命尽きても書は残る
ネットフリックスでたまたま見た「石つぶて」が面白い。
映画「新聞記者」も見たばかりだったので、政治と金の闇はここまで深いものなのかと半ば茫然としていた。ただどこかで、政治家や不動産屋ばかりが悪役を演じている傾向をなんとかしてくれとも思う。
そんな政治と金の内容のものではあるが頭に残ったのは数々の名言である。石つぶての中で出てくる警視庁の課長が「司馬遷曰く…」と名言を度々語る。
司馬遷と言えば史記というくらいしか知らなかったのでこれを機にいろいろ調べてみた。
すると、今でも使われている故事成語が多々あり、これもあれも司馬遷だったのかと今更ながら知ることができた。ネットでもすぐでてくるので興味があれば調べてみるといい。
昔も今も人々の本質は対して変わらないのかもしれない。成功や失敗は長い歴史で見ると一瞬のことであり、生きてさえいれば成功や失敗は繰り返されるものである。「正義」は時代によって変わる。
そんな司馬遷が宦官になってまでも生き永らえ史記を書き終えた理由を友人に宛てた手紙に書いている。「報任少卿書」と呼ばれているこの手紙はぜひ読んでみてほしい名文だ。
その中にはこんな言葉もある。
人は必ず死ぬが「書」だけは世に残る。
今や情報が溢れかえっており、本当に大切なものであったり、後世に残しておきたいものは埋もれてしまい、選別が難しくなっている。
そんな良書を選び、探し、扱っているのがまちの古くからある本屋だったのではないだろうか。
紙の本はもう終わりと言われているが私はそんなことはないと思っている。
しかし、大きな時流には抗えない。最終的には天命を受け入れるしかないだろう。
天道 是か非か?
あなたは司馬遷の問いにどう答えるだろうか?
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