日記;2024年11月前半
日記;11月前半
押し入れを整理していたら、古い日記帳が出てきた。
2020年代かあ。♪街は色づくのに 会いたい人はこない……
当時、「ジャーナリング」なんてのが流行していて、感じたことを書き出すと心を整える効果があるとか言われていた。
それで、みつきも始めたんだった。
ちょっと恥ずかしいけれど、お見せしちゃいますね。
あの頃のロクデモナイ政情、世相を反映してドロドロした感情を吐きまくっているので、覚悟して読んでね。
思想強めだよん、ゆたしく。
エロい記述もちょっぴりあるよ♡
ドラマ、映画の感想についてはネタバレを含みますのでご注意ください。
※写真は11月7日付「ザ・ナショナル」(スコットランド)
(基本、敬称略)
* * *
11月某日
1日、高校ラグビー沖縄予選決勝。名護がコザを35−0で撃破、3年連続22回目の優勝を決めた。花園行き、おめでとう。
この日は高校駅伝沖縄予選も行われた。女子は那覇西が8年ぶり2度目の栄冠、男子は北山が6年連続16度目の優勝。12月の都大路での健闘を祈る。
みんな、チバリヨー。
11月某日
正直怖いよ。
連日、新聞で報じられる闇バイト連中による押し込み強盗。殴る蹴る拉致る殺すで現金奪って逃走。
犯罪被害に遭うかもしれない恐怖がこれほど身辺に迫るなんて、安全安心すごいニッポンポンはどこへ消えてしまったんだ。どの国にも踏み込んでは行けない危険地帯、スラム街があるけれど、いま、この国ではごく普通の住宅街が犯罪現場になってしまっている。
連日、メディアが大騒ぎしているのに、犯行を自粛するどころか、毎日のようにどこかが襲われている。
いま、多くの日本人が感じている身近な恐怖。この肌感覚は、常日ごろ女たちが感じているものと共通しているんじゃないかな。
街を歩けば「ワザブツ男」、電車に乗れば「痴漢男」「盗撮男」、会社に行けば「セクハラ・パワハラ・オレサマ男」、飲みに行けば「薬物混入男」、夜遅くなれば「強姦男」、家に居たって「下着泥棒」「のぞき男」……
女性の抱いてきた恐怖が一般化したといったところかしらね。
かつて日本が侵略し、やりたい放題、暴虐の限りを尽くした朝鮮・中国・台湾・太平洋諸国・沖縄・アイヌの人たちが感じた日本人に対する恐怖はこんなものじゃなかっただろうとも想像するよ。
非正規・失業・ドロップアウトで食い詰めた若者がネットで募集している「ホワイト案件」なる闇バイトに応募して、免許証だのパスポートなどの写真をカタに元締めから脅されて抜けるに抜けられず犯行に及ぶ。
汚れ仕事で捕まるのは捨て駒の若者で、元締めは左うちわ。
この構図、この国の社会構造と同じじゃないか。庶民は安月給で長時間あくせく働かされ、富裕層・政治屋ら上級国民は高笑い高いびき。庶民はパンを盗んだだけでブタ箱入りだが、上級国民はセクハラ・パワハラ・ヘイトで人が死のうが、公文書を改ざん捏造しようが、裏金貯め込み脱税しようが、断罪もされず自由を満喫。
食い詰め浪人ならぬ食い詰め野郎どもを産むのも、こうした社会構造なんじゃないか。
ジャーナリスト・竹信三恵子さんが週刊金曜日(11月22日号)で「自己責任社会が生んだ闇バイト……」でこう書いている。
「20代前半の貧困率、男の方が女を上回っている。かつては中卒・高卒の若者には製造業現場を担う正社員という受け皿があった。2004年に解禁された製造業派遣の解禁は、そうした受け皿を奪った」(要旨)
その結果としての貧富の差拡大、闇バイト横行……
この12、3年で、この国は、つくづくいやな国に成り下がったものだ。こんな国のこんな構造をぶっ壊すには革命でも起こさないとダメなのか?
