Makuakeで1人でも多くの人に応援してもらいたい人に贈る、12のヒント
本日、COBITSU(こびつ)での45日間に渡る初めてのクラウドファンディング(Makuake)への挑戦に幕が下りました。
改めましてご購入&応援してくださった全てのみなさまに、心より感謝申し上げます。ありがとうございました!!!
終わってみると、1,500人近くのサポーターからの1,000万円以上もの支援額、237件もの応援コメント、Makuakeニュースレター・スタッフのおすすめプロジェクト1位、Makuakeトップページ(通称ヒーロー枠)への掲載と、おかげさまでスタート時点では本当に思いもしていなかった喜ばしい結果となりました。
実は宣伝・広告費はほとんど使わなかったのですが、サポーターによる支援がさらに多くのサポーターやMakuakeさんによる援護射撃を呼ぶという、オーガニックな応援の力のおかげでここまでこれたということにも、とても大きな感慨を覚えます。
その応援の広がりが本当に嬉しかったため、大変僭越ですがこれからMakuakeやクラウドファンディングに挑戦しようとしている方に少しでも参考になればと思い、今回の挑戦の中からヒントとなりそうなことをご紹介します。
今回のプロジェクトでの関わり方について
今回のCOBITSUのMakuakeでの自分の関わり方を先に説明しておくと、
・COBITSUのゼロからのコンセプト作成〜デザイン
・Makuakeのプロジェクトページ本体の作成(写真撮影含む)
・自身のSNSでの発信
・一部の活動レポート投稿
となります。
プロダクトのデザインに加えてMakuakeのプロジェクトページまで作るのは大変ですし、クリエイティブとしての性質も異なるものではありますが、やはり作り手が一番そのプロダクトのことをわかっており、プロダクト・商品が生まれるストーリーも含めてダイレクトに魅力を伝えることができるという点ではとてもいい関わり方が出来たと思います。
また、プロジェクトの実行者である大橋量器さんについては、
・大橋量器さんすでに何度もクラファンで成功しておりノウハウが相当あった
・大橋量器さんの担当者(超優秀)が事務手続きやリターン品の調整、お客様とのやり取り、SNS発信等を一手に引き受けてくれた
・大橋量器さんのInstagramにはすでに1,300人以上のフォロワーがいた
とゼロベースで始めるクラウドファンディングに対してかなりアドバンテージがあるところからのスタートとなっています。
とはいえ、ゼロベースで始める場合でも十二分に役立つヒントをお伝えしますので、安心してください。
応援したくなるプロジェクト作りの3ステップ
当たり前な話なのですが、Makuakeに掲載するにはプロダクト・商品作り、プロジェクトページ作り、そして掲載開始後の運用という流れになります。
それぞれのステップでの心がけたことをざっくりと整理すると、下記のようになります。
Step1. 胸を張ってサポーターにオススメできるプロダクト・商品を作る
Step2. サポーターが応援したい気持ちになるプロジェクトページを作る
Step3. 応援してくれたサポーターを大切にする
では、各ステップで具体的にどのような工夫ができるのか、順にお話していきます。
ヒント① 胸を張ってオススメできるプロダクト・商品を作る
Step1. はそもそもの話ですが、やはり「胸を張ってオススメできるプロダクト・商品」であることが多くの方に応援していただく大前提になります。
「胸を張って」というのは、根拠のない自信を持つべきという意味ではありません。開発のスタートは主観的で良い(むしろ大切)ですが、そこで突っ走ってしまうのではなく、簡単なプロトタイプを作って繰り返し使うことでちゃんと自分たち自身が納得できるものを作ると同時に、想定しているユーザーに近い人にも使ってもらってフィードバックをもらい、吟味して反映することが重要です。プロダクトアウト・マーケットインの両面を揃えることで、間違いなくお客様に喜んでいただけるという裏付けのあるプロダクト・商品作りをすることを意味しています。
それが売れるプロダクト・商品となるだけでなく、サポーターに伝える魅力ある物語へとつながります。ですので、プロダクト・商品の開発のプロセスも可能な限り写真や記録に残しておきましょう。
COBITSUの開発・デザインのプロセスは下記にまとめていますので、これから何かを作りたいと思っている方は、よろしければご参考にしてください。
