“Later Than You Think“ by Fritz Leiber (5)
“Later Than You Think“ by Fritz Leiber (5)
https://www.gutenberg.org/files/50753/50753-h/50753-h.htm
考古学者はそれらの質問を整然と、脇に置いた。
「いずれ時期が来ればすべてを話すよ。
もし君の知りたがっていることをすべて話すとすれば、僕は僕のやり方で話さなければならない。
君は地球に戻ってきたんだから、君に荒っぽい星間冒険で失くしてしまった、考えを秩序だって構築する習慣を取り戻さなければいけないよ。」
「冗談じゃない、私をじらしているだけだろう。」
考古学者の表情はこれがみんな本当ではない事を示していた。
彼は彼の机の上でうごめいている動物を何げなく撫ぜたが、その動物はどちらかというと蛇というよりウナギの様に見えるものだった。
「可愛い動物だろう?」と言った。
探検家が怒り出さないことが分かると、彼は「その遺物の内容を翻訳し、それを作った者の獣性と野蛮性から文明への上昇、彼らのかなり早い世界各地への拡散、彼らの地球からの脱出の試みの失敗を再構築することが僕の仕事になったんだ。」
「彼らは宇宙船を持っていたのか?」
「ほぼありえないだろう。
持っていたと思いたいね、そうなら、どこかで生き残っている可能性もあるってことになるからな。
しかし、君の探検の否定的な結果はそのことの可能性を減少させるがね。」と、彼は続けた。
「遺物は彼らが最初に宇宙飛行を試みたときに埋められていて、彼らが原子力を発見したちょうどその時で、彼らが若さにあふれていた時だった。
それは多分、ある種の高揚した空想の中で作られたもので、それが意図した目的に役立つとは、まったく考えていなかったのだろう。」
彼は探検家を不思議そうに見た。
「僕の勘違いでなければ、私たちは同じような遺物を置いたことがあるよ。」
しばらくして、考古学者は続けた、「遺物が置かれた後の彼らの歴史の再構築は、ほとんど僕の仮説に過ぎない。
僕は彼らの衰退と転落の理由を推測することしかできない。いろいろな地点で大規模な発掘を続けているが、補足資料の入手は非常に遅れている。
これが最後の報告書だ。」