ユゴーの「レ・ミゼラブル」にこんなくだりがある。
「ところで。きみたちはどこに行くのかな?」
「政府をひっくり返しにいくところです」
「結構」
※第4巻、ちくま文庫(西永良成訳)。
「ところで。きみたちはどこに行くのかな?」
「闇バイト強盗です」
令和日本の若者の惨めなこと。断然、19世紀フランスの若者の方がかっこいいよ。
強盗じゃなく革命を起こせよ。犯行じゃなく反抗しろよ。
革命ってのはこういうことなんだぜ。
同じく「レ・ミゼラブル」第4巻から。
ガブローシュ「革命家のことを悪く言うのは間違いだぜ……このピストルだって、あんたのためなんだぜ。こいつはな、あんたの負い籠の中に、もっとたくさん食べられるものを入れてやるためじゃねえかよ」
かっこいいだろ。
わたしたちって「革命」は怖いって刷り込まれているけれど、革命が怖いのは権力者の方だ。われわれが「革命」という手段(デモでもストでも集会でもなんでもいい。声を上げるってことでもいい。権力に唯々諾々従わないという気概)を腹に一物絶えず抱えてその気になればいつでも行使しますぜ、と権力者に思わせておく方がいいんだよ。
ところで、ガブローシュ(gavroche)は「レ・ミゼラブル」の登場人物の名だが、今ではフランス語の「(生意気で勇敢で侠気のある)パリの浮浪児」という意味になっており、辞書にも載っているんだぜ。
11月某日
なんか最近、若者世代が高齢者世代を敵視し始めているみたいね。
きっかけは衆院選での国民民主党・玉木雄一郎発言でしょうが、その前から高齢者バッシングの下地はできていたからね。成田祐輔とかいう胡散臭い学者だの、ぬらりぬめりな石丸伸二だのが老害を煽って批判されていたよね。
玉木の、老人は尊厳死選んで消えてくれたほうが若者の社会保障費が減る、なんていう趣旨のロクデモナイ発言に、人生ままならず鬱憤をためみ闇バイトに走る寸前の食い詰めた貧困若者(ひんこんじゃくしゃ、みつきの造語)、レイスズムに染まったネトウヨ、反社カルト狂信集団が飛びついて、ネットで高齢者に罵詈雑言を浴びせている。
バカじゃなかろか。社会保障費支払いをケチってどうする。自分の健康・老後の生活を保障するための支出じじゃないか。
(それで足りるか、というのは別の議論だ)
老人を攻撃するんじゃなくて、自公政府の税金の使い道に文句を言え。玉木雄一郎も自分の親、親族を使って範を示してみろ。できないなら言うんじゃないよ。
3日、日本シリーズ第6戦、横浜がホークスに勝ち優勝。
ホークスのパ・リーグ制覇もモヤモヤ(性加害山川問題・巨人無償譲渡小久保問題)だったけど、セ・リーグ3位横浜が最強というのもなんだかなあ、という感じ。
ここで一句。
「『うちらの方が日本一』勝ち越した虎兎鯉が言う晩秋」
(ペナントレースではタイガース、ジャイアンツ、カープが横浜に勝ち越しているのだ)
11月某日
やった、やった。拍手! パチパチパチ。したいひゃー!(でかした、あっぱれ、よくやった!)。
母校が全国大会進出! 春高バレー沖縄予選。4日の女子決勝で首里が西原を3−1で下し2年ぶり8度目の優勝!。
沖縄球児も立派!
秋の高校野球九州大会。4日、沖縄尚学(沖縄1位)とエナジック(同2位)が決勝で激突。沖尚が6−2で勝った。けど負けたエナジックも沖尚とともに春のセンバツ、確定だ!