素敵なプロダクト・商品を用意することが出来たら、次は「Step2. サポーターが応援したい気持ちになるプロジェクトページを作る」です。
ヒント② Makuakeで成功した人=コーチにアドバイスをもらう
Makuakeに出すことが決まってから自分が最初にやったことは、身近にいたMakuakeの成功者に話を聞くことでした。
たまたま武蔵美時代の友人が少し前に「hiyakan」という面白い酒器プロジェクトで1,700万円近くの大成功を収めており、自分も少し応援購入させてもらい、メッセンジャーでそのお礼の連絡をくれたついでにMakuakeに出そうとしていることを話すと、本当に親身になって役立つアドバイスを沢山教えてくれて、さながらコーチのようでした。
また会社で一緒に仕事をしている仲間で、Makuake史上チョコレートでは達成額2位を記録した「HITOKUCHI」で成功した方にもアドバイスをいただき、「テックランチ」と呼んでいる社内の自主勉強会でもノウハウについてお話してもらいました。
(HITOKUCHIは現在自社ECサイトで販売されているのでよろしければどうぞ!とても美味しかったのでオススメです。)
なかなか身の回りにMakuake経験者がいないという方は、本記事を参考にしていただければと思いますし、ご連絡頂ければ自分もできる範囲でアドバイスさせていただきます。
ヒント③ 良質な過去プロジェクト=師匠を参考にする
Makuake経験者は、さまざまな良い参考プロジェクトを知っています。
先ほどの「hiyakan」のプロジェクトページも液晶に穴が空くほど(笑)参考にしましたが、彼に教えてもらった湯呑で500万円以上を達成した「CHAPTER」や、「ASICSのスマートシューズ」、GIF動画の参考として「フライパン」なども参考にさせてもらいました。
自分で探してもいいので、すでにあるプロジェクトの中から魅力的なページを見てみると、「どのような構成になっているか」「どういう書き方をすれば初見の人にも伝わるか」「流し見するとどのように見えるのか」など、人のページを見て初めて得られる気づきがたくさんあるはずです。
ぜひあなただけの師匠プロジェクトを見つけてください!
ヒント④ Makuakeのキュレーターが応援しやすい状況を作る
今回はMakuakeに出すことが決まってから公開まで1ヶ月半ほどしかなかったため、プロジェクトページのプロトタイプを作りました。(Makuakeの掲載まで十分準備する時間がある場合は不要だと思います)
Makuakeに掲載する際には担当のキュレーターが色々とアドバイスをもらえるのですが、今回は諸々の調整や登録手続きに時間がかかりそうでした。
限られた時間の中で数日でも無駄にしたくなかったため、担当キュレーターが決まった瞬間から少しでも多くのフィードバックをもらえるよう、予め見てもらえるようプロトタイプを用意しました。
また、ヒント②で挙げたMakuakeの先輩方からもキュレーターが決まる前からフィードバックをもらうことが出来ました。
その甲斐あり、担当キュレーターの方からの最初のコメントで
「めちゃくちゃこのPJページいいですね、、、多分私買います!笑」
と頂いたのはとても嬉しい限りでした。
プロトタイプに使ったツールは、自分はUI/UX系のデザイナーなのでAdobe XDでしたが、あまり効率的ではないのでオススメしません(苦笑)
今やるのであれば、多少テキストの装飾等が簡易にはなりますが、このnoteの下書きを使い、「共有用リンク」を使うのがいいかなぁ〜、と思います。Makuakeのページ構成に似ており、あまり労力をかけずに画像とテキストを配置して整形できるためです。
また、担当キュレーターが決まった後、ご迷惑でないかお聞きした上でCOBITSUの試作品をお送りさせてもらいました。
キュレーターの方はプロジェクト掲載までのアドバイスをしてくれるだけでなく、Makuakeニュースレター(メールマガジン)やSNS発信、注目のプロジェクトへの掲載などについて、Makuake社内にプッシュすることで、Makaukeユーザーの目に触れる機会を増やす援護射撃をしてくれます。
たくさんのプロジェクトを同時進行で担当する多忙な中で、社内にプッシュできるプロジェクトは限られるため、自信を持ってCOBITSUを推薦してもらうためには実際に使ってみて体験してもらうことが必要だと考えました。
厳しい目を持つ・応援のプロ中のプロたるキュレーターが
「このプロジェクトは応援したい!」
と思い、1ファンになってもらえるなら、多くの人にも受け入れられるはずです。(決してキュレーターにごますりしろと言ってる訳ではありません。)
