スケートと靴ずれ、テーピング
先日、久しぶりにアイススケートに行ってきた。南半球はただいま夏まっ盛りなので、涼しいスケートリンクのなんと快適なことよ。ローラースケートの練習では、この時期汗だくになって大変なのに。夏はアイス、冬はローラースケートに切り替えて通いたいくらいだ。
でも、うちの田舎町にある亜熱帯のスケートリンクは設備がひどくて、実は正直に言うとあまり通いたい場所ではない。氷の状態が悪くてデコボコしているどころか、溶けかけている箇所もあるし、天井からぽたぽたと落ちる水滴で穴があき、水が溜まっていたりする箇所もある。
一番ひどいのは貸し靴だ。
こんなやつで、足首から上の部分にはさすがにクッションが入っているものの、足の甲の周りには何もない。だから親指の付け根など、硬いプラスティックに当たる部分が、滑る前からすでに痛いのだ。もちろんブレードはエッジがなくて横滑りがすごい。
これで1セッションの90分を滑ると、当然ながら靴ずれしてしまう。私は特に土踏まずのちょっと上の内側部分が毎回水ぶくれになるので、今回はしっかり靴ずれ対策をして行ってみた。
使ったのは、キズパワーパッド(大)とテーピング。
まずは、キズパワーパッド(大)をいつも靴ズレする箇所に張ってみた。テーピングだけだと「やっぱりダメで靴ずれしちゃった」という場合、剥がす時に皮膚までべろっと剥がれてしまうかもしれないからだ。普通のバンドエイドでもいいのかもしれないが、それだとガーゼの部分が皮膚と密着しないので結局擦れるかもしれない、と不安になって、傷パワーパッドにしてみた。これなら、皮膚と密着しつつ、万が一靴ずれしても剥がすのに苦労しないと思ったのだ。靴擦れしたら、もうそのまま完治するまで数日張りっぱなしにしておいてもいいし(※1)。
そして、その上にさらにテーピングをかなり大きめの範囲でがっつり貼ってみた。靴擦れする箇所自体は2cm弱くらいなのだが、キズパワーパッドを余裕をもってカバーして固定する必要もあるし、念のため広い範囲を保護しておきたかったので、長さ10cmくらいのテープを2枚上下に使って10cmx10cmくらいのエリアをカバーした。テープの種類は薬局でいろいろ売っていてちょっと迷ったのだが、布製で粘着力の強い、よくあるスポーツ用のものにしてみた。布製で厚みがある方が少しでもクッションになって保護になるかな?と思ったからだ。
結果は……
ここの貸し靴で初めて靴ずれしなかった!!!!ブラボー!
ただし、青あざにはなった。もうほんとーにイヤ、ここの靴。1年に1~2回しか行かないけど、安い中古の靴でも買おうかなぁ。
とはいえ、ここの貸し靴でもなんとか靴ずれしない方法がわかったのは嬉しい。この分だと、次回は普通のバンドエイド+テーピングでも良さそうだ。やっぱり青あざの箇所の皮膚が少し赤くなっていたので、直にテーピングだと、さすがに剥がす時に皮膚へのダメージが大きすぎるかもしれない。
※1:傷パワーパッドなら最悪数日貼りっぱなしにしておけばいいからな~と思ったのだが、剥がそうとしたらテーピングの粘着力がすごくて一体化していたので、キズパワーパッドだけ剥がさない、というのは無理そうだった。そのまま貼りっぱなしにするなら、テーピングも数日貼りっぱなしにしておく必要がありそう。
ローラースケートでもアイススケートでも、慣れない靴を履くと靴ずれしてしまうことは多い。新しい靴を購入したばかりの時も、靴が馴染むまで靴ずれすることもある。せっかくの楽しいスケートが靴ずれの痛みのせいで楽しめないなんて、もう本当に本当にもったいないことだと思うので、靴ずれ予防&靴ずれ後に痛みを軽減する方法をいくつか紹介する。
■テーピング
先日、浅田真央選手がぐるぐるとテーピングを足に巻いてからスケート靴を履く動画を紹介したが、靴ずれを防ぐために普段からテーピングを使用している選手は多いようだ。
テーピングについて調べてみると、こんな動画があった。中学高校は、文化部出身な私。テーピングなんてまったく使い慣れていないので、なるほど、と思う小技がいっぱいで勉強になった。
↑ テープの切り方。普段から使ってる人にとっては当たり前のような基本なんだろうけど、なるほどなぁ。角を落とすとはがれにくくなるとか、テープの端を傷めない裏紙のはがし方、なんて知らなかった。
↑ テープの張り方。端は伸ばさないように置く。
↑ テープのはがし方。これ、もっと前に知りたかった!皮膚を引っ張れば痛くないのか!!!いつもバンドエイドもべりっとはがしてて、ごめんよ子どもたち。
もし靴ずれができてしまった場合は、バンドエイドやガーゼなどの上にテーピングをすると、それ以上靴ずれを進行させずに滑ることができる。それでも、やっぱり患部が靴に当たれば痛い。