11月某日
5日付東京新聞1面肩に、浅草酉の市のにぎやかな写真。今年は「三の酉」まであるそう。
酉の市というと、映画「女は二度生まれる」(1961、若尾文子、川島雄三監督)を思い出しちゃうのよね。
フランキー堺と「酉の市」に出かけた彼女、人混みの中で突然声を上げる。
「ひゃー、いやらしいわ。お尻触るんですもの。三度目よ」
痴漢に遭ったのだ。
フランキー堺は「変なのがいるからなあ。我慢しろよ」なんてのんきな顔をしている。
「だって、触られる身にもなってよ。気持ち悪いわよ、とっても」
「じゃ、俺が先に触ってやろか」
「バカ」
そう、どこの馬の骨とも分からぬ下賤な輩に触られるのがどれだけ嫌か男には分からんだろ。
映画を観ながら憤慨したからよく覚えているのだ。
神社には善男善女だけがいるわけではないのだよ、まったく。
社会面には流行語大賞の候補30語。毎年聞いたこともない流行語があるんだわ。
今回分からなかったのはコレ。「アサイーボール」「アザラシ幼稚園」「界隈」「コンビニ富士山」「初老ジャパン」「ソフト老害」「トクリュウ」「猫ミーム」「はいよろこんで」(やるき茶屋かよ)「8番出口」「ビリール」「もうええでしょう」
12個もあった。
SNS漬けテレビ漬け配信動画漬けじゃない健全な生活を送っている証拠ですね。ま、知らなくても困ったことない言葉ばかりだから調べる気も起こらん。
大賞予想を。本命◎虎に翼の「はて?」、対抗○ドジャース大谷の「50ー50」、穴▲ノーベル平和賞「被団協」、連下△自民党政治屋の「裏金問題」
社会面準トップには「楳図かずおさん死去 88歳」の訃報。
みつき、左手の中指と小指だけを折り曲げる「グワシ」できません。二の腕の筋がつる。
アニメ脚本家・作家の辻真先さんは大学などで脚本づくりを教える際、教材に短編「きずな」を使った。「右だと思わせておいて左、物語づくりは天才的だった」
マンガは「へび少女」(1966年)が怖すぎた。母の蔵書の中にあって、小学生の時に読んだ。夜、真っ暗だと眠れなくなった。しばらく一人でトイレに行けなかった。
合掌。
今回、ネットで調べていて初めて知ったことがあった。「のろいの顔がチチチとまた呼ぶ」は、ずーっと楳図先生の作品と思い込んでいた。作者の古賀新一(1936〜2018)さん、失礼しました。楳図さんと同年生まれでした。
11月某日
会社の健保組合に「マイナンバーカードの健康保険証利用登録の解除申請書」を提出。名前・生年月日・住所などをチャチャって書いて終了。
担当者に聞いたところ、毎日ぽつぽつ申請を出す人がいるって。みつきのような天邪鬼、へそ曲がり、プロテスターがほかにもいてくれてうれしくなったよ。
ま、積極的に使いたいなんて人がいたらお目にかかりたいってもんだ。
なにしろマイナ保険証をゴリ押する国家公務員でさえ利用率はたったの13・58%だってんだから。3日付の東京新聞が1面で伝えていた。しかも国民全体の利用率(13・87%)を下回っているんだと。メリットなんてない、信用できないってことは当事者である国家公務員が一番よく分かっているんでしょう。この数字は厚労省の発表ではなく、「同省ホームページの奥底でこっそり数字が更新されていた」(「編集日誌」)とのこと。
不都合な真実は公表したくないという姿勢が見え見えだ。東京新聞の取材班には自公及びマイナ保険証賛成野党政治屋、システム開発でウハウハのNTT・富士通だの大企業連中の利用率もぜひ調べていただきたい。
とにかく、みつきは解除申請して気分スッキリいい気分。
あとはタイミングを見てマイナンバーカードも返上する予定だ。1万2500万円(銀行口座との紐ずけはしなかったので、この額)のマイナポイントはとっくに使い切ったことだしね。ごち!
