ローラースケート世界大会2021:⑥インライン
今回のアーティスティック・ローラースケートの世界大会には、インライン部門もあったので紹介しようと思う。
実は私はインラインについてはあまり知識がない。でもクワッド(4輪)とインライン(※ローラーブレードは商品名)は兄弟みたいなものなので、やっぱり気になる存在だ。これから少しずつ学んでいけたら、と思っている。詳しい方は、ぜひいろいろ教えてくださいませ。
インライン競技は、1日目のショートプログラム、2日目のロングプログラムの総合得点で優勝が決まる、クワッドの「フリースケーティング」とほぼ同じ競技なようだ。
ローラースケートには「フィギュア(図形)」という、アイスにも昔あってコンパルソリと呼ばれていた競技があるので、ローラースケート業界で「フィギュア」と言う時はこの図形競技のことを指すことが多い。
一方で、インラインにはフィギュア(図形)競技がなく、クワッドよりも更にアイスに似ていて、アイスの人がオフアイスのトレーニングとして滑ることも多いせいか、インラインでのアーティスティックのフリースケーティングは英語でも「インライン・フィギュア」という名前で呼ばれることが多いようだ。それに、インラインには「フリースタイル・スラローム」と呼ばれる競技があるので、フリーという名前を使うと混乱してしまうのかもしれない。「アーティスティック・インライン」と呼ぶことも多い(クワッドではアーティスティックには図形、ダンスなど数種目あるが、インラインの場合は1種目しかないので「アーティスティック」といえばフリースケーティングを指す)。
そしてツイッターでkatoh@ピロユキさんが教えてくださったのだが、
・フリースタイルスライド=ウィールでスライドをする競技
・フリースタイルアイススケーティング=日本限定のトリックスラロームの氷上アイススケート版
などという競技もあり、「フリー」という言葉はさらに大変ややこしいものらしい。また、スラローム競技にはフリースタイルの他にも、スピードスラロームという競技もあるそうだ。
ちなみにアイスのショートプログラムの次に行われる「フリー(フリープログラム)」はローラースケート&インライン競技では「ロング(ロングプログラム)」になる。
■男子 ショート
まずは男子ショートから。1位は台湾のイファン・チェン (Yi-Fan Chen)、2位はアメリカのコリン・モトリー (Collin Motley)。3位はイタリアのアントニオ・パンフィリ (Antonio Panfili)。
■男子 ロング
2日目のロングプログラムでは順位が入れ替わり、1位はアメリカのコリン・モトリー、2位は台湾のイファン・チェン、3位はイタリアのアントニオ・パンフィリだった。総合得点でもこのロングプログラムの順位そのままに、金・銀・銅メダルとなった。
🥇 Colin Motley - USA
🥈 Yi-Fan Chen - TPE
🥉 Antonio Panfili - ITA
インラインは個別の動画がアップされておらず、このページの最後に全試合の様子をまとめた動画をリンクしておくので下の方をチェックしてみてほしい。
今回のページは動画が少なくちょっと寂しいので、このメダリストたち3人のSNS動画も紹介しておく。
↑ インラインでダブルアクセル、3回転ジャンプなどを見せてくれる、アメリカのコリン・モトリーのYoutubeチャンネル。
↑ 台湾のYi-Fan Chen(陳毅帆)のインスタ。美しい3回転ジャンプ動画もあり。
↑ イタリアのアントニオ・パンフィリのYoutubeチャンネル。各試合での演技などもアップされている。3回転ジャンプ動画もあり。
■女子 ショート
女子のショートは、1位がイタリアのメトカ・クク(Metka Kuk)、2位がフランスのジラウド・セレナ(Giraud Serena)、3位はイタリアのキアラ・センソーリ(Chiara Censori)。
■女子 ロング
ロングプログラムでは、順位が入れ替わって1位はフランスのジラウド・セレナ、2位はイタリアのキアラ・センソーリ、3位はアルゼンチンのレイラ・アシアル、初日に1位だったイタリアのメトカ・ククはなんと4位だった。
総合得点では金メダルがランスのジラウド・セレナ、銀がイタリアのメトカ・クク、銅がイタリアのキアラ・センソーリという結果に終わった。
🥇 Serena Giraud - FRA
🥈 Metka Kuk - ITA
🥉 Chiara Censori - ITA
↑ Championnats du Monde de roller artistique - Séréna Giraud (programme long) by FF Roller et Skateboard
フランスのジラウド・セレナが優勝を決めたロングプログラム。これだけはフランスのローラー&スケボー連盟が動画をアップしてくれていた~!
残り2人の選手のYoutubeチャンネルも紹介しておく。
↑ イタリアのメトカ・ククのYoutubeチャンネル。ダブルアクセルや3回転ジャンプ、スピンなどの動画もあり。
↑ イタリアのキアラ・センソーリのYoutubeチャンネル。アイス出身なようで、古い動画はアイス時代のもののようだ。
■インラインの全試合動画
<ショートプログラム>
↑ Artistic Skating World Championships - Asuncion 2021 - All Inline SP by
Vitaliy Opekan
こちらが、今回の世界大会のインラインのショートプログラム全試合の動画。1時間46分。
すらっとしていてアジア人らしからぬ体型の台湾のイファン・チェン選手の登場は1時間32分あたりから。ショート1位って、本当にすごい。
<ロングプログラム>
↑ Artistic Skating World Championships - Asuncion 2021 - All Inline LP by
Vitaliy Opekan
インラインのロングプログラム全試合。2時間38分。
メトカ・クク、いきなりこけたのか~!ダブルアクセルも回れてなかったし、その後のジャンプも本調子じゃなさそうだった。それで金メダルを逃したのね……(涙)ショートを1位で終えて、優勝をかけた最終滑走というプレッシャーに負けてしまったんだろうか。キス&クライでも、悔しそう。メトカ・ククの登場は1時間10分あたりから。
追記:やっと試合動画を発見したので追記した。
追記その2:順位の修正
男子、女子のショート、ロングもかなり順位が間違っていたので修正した。あっていたのはメダルの順位だけだった。最初に書いた時、私、どこを見ていたんでしょう……。大変申し訳ございませんでした。
追記その3:フリーはさらにややこしい
ツイッターでkatoh@ピロユキさんが教えてくださった、まだまだややこしい「フリー」情報について追記しました。
ツイッターでもつぶやいています。