一番大切なのは、靴ずれになってしまう前に「あれ?痛いかな?」と少しでも感じた時点で、予防的にバンドエイド+テーピングをしてしまうことだと思う。私も、これからスケートバッグには常にバンドエイドとテーピング(ハサミも忘れずに!)を常備しておくつもりだ。
■その他の対策法:
ブンガパッド
アイススケートの選手は、足裏や足指の感覚を大切にするので、裸足や薄い靴下で滑る人も多いそうだ。そうなると、やはり靴ずれ対策が必要となり、先日紹介したブンガパッドやテーピングを駆使することになるらしい。特に、靴のベロがあたる部分、くるぶし、ブーツの一番上の部分が靴ずれしやすいので保護する。
厚手の長靴下
私はいつも汗をよく吸収する厚手の長い靴下を愛用している。だってね、私は日頃なかなか汗がかけないタイプの人なんですけどね、それでも真夏のローラースケートの練習では足の甲まで汗をかくくらい、足汗がすごいのだ。寒い氷上で練習するアイスの方々とは違い、ローラースケートはやはり汗をかきやすいのだと思う。
というわけで基本的に長い靴下を履いているのだが、たまにうっかりして短い靴下を履いてきてしまうと、やっぱり足首より上の部分があちこち靴ずれして1~2週間ほど苦しむことになる。長い靴下は、やはりすねやふくらはぎの靴ずれ予防には一番簡単で効果のある方法だ。
ちなみに、私はゴム編みのようになっているデコボコのある靴下でも擦れて痛くなるため、最近はBondsというメーカーから出ているExplolerというブーツ用靴下シリーズのLightweightを愛用している。厚手なのに厚すぎずライトな感じで、外側はナイロンで耐久性があり、内側はコットンで肌ざわりも良く吸汗性も良い。すね部分にデコボコもなくどこも締め付けない。
でもこれからは、長い靴下を忘れた上にバッグに予備もなかった!なんて時も、テーピングという技を覚えたので、もう安心だ。
ヒートモルディング
また、新しい靴を購入したばかりの時は、どうしても靴ずれしやすい。最近のスケート靴はヒートモルディングで自分の足の形に成型できるので、昔に比べたらかなり楽になってはいるそうなのだが。
靴のサイズ合わせ
靴ずれ予防には自分の足にぴったりあったサイズの靴を選ぶことも大切だ。大きい靴だと、足が靴の中で無駄に動いてしまい、靴ずれしやすい。足の長さのサイズが合っていても、靴の足幅が合っていなければ、靴ずれしたり足の骨を痛めることもある。スケート靴だけは、やはりオンラインではなく実際に店舗で違うサイズやブランドをいくつも履き比べてから購入した方がいい。
コブ出し
それでもやっぱり痛い人は、足が当たって痛くなる場所の革靴のコブ出しをしてくれるスケート店もあるようだ。コブ出しに関してはローラースケート店ではなく、アイススケート店に問い合わせてみるといいかもしれない。
インソール
私の場合は、ここで書いたようにインソールを入れるだけで足首のくるぶしの内側が痛くなくなったこともあった。足首のくるぶしの骨があたって痛い、という人は一度足の骨の位置を矯正してくれるインソールを試してみるのもいいかもしれない。
ジェルパッド
インソールで解決する前にくるぶしに靴ずれ防止のジェルパッドを貼ってみたこともあったが、使い方が悪かったのかズレてきてしまい、ジェルパッドにはあまり良い印象がない。(※「いやいや、ジェルパッドはこんなに良いんだよ!」という方がいたら、ぜひぜひ使い方を教えてくださいませ)
冷えピタ
靴に貼るタイプのジェルパッドよりも、むしろクッションとしてお勧めなのは冷えピタや熱さまシートだと思う。日本のバレエ業界ではトウシューズの中の足指の保護に冷えピタを切って貼っている人が多いのだが、これはスケート靴にもかなりお勧めだ。使い方は、靴ずれしやすい(または靴ずれしてしまった)足の部分にバンドエイドを貼り、その上に小さく切った冷えピタをクッションとして貼って、さらに上からテーピングを貼って固定するだけ。もちろん同じように靴ずれ専用のジェルパッドを靴ではなく足に貼ってもいいかもしれないが、価格やサイズ、カットしやすさなどを考慮すると、やはり冷えピタが一番使いやすいと思う。冷やしたくない場合は、裏側を皮膚にあてればOK。
これは日本食スーパーで購入したものだが、最近こちらの薬局でも小林製薬の製品が英語のパッケージで販売されるようになってきた。小さく切って使用すると、靴ずれ防止のクッションにちょうどいい。アイススケートに行くときに念のため切って持参していたのだが、今回は使用せずにすんだ。でも青あざ予防のために、次回はやっぱり使おうかな。
皆さまも、靴ずれの悩みが少しでも解決しますように。
追記:冷えピタ&熱さまシート情報を追加しました。
追記その2:最近愛用している靴下の情報を追加しました。
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