11月某日
最悪だ。米大統領選で「トランプ返り咲き」(7日付東京新聞)だと。
なんで口を開けば中学生英語レベルの罵倒語しか出てこない、自分ファーストな輩が当選しちゃうんだろ。
しかも上下両院でトランプ党が過半数だって。最高裁も過半数以上がトランプ派で占められている。新聞は「トリプルレッド」と書いていた。
呆れて3句・首も作っちゃった。
「大統領上下両院最高裁 赤い赤い赤いアメリカ」
「赤だらけ『一強』独裁合衆国」
「こんな国捨てようか晩秋に思う」
スコットランドの独立派新聞「ザ・ナショナル」が一面トップで「A guide for Americans trying to move to Scotland and escape Trump(トランプのアメリカから脱出する方法)」なんて記事をフロントページで書いていた。
トランプ当選直後から海外脱出に関する検索が急増したんだと。まともな米国人の気持ちはよーくわかる。安倍政権以降の暗黒無知性ウヨ帝国に住む身としてはね。
選挙結果を記録しておこう。(英有力紙ザ・ガーディアンの大統領選挙ページより)
得票数:トランプ7465万0754票、ハリス7091万6946票
選挙人獲得人数(過半数270):トランプ312、ハリス226
勝敗を決めるスイングステート全7州でトランプ勝利。
メディアはトランプ圧勝と書いているが、詳細を見ると接戦。
ペンシルベニア州(選挙人19)
T50・4、H48・6
ミシガン州(同15)
T49・7、H48・3
ウィスコンシン州(同10)
T49・7、H48・8
ノースカロライナ州(同16)
T51・0、H47・8
ジョージア州(同16)
T50・7、H48・5
ネバダ州(同6)
T50・6、H47・5
アリゾナ州(同11)
T52・2、H46・7
半分の州がひっくり返っていればハリス大統領だった。
ワシントンDC(同3)
T6・7、H92・4
トランプは徹底的に嫌われている。
ジャーナリスト・会田弘継さん『それでもなぜ、トランプは支持されるのか アメリカ地殻変動の思想史」』(東洋経済新報)によると、
アメリカでは、白人貧困層のアンダークラス化が進み、ホワイト・トラッシュ(白いクズ)と呼ばれる人が増えている。彼らは「アメリカの体制を覆す以外に生き延びる道はないところまで追い詰められている」
そんな彼らがこぞって投票した結果が、破壊者トランプの返り咲きか。
数日前に、体制をぶっ壊すための「革命」について書いたけれど、これはアメリカ流の革命ってことかしら。でも、担ぐのが富裕層のタリフマン(関税男)トランプじゃあ輸入品は爆上がり必至だし、貧困層の生活向上なんて無理じゃね? 彼らの負い籠の中がたくさんの食べ物で満ちるのなんてことはないと想像する。
そもそも国がグレート、偉大になることと安寧な暮らしって比例するものなん? そうとは思えんけど。
立冬の7日に木枯らし1号。空気が、風が冷たーい。通勤がつらくなる季節。
「木枯らしにせき立てられる通勤路」
「防寒、保湿、インフル・コロナ・風邪予防 マスクで守る私の健康」(冬の健康標語、なんちゃって)
ついでに、もう一句。
「寒風に身もちんちんも縮む朝」(これは想像)
「地図と拳」で直木賞を受賞した小川哲さん。
「あのシーンは、スノーボードに行って立ち小便した時に、あまりの寒さに縮こまった自分のチンチンを見失ったことがあって、いつか小説に書きたいとストックしていたものなんです」(週刊新潮2023年11月23日号「小説を書くことの醍醐味とは」)。
大の大人のちんちんが見失うほど縮むんだ。どんな見た目になるんだろ。亀の頭が引っ込むみたいになるのか。見てみたい気もする。
11月某日
7日発売の週刊新潮で醜怪な写真を見た。17日投開票の兵庫県知事選挙に出馬している斎藤元彦失職知事(46)が取り囲む聴衆にニコニコニしている図。
この知事、パワハラ、おねだり好き放題な振る舞いを職員に内部告発されて逆ギレ、自殺に追いやった人物である。県議会全会一致で解任されたが、しれっと知事選に出馬している、どのツラ下げての鉄面皮ぶりだ。
スマホをかざして取り囲む聴衆もまた見るに耐えない。みんな目が♪銀河の向こうへ飛んで♪ いっちゃってるよ。
あらかたどこかの反社カルトに洗脳されたか、いまさら♪昔の名前で出ています♪ 的なN国扇動屋立花にあおられ、彼の「うそ八百」を真に受けて、「パワハラは捏造」「マスコミが彼をいじめている。かわいそう」「彼(立花)が真実を教えてくれた」なんて本気で思っている連中でしょう。
まさかこんな男を再選させないでくださいよ、兵庫県の良識ある有権者の皆さん。アメリカのトランピーと同レベルかよ、と呆れられますよ。
しかし日本って、どんどん気持ち悪い国になってないか?
なんで人を死に至らしめた張本人が被害者ぶって堂々と選挙運動しているんだ?
なんでこんな候補者が「抵抗勢力の犠牲者だ」なんてバカな言説をやすやす信じちゃう連中がいるんだ?
松本人志とかいうレイプ芸人が負け確実の裁判を取り下げたからって、テレビに復帰だと?
