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宅急便の生みの親 小倉昌男が考える『経営者の資質』とは?(読書メモ)

経営リーダー10の条件

1.論理的思考

経営者にとって一番必要な条件は、論理的に考える力を持っていることである。なぜなら、経営は論理の積み重ねだからである。

経営にはいろいろな場面で計画が必要である。そして計画を立てるには、予測をしなければならない。その予測が当たるか、当たらないか。経営者にとって鼎(かなえ)の軽重を問われる場面である。

2.時代の風を読む

企業は社会的な存在である。したがって企業は、その時代時代の社会の変化に強く影響される。
経営者は時代の風がどちらからどちらへ吹いているか、的確に読み取らなければならない。

3.戦略的思考

経営には戦略と戦術がある。

戦術は、日常の営業活動において競争に勝つための方策であり、戦略は、経営目標を実現するための長期的な策略である。

経営者は、戦術レベルの発想に止まっていてはいけない。常に戦略的発想をもって事態に対処する心構えを持たなければならない。

4.攻めの経営

経営は、攻めの姿勢が大事である。守りの経営では、じり貧になるのは間違いない。

攻めの経営の神髄は、需要をつくり出すところにある。需要はあるものではなく、つくるものである。

5.行政に頼らぬ自立の精神

官僚たちは霞が関に閉じこもっていたため、経済や社会が急速に変化していることを知らなかった。その罪は大きい。経済の実体を知らない者が行政指導するのだから、うまくいくはずがないのである。

私は、役人とは国民の利便を増進するために仕事をするものだと思っている。

行政指導するための手段にすぎない許認可の権限を持つことが目的と化し、それを手放さないことに汲々としている役人の存在は、矮小としか言いようがないのである。

6.政治家に頼るな、自助努力あるのみ

何かあると、「政治家の先生にお願いしよう」ということになるが、それは政治家との腐れ縁のもとになるから気をつけなければならない。頼むほうも頼まれるほうも、どちらも自分の利益のために動いているのだから、見返りを要求されるのは当然の成り行きである。

7.マスコミとの良い関係

社長である私自身の口から出た言葉を記者が直接聞くことで、想像でいい加減なことを記事に書かれることもなくなった。また、記者に客観的に説明するために、自分自身の頭が整理されることもあった。それに業界や経済界に関する情報を教えてもらったことは数知れない。

8.明るい性格

成功している有名な経営者は、「ねあか」の人が多い。性格が陽性か陰性かは、持って生まれたものだが、努力によっては変わるものだと思う。

経営者は、常にプラス思考をする必要があると思う。「ねあか」の経営者が成功しているのは、決して偶然ではない。

9.身銭を切ること

経営者にとって必要なことは、身銭を切ることだと思う。

経営者はもらうべきものはもらい、部下に飲ませるときにはポケットマネーで払うようにしなければ、社員から尊敬される経営者にならないことを、覚悟する必要がある。

10.高い倫理観

企業が永続するためには、人間に人格があるように、企業に優れた“社格”がなければならない。人格者に人徳があるように、会社にも“社徳”が必要なのである。

企業の目的は、永続することだと思うのである。

企業は社会的な存在である。企業は永続的に活動を続けることが必要であり、そのために利益を必要としているのである。

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