「春にして君を離れ」アガサ・クリスティ
“Absent in the Spring” by Agatha Christie
https://www.pdfdrive.com/absent-in-the-spring-e199881914.html
Chapter 1
ジョーンが鉄道のレストハウスの食堂でセントアン女学校の時の友達ブランチェと会ったのは、彼女が次女バーバラの病気見舞いにバグダッドに行った、帰りでした。
ブランチェはジョーンとは違い、辛い人生を送ってきたのだろう、老けてやつれて見えた。
ブランチェが先に夕食を食べ終え、ジョーンに気付き、同じテーブルに座り、会話が始まる。
話の中で、ブランチェが次の日、反対方向(バグダッドに向けて)夫のドノバン(トム)に会うため出発すると言う。
それはまるで2人の女性の人生を象徴するかのようだ。
堅実に弁護士のロドニーと結婚して3人の子供を立派に育て上げ悠々自適の生活を送っているジョーン、一方、女学校ではあこがれの的だったブランチェは、ハリー、トム、ジョニー、ジェラルドと結婚離婚を繰り返し、今はしがない鉄道技師で出版される予定もない伝記を書いているジェラルドに会いに行こうとバグダッドへ行こうとしている。
ブランチェは、「あなたのような人は、神様への祈りとは無縁で生きていけるのでしょうね」と言う言葉を残して別れる。
第2章 ⇒ https://note.com/minamihamaryu/n/nf545c0828606