なんで松本の幇間芸人&三谷幸喜(「スオミの話をしよう」なんて映画観るんじゃなかった、クソ)が一斉に「復帰歓迎」なんて声を挙げているんだ?
なんで出鱈目ニッポンポン国紀な百田尚樹なんて安倍晋三シンパのポンニチ保守党党首がエラソーに「30超えた女は子宮摘出」なんて人権蹂躙発言しているんだ?
この国の品性下劣化は安倍政権で極まったと思ったんだけれどね。
さらに劣化した安倍シンパの残党が跋扈(ばっこ)するだけでなく、後から後からロクデモナイのが、気持ち悪いのが湧いてくるんだから、アメリカ並みに救いようがないな。
作家の適菜収さんがツイートしていた。
「バカがバカな集団に投票するからバカな国になっていく」
その通りだ。ちなみにバカな集団てのは百田尚樹の日本保守党のことです、たぶん。
11月某日
自公惨敗の良い面が早くも出てきた。
「予算委員長 立民に」(8日付東京新聞)
予算委員長に野党がつくのは30年ぶりですってよ、奥様。
国会審議における最重要ポスト。これで自公はこれまでのように「こんな人たちの意見なんて聞かないよ」というやりたい放題、好き勝手ができなくなる。
予算を「人質」にして国民の安寧な暮らしを守る政策を自公にどんどん飲み込ませることが可能になった。
政権に取り込まれた御用記者、テレビ朝日政治部官邸キャップの千々岩森生は「強行採決できない異例の国会」などと抜かしていたが、「通常」「まとも」に戻ったんだよ。
「事前に与野党が協議し双方が納得する予算を編成するか、審議の中で野党の要求をくんで修正・成立させる」のが何で「異例」なんだ? ジャーナリズムの役割は権力監視。それができないならパブ屋にでも転職しろ。
立憲は予算委員長のほか、法務委員長、政治改革特別委員長、憲法審査会なども取った。選択的夫婦別姓や安倍派裏金議員の追及が進む。杜撰で乱暴な改憲論議を正常化し憲法改悪を阻止できる。
熟議していてはスピード感ある政権運営ができない、なんて意見もあるが、スピード感なんてのが求められるのは国家の一大事の時だけだ。
(それなのに、東日本大震災の時、民主党政権の邪魔をしてばかりいたのはどこのどちらさんでしたっけね、自民党、公明党さん)
夜、中央図書館。除籍済みリサイクル図書をもらってきた。
・「ドント・ディスターブ」(山口洋子、講談社文庫、1987)
妻子ある中年男の愛人を振り回す美貌の才女の話など「恋愛の裏面を描く秀作集」。
みつきも、あわや道ならぬ恋どころではない愛の渦潮に巻き込まれる寸前まで行ったことがあったからなあ。恋愛は怖いですねー、ほんと怖いですよ。(淀川長治風)
・「恋人たちの時間」(落合恵子、集英社文庫、1983)
深夜放送のレモンちゃん、現在はアクティビストの落合さんによる長編恋愛小説。28歳女性の心理と愛の渇望を描く。1980年代は私の母が20代だったころ。母に重ね合わせて読めそう。
・「名著誕生 マルクスの『資本論』」(フランシス・ウィーン、ポプラ社、2007)
「資本主義という怪物を主人公とした小説として読みなおし、当時の時代背景とマルクスの個人的な悲劇も含めて描く」。学生時代に挫折したからなあ。学び直しに最適かと。
積ん読にならんようにせねば。
11月某日
先月末、国連の女性差別撤廃委員会が日本政府に対する勧告を公表した。
・選択的夫婦別姓への法改正
・人工妊娠中絶に必要とされる配偶者の同意要件を削除する法改正
・緊急避妊薬を含め、避妊への十分な手段を提供する
・女性が国会議員に立候補する際の供託金を一時的に減額し、国会に女性を増やす
・技能実習生のプログラムで、差別的慣行から女性移民労働者を保護する
