【覚書】夫、厄を祓う
夫が数週間前、還暦を迎えたことはここに記した。
夫、実は今年の初めから絶不調だった。
ここには書けないような大失態を繰り返し、本人曰く
「今年、還暦になるから…厄払いに行かなくては…」と
繰り返していた。
男の人の還暦は、本厄にあたるらしい。
妻である私から言わせれば、
厄年のせいではなく、ただただ本人の不徳の致すところだと
思うのだが、それは本人も心の奥底ではわかっているのだろうと思う。
基本的に一人で行動することが苦手な夫は
「厄払いに付いてきてほしい」と言い、
結局なかなか厄払いにはいかず、ただただ日々を過ごし、
気がつけば還暦を迎え、今年も終わろうとしている。
還暦を迎えるにあたり、私がひたすらに心配するのは
夫の健康面である。
精神面の落ち着きはもちろんしてもらいたいのだが、
それは半ば諦めている。
還暦や厄年、という考えはやはり、健康面に不安がでる年頃、を想定しての
話なのかなと私は思っている。
放っておくと、運動もしないし厄払いにも行かないので
先週末、夫に厄神さんに行くことを宣言し、娘と3人で
近所にある割と大きな厄神さんへ行ってきた。
娘は「なんで私も行くの?!」「私に何のメリットがあるの?!」と
もっともなことを言っていたが、
息子はともかく娘まで家に置いていくのはやっぱり気になるので(私が個人的に)
有無を言わさず連れていく。
でも、そろそろどこにも付いてきてくれなくなるだろうな…
夫曰く、42歳の大厄の時は神社でいわゆる御祈祷をしてもらったらしい。
その時も色々と大変だったらしいが、それは私と結婚する前のことなのでわからない。一体、何があったんだろう…。
私の大厄の時は、主に夫が大変だった。
私の「大変」はいつも夫である。
私が大変なんだから、夫も大変だったと思うのだが、
では夫はいつ平穏なのかというと、いつも大変だったと私は記憶している。
が、とりあえず夫的には厄年のせいらしいので、
厄神さんに行くらしい。
厄神さんの季節ではないので、特に混み合うこともなく、
社務所で厄年の祈祷を受けたい旨を申し出る。
個別に祈祷してもらう特別祈祷?というものは、混んではいないが
30分ほど待ってほしいと言われたので、名前と住所を書いて、お札をもらい
翌日以降に順番に祈祷してもらう年祈祷でいい、とそれを申し込む。
夫が納得すればそれでいい。
人の心とは不思議なもので、何か嫌なことがあった時に
理由があると納得する。
厄年のせいで嫌なことがあったならば、厄年が過ぎれば
いいことが待っていると思える。
夫も、神社に厄除け祈祷を申し込んだ、という事実に
満足したようで、持って帰ってきたお札すら祀ろうとしない。
仕方ないので、私から話を向けると、「そうだった」と祀る場所を考えていた。
還暦、厄年、のつながりで夫の健康診断を申し込んでいないことが気になり、
昨日近くの病院に健康診断を申し込んだ。
何事もつつがなく、平穏無事に日々を過ごせますように。
平穏な日々が少しでも多く過ごせますように。
神社で、いや、どこかで祈る時は
いつもそれだけを願っている。