“Writing Box” by Milorad Pavic (50)
“Writing Box” by Milorad Pavic (50)
https://jp1lib.org/book/16698678/7e0b66
「何故だ?」
「悪い主人より良い召使であれ・・・
あなたは攻撃の命令を出さなかった。
そして私の村とそこにいる私の家族の全員はイラン人やゼンガスの手に落ちるでしょう。
すると何が起こるのかあなたは知っています。
彼らは喉の乾いた人々を水から引き離したのです。」
「弾の入っていないライフルでどうして私たちは攻撃することができるんだ?
おまえだけが弾の入ったライフルを持っているのだから。
そして戦車の燃料は30分分にも満たないのだ。」
彼は車が音を立て始め、止まったちょうどその時に「戦車が我々を買ったわけじゃない。我々が戦車を買ったんだ!」と言った。
わたしは兵士を見ることなくゆっくりとその道路から離れた。
兵士はライフルを取りに走って戻り、私は森のより深いところに入って行った…一匹の鳥も飛ばない日陰の中に。
その途中、私は物干し用のロープからズボンを取った。
隠れながら、そのズボンとアンダーシャツを着ながら、私はセルビア領のシドに到着し、最初のバーに入り水割りのブドウのブランディ―を注文した。
私の傷を洗うために。
私はそのグラスに入ったブドウのブランディ―を見て考えることに集中した。
私は正確に私がやろうとすることのやり方を考えつかなければならなかった。
*
私の前に置かれた重要な問題はわたしが小学生として使っていた数冊の教科書の題にかかわることだった。
それらは外国語の教科書だった。
それらの題名は:イタリア語100講、やさしいフランス語、英語を易しく速く学ぶ方法、等々、のようなものだった。