「黄金風景」太宰治
「黄金風景」太宰治
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主人公はかつて大地主の子供として育ち、子供の時ぐずな女中をいじめていた。
かれは大人になって小説家になったが、田舎住まいで、明日の食事にも事欠くように落ちぶれてしまっている。
ある日、巡回連絡のためにやってきた警官が、彼の同郷だと分かる。
そして、かつて主人公がいじめていた女中が、主人公のことを立派な人といつも褒めていると話す。
警官と女中は結婚して、子供がいて、数日後に主人公を訪ねてやってきた、
黄金風景とは、夕焼けの中で、立派に家庭を持った元女中とその家族の姿である。
落ちぶれた自分と、主人公の事を悪く言わない、幸せそうな女中を比べると、負けを認めざるをえない。
しかし、負けを認めつつも、その家族を祝福する事で、すがすがしい気持ちになる。