常に、どうすれば自分のプロジェクトを応援する気になるか、応援しやすくなるか、ということを考えて、できることは全部やる、という心構えを大切にしましょう。
ヒント⑤ キービジュアルはこだわり抜く
ヒント①のプロダクト・商品が魅力的であることの次に大切、といっても過言ではないのが、Makuakeサイトの一覧で表示されるキービジュアルです。
全てのサポーターが、たった1枚の画像を見てプロジェクトページの中身を読むかどうかを判断します。ここで興味を引くことが出来なければ、その先に進んでもらえません。
COBITSUのキービジュアルは、横1行いっぱいの大きな文字のコピーと、湯気が出ているご飯のアップでお箸が入った非常にシンプルな内容です。
一見簡単にできたと思われるかもしれませんが、細部にこだわり何度も何度も撮影・作成し直した、なにげに一番苦労したかもしれないクリエイティブでした。
ちなみに、初期のキービジュアルはこちらです。
これでも及第点なようにも見えますが、Makuakeの先輩方・キュレーター共に多くのアドバイスをもらいました。
・湯気でもっとしずる感を出したい → 何度も作り直す
・COBITSUが見切れてもいいのでご飯にもっと寄る(全体のデザインよりも、美味しいごはんが食べられることを想起させることの方が大切)
・大きさが分かりづらい(「枡のおひつ」と言っているので、もっと大きいと思われそう)
・初見の方には商品名が重要ではないので、不要な要素として削る
・少しでも文字を大きくできるようにコピーの字数を削る
以下の画像のように、実際のMakaukeページのスクリーンショットにはめ込んでみると、他のプロジェクトの中でどれくらい目にはいるのか確かめることができるのでオススメです。
左側はまだ途中段階のキービジュアルですが、さらに古い右の全体が見えているものよりもパッと見で目に入ってくるようになった一方で、ご飯の色味が不味そうだったり、コピーが読みづらかったりする問題点もまだ残っていますね。
そして結果の最終版がこちらです。
余計な要素が減り、小さいサムネイルで見ても
「ご飯おいしそう!茶碗くらいの大きさで、なになに、冷凍ご飯なの?」
というメッセージが2,3秒で無意識に伝わるようになったのではないでしょうか。
コアとなる価値が何かを削ぎ落として考え、それが頭に認知負荷をかけず直観的に伝わるのが理想的なキービジュアルだと思います。
初見の人にアドバイスをもらうと、自分では気づけなかった視点が得られるので、恥ずかしがらずにできるだけたくさんの人に見てもらいましょう。
ヒント⑥ プロジェクト詳細は初見の人視点を忘れずに
本文であるプロジェクト詳細の内容は、プロダクト・商品ごとに最適な内容・構成が千差万別になってきますが、参考までにCOBITSUの場合は下記のような構成としました。
・COBITSUとは何か?(コンセプト、使い方、使用イメージ)
・裏付け(プロのレビューや仕組み、大橋量器さんの歴史、デザイン)
・リターン
・プロジェクトストーリー(関係者や開発物語)
・仕様、スケジュール
・大橋量器社長からのメッセージ
大きく変更した点としては、初期案ではコンセプトの説明に続けてプロのレビューや仕組みの順番でしたが、キュレーターからのアドバイスで先にCOBITSUの使い方と使用イメージを持ってくることにしました。
やや意外な、新しい使い方のプロダクトなので、まずはそのイメージを理解してもらうことが先決だったためです。
自分も含め、プロジェクトページの作り手はプロダクト・商品のことをずっと考えてきて知り尽くしているので、無意識に色々と知っている前提で書いてしまうことがあります。特に、長いプロジェクトページを作る上では些細なところにそれが出てしまう恐れがあります。
ここでもキュレーターや身の回りの人に見てもらって、初めて見る人視点を大切にブラッシュアップしていきましょう。
また、プロジェクトページにどれくらいのボリュームを掲載するかについてですが、COBITSUの場合はかなり多い方だと思います。
一般的なECサイトでは、お客様にインプットしたい情報を確実に届けるために贅肉は削ぎ落として極力わかりやすくするのがセオリーですが、Makuakeではだいぶ事情が違います。
Makuakeでは「応援購入」と言っているくらい「この商品・企業を応援したい!」という気持ちで購入してくださるお客様が、ありがたいことに大勢いらっしゃいます。