・沖縄にける米国兵士による女性と女児に対する性的暴力を防止し、加害者を適切に処罰する
・同性婚を認める
・男系男子が皇位を継承することを求める皇室典範について、他国の事例を参照しながら改正する
・独立した国内人権機関設立する
などなど多岐にわたっている。
この国は未だそれが実現できていない。恥ずかしい。日本は後進国である、ってことの証明だよね、これは。
法政大学前学長の田中優子さんは「たとえば皇位継承者が女性であることで、日本国民は不利益を被るだろうか? 一方、『同姓強制』は国民に多大な不利益を与えている。現在の政府の見解より国連の勧告の方がどう考えても、国民の幸福を保障するのである」(10日付東京新聞「時代を読む」)と書いている。
フォトジャーナリストの安田菜津紀さんは「マジョリティーが『理解をする』まで、マイノリティーは不利益を被り続けろ、というのは暴力的だ」と書いている。
意義なし! マイノリティーの人権などこれっぽっちも頭にない自公が少数に転落したんだから、今がチャンスだ。野党はどんどん自公を押しまくり勧告を実行するよう迫れ。
ところで、極右・カルト・レイシスト御用達、産経新聞は1日付の社説で「この勧告に法的拘束力はない」などとと堂々ウソを書いていた。
そもそも勧告は女性差別撤廃条約締結国に対して国内法制の整備状況を調査し対応を促すもの。条約は「法的拘束力がある国際文書」( 林陽子弁護士、週刊金曜日2024年11月15日号)なんです。
「ない」なんてのは条約破棄してから言えっての。つくづく安倍晋三レベルのクオリティーだな、産経新聞。嘘八百をまき散らすな!
11月某日
沖縄戦の語り部が相次いで亡くなった。いずれも沖縄タイムスより。
11日付「与那覇百子さん死去 96歳 元ひめゆり学徒 証言員」
12日付「名城文子さん死去 97歳 元積徳学徒 沖縄戦語り部」
与那覇さんは、沖縄師範学校女子部に在籍していた16歳の時、沖縄戦に駆り出された。名城さんは積徳高等女学校の生徒でつくる「ふじ学徒隊」に17歳で動員された。
沖縄戦では、今の高校生にあたる学生が軍に動員され、戦場に放り込まれた。
女子はひめゆり、ふじのほか、白梅、なごらん、瑞泉、梯梧などの学徒隊、男子は鉄血勤皇隊として。動員数は1913人、戦死者は980人。半数以上が命を落としている。(「沖縄戦に動員された21校の学徒隊」沖縄県より)
沖縄戦の学徒隊に関する書籍・映画はたくさんある。
入門的なものを上げると、
書籍なら、馳星周さんの小説「美ら海 血の海」(集英社文庫、2013)がいいかな。14歳で鉄血勤皇隊に組み込まれた少年の凄惨な体験を通して沖縄戦の実相の一端を知ることができる。
映画なら「あゝひめゆりの塔」(1968、日活)。吉永小百合、和泉雅子さんらが運動会ではしゃぐシーンが一転する。那覇10・10空襲、疎開船「対馬丸」撃沈、米軍上陸、軍への動員と、血みどろの戦場が描かれる。
11月某日
出社前にインフル予防接種。健保から補助が出るので自己負担1000円。今年のワクチンは相性がいいのか、副反応ほぼなし。刺されたところがほんのり乳首色になったくらい。触れると疼く程度。
ま、副反応、ひどいときでも、打った周辺がピンクに盛り上がり上腕部が数日痛むって程度だからね。コロナワクチンを打ったときほどひどくなない。最近はコロナワクチン打っていないけれど、副反応は改善されているのかしら。
12日、「ちゅらさん」(156回)再放送最終回。おばぁのセリフ。
「ちゅらさんを見てくださったみなさま、本当にありがとうね~!どうか、ちゅらさんのこと、エリーのこと、みんなのこと、それから...
