“Heart of Darkness” by Joseph Conrad (25)
“Heart of Darkness” by Joseph Conrad (25)
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陸に上がったジャック(陸に上がった船乗り、飲んだくれ)は、外見だけが違っていた。
このことは彼の何気ない会話から察することができる。
彼は何も生み出さず、日常生活を送ることができた、ただそれだけだ。
しかし彼は偉大だった。
彼はそのような、男を制御しているものが何であるかを言えなかったと言うこの小さな事によって偉大だった。
彼はその秘密を決して明かさなかった。
多分彼の中には何もなかったのだ。
人はそのような疑いを抱くと立ち止まるものだ。
というのは、そこでは外からのチェックは無かったから。
かつていろいろの熱帯性の病気がこの支局のほぼすべてのエージェントを襲った時、彼は「ここから出て行くやつは中身がないにちがいない」と言うのを聞かされた。
彼は、あたかもそれが彼の中に抱えている暗黒への扉であったかのように、その言葉を例の彼の笑顔で封印した。
お前たちは物事が分かったと夢想しただろうが、封印されたままだったのだ。
食事の時間に白人たちの席順について言い争いが絶えない事に悩んでいた時、彼は大きな丸テーブルを作るように命じ、その事が特別の家を作ることとなった。
これがその支局の食堂だ。
彼が座ったところが第一席でそれ以外は平等だ。
これが彼の揺るぎない信念であるように感じられた。
彼は礼儀正しくもなく、無作法でもない。
彼は静かだった。
彼は沿岸部から来た太り過ぎの彼の黒人の青年が白人たちを見下し無礼な態度を取るのを許していた。」
「彼は俺を見るや否や話し始めた。
俺は長い間歩いてきたのだった。
彼は待てなかった。
俺無しで出発しなければならなかった。
上流の支局を救出しなければならなかったのだ。
すでに大幅な遅れで彼は誰が死んで誰が生きているか、どうやって彼らが移動したのか、等々わからなかった。
彼は俺の説明に全然注意を払わず、何度も「支局はひどい、大変ひどい事になっている」と繰り返しながら、封蝋の棒をいじっていた。
大変重要な支局が危険にさらされていて、そこの主任カーツ氏が病気だと言う噂が有った。