その方々に確証をもって応援してもらうためには、色々な観点でその判断に役立つ情報は、たとえ長くなってしまっても全て詰め込むべきだと考えています。
プロジェクトページを最後まで読むのは1割ほどで、多くの人はキービジュアル・概要・リターン品を見るだけで購入すると言われています。
でも、最後まで読んでくれる1割の熱心なファンを大切にする気持ちが、クラウドファンディングでは大切なのではないでしょうか。そのようなファンが、掲載期間中もその後も、周りの人に広げてくれるなど、目に見えないところで応援の輪を広げてくれるかもしれません。(そう思うと、1割ってかなり多い気もします。)
実際、プロジェクトページだけでなく、これまた大ボリュームの自分のnoteページまでじっくり読んで応援購入することにした、と言ってくれた方も数名ではあるもののいらっしゃいました。
ですので、多少ボリューミーになってもいいので、熱心なファンが後から「周りに紹介したい!」と思ってくれたときに、依って立つ情報が全て揃っている、という状態を目指すのがいいのではないでしょうか。
ヒント⑦ プロジェクト詳細冒頭で世界観に引き込む
約70%の方はスマホでMakuakeのプロジェクトページを閲覧しているようですが、プロジェクト詳細は写真にして1.5枚分ほどしか表示されず「もっと見る」ボタンを押さない限りそれ以上の情報は展開されません。
つまり、キービジュアル→プロジェクト概要の文章と見てきたサポーターを、その写真1.5枚分の冒頭スペースでさらに引き込まなければなりません。
プロダクト・商品によってもっともよい工夫は違いますが、COBITSUでは画像2枚を配置しており、1枚目では「こんな風になれたら素敵だなぁ〜」と思ってもらえるような世界観を伝えるイメージ写真を選びましました。
このシーンの設定は、仕事で帰りが遅くなったOLが、スーパーで値下がりしていたお刺身だけを買って帰り、カバンもそのままに夕飯を用意する。お刺身はお皿に移し替え、インスタントのお味噌汁と、お気に入りの陶器のコップに注いだご褒美ビール、そして電子レンジで温めたCOBITSUを並べただけで、1日の疲れがちょっと取れるような、素敵な時間に様変わり。思わずちょっと笑顔になって、いただきます、というものです。
プロジェクトページを見てくれた人それぞれが、自分を投影して想像してもらいたい、という思いを込めて撮った一枚でした。
世界観の伝え方については、お世話になっているMakuake名古屋の武田康平さんが素晴らしい記事を書かれているので、ぜひそちらをご参照ください。
その武田さんがおっしゃっていたのでしっくり来たのが、下記の焚き火台のプロジェクトの例で、サポーターは焚き火台というモノを買うのではなく、親子で焚き火を楽しそうに囲んでいるイメージを見て、自分もそうなりたいと思ってお金を払う、というエピソードです。
さきほどのイメージ写真は、こちらの考え方を参考にさせてもらいました。
そして2枚目にはド直球に「美味しそう!」と思ってもらうための湯気が立ち込めるGIFアニメーションを選びました。さっきの世界観のイメージの中で、今度はCOBITSUにフォーカスして、一番のクライマックスにくるシーンをクローズアップしています。
人間はついつい動くものに目が行くので、GIFアニメーションはアイキャッチとしても優秀です。アップロードできる画像サイズはかなり限られているので、画質や尺の調整がやや大変ですが、ここぞというときはぜひ活用を考えましょう。
今回の場合は、チラ見えしているプロジェクト詳細の下部でチラチラと動くことで目を引く効果を発揮しています。
(しかし、湯気をうまく撮るのはめちゃくちゃ大変でした…何度もトライアンドエラーで撮り直し、最終的には大晦日に夜な夜なベランダで照明を焚いて撮影しました。笑)
ヒント⑧ 本文中の写真=見出しと考える
ヒント⑥ではプロジェクト詳細にはできるだけたくさん書くべきとお話しましたが、必然的に興味を持ってくれている人でもページ全体は流し読みする感じになり、特に気になるところをしっかり読む、という見方になります。
そのときに目に止まるのは、大きいフォントサイズの見出しの文言よりも、より認知負荷の軽い写真や画像ではないでしょうか。
そのため、各パートごとに差し込む写真や画像は見出しのような役割を果たすことを念頭に置いてプロジェクトページを組み立てましょう。
COBITSUのプロジェクトでは、リターン品以外の写真はほとんど自分で撮影しました。
アマチュア写真家なので見よう見まねでの物撮りでしたが、amazonで安物の撮影用LED照明を購入して使うといった工夫をしました。
