「フルイ バシャ」 新見南吉
「フルイ バシャ」 新見南吉
https://www.aozora.gr.jp/cards/000121/files/43407_39028.html
村役場前の広場に古い馬車があった。
雨が緑色のペンキをはぎ取り、タイヤは赤く錆びていた。
子供たちはよく馬車の周りで遊んだ。
ある日、村長が事務所から出てきて子供たちに話しました。
「この馬車は、あなたのお父さんやお母さんたちと一緒に、この村から駅まで毎日通勤していました。
それはあなたが生まれる前でした。
この馬車はとても古いので、すぐに壊れるでしょう。
この馬車を燃やす前に、駅まで持って行って、その馬車が、自分の思い出のために、かつて見た通りを見せたほうがいいと思います。」
子供たちは市長に同意し、馬車を通りを引いて行きました。
通りの人々は馬車を見ました。
そして、彼らは馬車が働いていた時間を思い出させました。