『沖縄のこと』、どうかどうか忘れないでくださいね~」
初放送から23年、おばぁがセリフに込めた気持ちはへのほぼ無視されているなあ。植民地扱い、軍事基地化、沖縄ヘイト、ヤマトンチュの遊び場だもんね。
おばぁを演じた平良とみさん(1928〜2015)の訃報に際し、琉球新報(2015年12月8日付)が社説でこう書いている。
『 「ちゅらさん」を手掛けた脚本家の岡田惠和(よしかず)さんは訃報を受け、秘話を明かした。とみさんから「このドラマは沖縄のためになりますか」と聞かれ、「絶対そうします」と答えたという。』
ヤマトの仕打ちに、おばぁは泣いていると思う。
11月某日
14日付東京新聞1面トップ「敦賀2号機不適合決定 新基準で初、再稼働不可」。よしよし。
活断層が直下にある原発を動かしていたこと自体が狂気の沙汰だ。
原電は再審査を目論んでいるようだが、やめとけ。天の気まぐれでこれまで大震災に見舞われなかったことに感謝し、すぐ廃炉に取り組め。
事故を起こしたら、放射能をまき散らしたら、責任取れないんだから。バチが原電だけに当たるならともかく、周辺住民、この国に住む全員に当たっちゃんだからな。そこんところをよく考えていただきたい。
廃炉専門会社化も、稼働に未練たらたらだったせいで、他の電力会社は個別に取り組む体制ができちゃって、原電にはもう生き残る道は残されていない。
原電に存在価値はもはやない。東京を壊滅させる東海原発ともども全原発の廃炉が終了したら「消滅」してくれてけっこう。それだってあと何十年もかかるんだから、今いる社員の雇用は心配なかんべ?
同じく東京新聞。諏訪中央病院名誉院長・鎌田實さんがスクワットについて「ゆっくりやるほど負荷がかかる」。ふむ。みつきは毎日、腕立て伏せを100回やっているけれど、さっさかやっていたな、と反省。ゆっくりやってみたら、50回で上腕が悲鳴をあげた。ふむふむ。これまではほとんど負荷がかかってなかったのだな。これからは50回をじっくりやることにした。
この日から、東京新聞のサイトの記事が鍵付きになっちゃった。残念。みつきが信頼するメディアで全文読めるのは英有力紙ザ・ガーディアンだけになっちゃた。ちなみにガーディアンのサイトは、画面の真ん中に出てくる、あのうざい広告がないから好き。
11月某日
15日、沖縄タイムスで新しい新聞連載小説が始まった。
群ようこさんの「サチコ」。55歳、無職のサチコさん、愛想笑いが苦手だけど大の読書好き。そんな彼女が食堂のフロア係として働き始める。「気のいい店主夫婦とさまざまなお客さんたちとの、淡々とした日常をお楽しみいただければ」と群さん。
その第一回の書き出しは、
「無職のサチコは買ったばかりのシャツブラウスに、自分ではいちばん痩せて見えると思っているパンツを履いて、ひとり暮らしのマンションを出た」
さてサチコの人生はどう変化していくのか。
昨日も書いたザ・ガーディアンが英断。13日、X(旧ツイッター)の公式アカウントへの投稿を中止すると発表した、と15日付沖縄タイムス。
「極右の陰謀論や人種差別など憂慮すべき内容が投稿されている。利用するマイナス面がメリットを上回った」「中止は以前から検討していたが、米大統領選により、Xが有害なメディアプラットフォームでマスク氏がその影響力を政治的な言説の形成に利用していることが鮮明になった」からと三行半を突きつけた。拍手!
ガーディアンのサイトで当該記事を読むと、「X」離れはあちこちで進んでいるみたい。
米国のNRP(ナショナル公共ラジオ)、PBS(公共放送テレビ)はじめ、ベルリン映画祭、北ウェールズ警察、英王立国立整形外科病院などがすでに使用をやめている。
毎日新聞(11月18日付)によると、スウェーデンの主要日刊紙ダーゲンス・ニュヘテル、スペイン紙のバンガルディアも投稿をやめた。
「このプラットフォーム(X)はマスク氏とトランプ氏の政治的野望と一体化し、乱暴で過激になった」
さらに国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団」は、記者団に対するフェイクニュース拡散を放置したとして偽情報拡散容疑などでフランス司法当局に掲示告訴すると発表している。
マスク氏の下卑た品性が「X」の総身に回って腐臭を放ち始めているようだ。
兵庫県知事選でもSNS上にデマやフェイク、嫌がらせが蔓延(はびこ)っている。「X」だの「ユーチューブ」だの、閲覧数を稼げばカネが転がり込んでくるシステムの弊害が露骨にっなってきているよね。扇動屋立花なんてそれで食ってるような気がするけどね。こんなシステムやめちまえと思うが。法的な規制が必要な時期に来ているのかとも思う。
「表現・言論の自由」は「デマ・ヘイトをがなりたてる自由」ではないよ。
(11月後半へつづく)