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フードスタイリングをするときのインスピレーションの源とは?

料理撮影のスタイリングをするにあたって、様々なバリエーションを考え出せる引き出しを持っておくことはとても大切で、私自身も日々インプットをしていきたいと色んなアイデアを探っています。

料理写真ひとつ取っても、紙媒体であれば雑誌、書籍、カタログ、チラシなど、web媒体であれば各SNSや食品メーカー・百貨店などのホームページなど莫大な量の写真が世の中には溢れていますよね。

この色んな媒体の写真を見て、その時の流行りの色づかいや構図、光のあたり方を知っておくことは常に意識しておきたいところ。

ここのインプットができてくると、いわゆる「センス」というものに自信がなくても、論理的にスタイリングを組み立てられるようになっていきます。

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フードスタイリングをするときのインスピレーション源は、さまざまな視覚的、文化的、感覚的な要素から得ることが多角的にスタイリングを組み立ていくのに大事なエッセンスになるもの。

ここでは私自身がインスピレーション源として取り入れている要素を6つ、まとめています。
気になる項目からでも読んでみていただけたら嬉しいです。



1. 季節や自然の変化

  • 自然の美しさ: 季節ごとの色合いや食材の変化は、スタイリングに強い影響を与えてくれます。桜や菜の花など春の花々、夏の強い日差しや秋の紅葉、冬の白い雪景色など、季節ごとの自然から得られる色合いや雰囲気がインスピレーションの源になります。

  • 旬の食材: 旬の食材の形、色、質感は、その時期に合ったビジュアル作りの鍵になり得るもの。例えば、夏のメニューにきゅうりの瑞々しい断面を見せたり、秋には鮮やかなカボチャやサツマイモを使ったり、旬の食材を見せることで季節感を強調したり演出する役割を担ってくれます。


2. 文化や伝統

  • 異文化の料理: 世界中の食文化や伝統料理を知ることは、フードスタイリストにとって貴重なインスピレーションの源。料亭など日本の繊細な盛り付け、イタリアの豪華な食卓、インドのスパイスの鮮やかな色彩など、各国の料理スタイルや食の美学が新しいアイデアをもたらしてくれます。

  • お祭りやイベント: クリスマスやハロウィン、イースターのような季節のイベントや行事は、スタイリングにテーマや雰囲気を感じさせるエッセンスになります。「クリスマスなら緑・赤・白」など行事に関連する色彩や装飾が料理のスタイリングに反映され、よりテーマが分かりやすく見える写真に。


3. アートやデザイン

  • ファッションやインテリアデザイン: ファッションやインテリアのトレンドは、色使いや構図のインスピレーションになることが多いです。例えば、ミニマリズムが流行している時期には、シンプルで洗練されたスタイリングが人気になることがあります。

  • アート作品: 絵画や写真などのアート作品から、色彩の使い方や光の取り入れ方、構図のバランスなどを学び、フードスタイリングに応用することも。食卓が描かれた絵はとても分かりやすく実践に直結するインプットにも。


4. 旅行や体験

  • 旅行先での食文化との出会い: 新しい場所を訪れ、その土地特有の食文化やレストランでの体験が、スタイリングにインスピレーションを与えてくれることも多いです。異国で見つけた珍しい食材や、現地の市場での鮮やかなディスプレイなどがスタイリングを考えるときの新しいアイデアのきっかけになっていきます。

  • 食べ歩きやレストラン体験: 有名シェフやレストランの料理や器の選び方など、シチュエーションごとにどんな食材を組み合わせているのか、器を選んでいるのかはスタイリングをする上でとても参考になるもの。実際に見て食べることで、食材や器の組み合わせのバランス感覚を養ってくれます。


5. 色やテクスチャ

  • カラーコーディネーション: 色彩はフードスタイリングにおいてとても重要な要素。ファッションやアートから色の組み合わせを学んだり、同系色や類似色、補色など色彩についての知識を学ぶことで、料理や食卓の色合いをイメージ通りにコーディネートできるように。

  • 食材のテクスチャ: 食材そのものの質感も、スタイリングに大きな影響を与えます。サクサク感、クリーミーさ、ジューシーさといった食感の違いが、視覚的にも訴えるスタイルを作り出します。


6. 歴史や文学

  • 食に関する文学や映画: 古典文学に登場する食事シーンや、映画の中での美しい食卓シーンもインスピレーションの源になります。時代背景や文化に基づいた食の描写は、ユニークなスタイリングを生み出すヒントになりスタイリングの引き出しを増やしてくれる要素に。

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いかがでしたか?

これらのインスピレーション源をうまく取り入れることで、フードスタイリストはより豊かな視覚的表現や新鮮なスタイルを作り出すことができます。

それが食事の美味しそうな写真になったり、食卓の楽しさや美しさを引き立て、見る人を引き込む力の一つになるのではないかと思います。

日々の暮らしの中から少しずつ、自分に興味があったり取り入れられそうなものから初めて、いつもよりちょっと「スタイリング」の意識を持って見てみるとインプットの幅も広がっていくような気がします。

料理撮影以外にも写真を撮るのにインプットとなる要素ではないかなと思うので、ぜひ参考にしてもらえたら嬉しいです。

私も日々インプットをアップデートしつつそれぞれのシチュエーションにあったスタイリングをできるよう努めていきたいと思います。

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Hosoi Minami|フードスタイリスト
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