特にCOBITSUは、逆台形の形状をしているため正面が暗くなりがちなこともあり、照明の有無で見栄えが全然違ってきます。
物撮りについては他の詳しい方を参考にしていただいた方がいいと思いますが、ちょっとした工夫でグッと良くなるのでぜひ頑張ってみてください。
また、プロのカメラマンに依頼する場合でも、予めプロジェクトページを作りながらどのようなカットが必要か考えておき、スマホでいいのでラフなショットを自分で撮って仮当てしたり、ネットからイメージに近い画像を引っ張ってきておいてお伝えすると、狙い通りのショットを撮ってもらいやすいのではないかと思います。
また、掲載画像についてのちょっとしたtipsですが、Makuakeの仕様で横幅の大きい画像をアップロードしても、自動的に640pxに縮小されてしまいました。自動縮小よりも手元のAdobeツールによる縮小のほうがキレイにできるので、予め横幅640pxにしてアップロードするのがよさそうです。(2021年1月現在)
ヒント⑨ 追加まで考慮してリターン品を計画する
リターン品設定については、早割や低額・高価格帯の設定、複数セットはあえて用意せずに複数回買ってもらうことで支援者数を稼ぐなど、色々な戦略やセオリーがすでにあると思うので、ここでは実際にぶちあたった追加リターンについて考慮しておきたいことをお話します。
今回のCOBITSUに限れば職人の手作業で製造できるため、手間暇を惜しまなければ&生産数を限れば初期投資は少額で済むものの、本格的に量産するには設備投資が必要になるという、木工品ならではの前提がありました。
そこでテストマーケティング的に、4月中旬までに生産可能な最大数でまずは掲載開始し、反響が大きければ生産体制を順次見直して柔軟にリターン品を追加&製造期間を調整しようと考えていました。
ただ、ここに1つ大きな誤算があって当初は複数回に分けてリターン品を追加しようと考えていたのですが、実はそう何回も追加できない&追加にはMakuakeによる確認期間が必要というのが掲載後に判明したのです。
その結果、初日で約160万円の購入があったものの、「新着」で目に付きやすいロケットスタート期間の2、3日目がほぼ品切れ状態となりました。(サポーターのみなさまにはご迷惑をおかけし、申し訳ありませんでした…)
幸い、大橋量器さんの経営判断が尋常なく早く、途中の活動レポートで新しい生産設備をご紹介できるほどのスピード感で増産体制を構築してくれたおかげで、4日目にはプロジェクト終了から半年後までを見越したリターン追加をすることができました。
幸いそこから好調に売れたのと、その後のMakuakeニュースレターやヒーロー枠への掲載のおかげで一時は売上げランキング10位に入るなど、初動でのビハインドを感じさせない売れ行きとなりました。
ただ、ここまで追加リターンの意思決定が素早く出来たのは大橋量器さんだからこそできたウルトラCだったと思います。
掲載から数日は品切れが発生しない程度の数を用意し、リターン追加は1度きりで追加に数日かかる場合もある、ということを念頭に、最初のリターンと追加リターンを予め検討しておきましょう。
また、追加する場合は初動でリターンの売れる傾向が見えてくることがあるので、可能であればいくつかのパターンを考えておくとより良いでしょう。(COBITSUの場合は2、3個セットが飛ぶように売れたので、追加ではさらに厚めに設定しました。それでも早々に売り切れましたが…)
ヒント⑩ まずは友人・知人に応援してもらう
ここまでStep2. のプロジェクトページ作りについてたくさんお話してきましたが、ここからは2つほど「Step3. 応援してくれたサポーターを大切にする」についてお話します。
Makuakeのキュレーターや経験者から共通してアドバイスされるのが、初日に友人・知人にたくさん応援購入してもらうことが大切、ということです。そこでの勢いを見て、初見のサポーターやメディアの注目もあつまり、さらに広がっていくという、いい流れの最初の種火となるためです。
ただし、Makuakeの掲載までは、Makuakeのアカウントでログインしている人以外にはプレ公開のページを見てもらうことが出来ない仕様です。
また、掲載の数日前に連絡をもらっても忘れてしまうと思ったため、自分の場合は半月ほど前から数回、COBITSUについてFacebook・Instagramに投稿し、少しずつ情報を発信していき、約1000人の友だちの内、200以上のいいねがついて、とても励みになりました!
