“Heart of Darkness” by Joseph Conrad (86)
“Heart of Darkness” by Joseph Conrad (86)
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「でも、静かにお願いします。」と、彼は不安げに促した。
「もし誰かここにいれば、彼の評判は大変な事になるでしょう。」
俺は厳粛に、完全な沈黙を約束した。
「私は3人の黒人とカヌーをそれほど遠くないところに待たせています。
私は行きます。
わたしにマルティニ・ヘンリー銃のカートリッジをいくらかください。
俺は適切な秘密を守ってそれを実行できた。
彼は俺にウインクして俺のタバコを一つかみ取った。
「海の男同士、良い英国のタバコ、分かるでしょ。」
操舵室のドアの所で振返り「ええと、予備の靴が一足ありませんか?」と言って片脚をあげた。
「見てください。」
靴底は結び目のある紐で素足の下にサンダル状に結ばれていた。
俺が古い靴を持ちだしてくると、彼はそれを感心のまなざしで見て左の腕の下に押し込んだ。
彼の片方のポケット(真っ赤)は弾薬筒で膨らみ、もう一つのポケット(群青色)からは「タウソンの問い合わせ」などが覗いていた。
彼は新しい荒野への出会いには十二分に準備できていると考えているようだった。
「ああ、わたしは決してそんな男には出逢わないだろう。
あなたは彼が詩を詠じるのを聞くべきでした―彼自身が作った詩も、彼は私に読んで聞かせてくれました。 詩ですよ!」彼はそれらの喜びを思い出しながら目を丸くして言った。
「ああ、彼は私の心を広げてくれたんです!」
俺は「さようなら」と言った。
彼は握手し、夜の中に消えて行った。
俺は時々自分に、本当に彼を見たんだろうかと思う―そんな出来事があったんだろうかと!
「真夜中をちょっと過ぎて俺が目を覚ました時、彼の警告が俺の心に危険の兆しを伴って蘇って来た。それは星空の暗闇の中に俺が起き上がって周りを見回す程現実的に思えるほどのものだった。
丘の上で、局舎の隅を充分照らすほど明るく、大きな火が燃えた。
我々の警戒のために武器を持った黒人たちの数人の歩哨を伴った職員の一人が象牙を守っていた。