

全ての浴場が加水なし!源泉掛け流しです!
なかでも素晴らしいのが冷まし湯と言われる高温の源泉を一切加水することなく、適温まで冷ました薬湯です。
このお湯に入らせていただき
前日までの足の違和感がとれました。
その他、家族風呂もあり、空いていれば誰でも無料で入ることが出来ます。 

今回、私は熊野古道20周年の観光支援モニターとして宿泊させていただいたので、大広間で皆さんとの交流会も兼ねての夕食でした。
あづまやさんのスタッフさんは、皆さん
親切な方ばかりですが、特に私のお気に入りの中居さんは、のぞみちゃんです♡
お若いのに可愛くて、心配りの達人のような方でした。
翌日の熊野古道歩きに温泉水を持って行きたくて、お願いすると快く引き受けてくださり、この温泉水と言う私にとっては力水のようなお守りのお水をお土産に宿を後にしました。

温泉水を持って出発


次回は、個人的に泊まらせていただきたいと再訪を固く誓い宿を後にしました。
お世話になりました。
また、必ず行かせていただきます。

▪︎源泉名:環湯(たまきゆ)
▪︎泉質:含硫黄-ナトリウム-炭酸水素塩・  塩化物泉
▪︎源泉温度:92.5度
▪︎ph値 :7.6
▪︎湧出量:測定不能
▪︎適応症:関節痛・慢性消化器病・慢性皮膚炎・婦人病など 

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