そして、掲載前日は投稿に「超いいね!」をしてくれた方々にプレ公開URLをつけてメッセンジャーを送り、他の方々には掲載開始直後から数日かけて個別に連絡をとっています。(送信しすぎて一時的に送信制限されてしまいました…)
結果、自分の知り合いだけで最終的に130人ほどの友人・知人の方々に応援購入していただき、本当にどう感謝していいのかわからない気持ちです。
出展者側からは、購入者がリアルタイムに確認できるので、友人の購入に気づいたらすぐにお礼の連絡をさせてもらいました。
応援購入のみならず、思わず懐かしい人の近況を伺えたり、購入に至らなかった人からもどのような理由から自分のライフスタイルにフィットしていないかを教えてもらえて今後の参考になったり、応援の言葉をもらえたりと、副次的に嬉しいこともたくさんありました。
「買ってくれたら嬉しいけど、頑張ってるのでプロジェクトページだけでも見てくれたら嬉しい」くらいの気持ちでご連絡するのが良いと思います。
ただ、何度もMakuakeに出す場合には繰り返し使える手ではないので、初回デビューの時は頑張ってみるのがいいのではないでしょうか。
ヒント⑪ サポーターの応援に応えてもっとファンになってもらう
Makuakeはその名前の通りそのプロダクト・商品のスタート地点です。
ここでファンになってくれた人たちが応援して周りに広めてくれることで、一般販売を開始したときの絶大な力になってくれるはず。
応援購入してくださったサポーターからは、多くの応援コメントやメッセージが寄せられるので、感謝の気持ちをこめて1つ1つ丁寧にお返事し、もっとファンになってもらえるよう頑張りましょう!
COBITSUの場合は230件以上の応援コメントが寄せられ、その全てに大橋量器さんから返事を書いてくれました。自分も、友人・知人からの応援コメントには返信したり、全てのコメントにいいねをつけています。
また、メッセージでの質問や応援の声にも大橋量器さんがタイムリーかつ丁寧にご対応してくれました。
また、活動レポートもサポーターとの有効なコミュニケーション手段です。
サポーターが待っていた追加リターンについてや、製造設備を導入したなど応援し甲斐を感じる活動レポートは特に喜んでいただける傾向にあります。
活動レポートを書くと、Makuakeのトップページに新着の活動レポートとして出てくるため、PV向上の施策としても有効です。(ただし、流れはかなり早い)
夜中や仕事中など、通知がきて迷惑になる時間帯は避けましょう。
何パターンか試してみたところ、20〜21時ごろに送信するのが一番PVが上がった感じがします。その他だと、9時前や12時過ぎくらいなど。
Makuakeの掲載終了後も活動レポートは公開することができるので、商品の到着を楽しみに待ってくださっているお客様にプロダクト・商品の準備状況を共有したり、なにかハッピーなニュースがあったらシェアしていくことで、購入時点だけでなく、届いてお使い頂いた後も末永く応援してくれるファンになってもらいたいですね。
ヒント⑫ メディアには自分で売り込むつもりで
メディアの掲載については、正直今回あまりうまく行きませんでした…。
ある程度の金額を達成したらお声がけもくるかな…?と思っていましたが、そんなに甘くはなかったです。
めぼしいメディアには、やはりこちらからアプローチする必要がありそうです。(あるいは、プロジェクト掲載開始前にMakuakeのキュレーターに相談してみるなど)
コンタクトするのはMakuake掲載前がいいのか、それとも掲載後にある程度結果が出てからの方が良いのかはわかりませんが、例えば画像や先方にご迷惑でなければサンプルをお渡しするなど、ここでも相手がどうすれば取り上げたい気持ちになるのかを大切に行動することが大切そうですね。
一般販売を開始する際には、今回のMakuakeの成果をアピールして、メディアへの掲載を売り込んで行きたいと思っています。
まとめ
長々と書いてきましたが、一貫して言えることとしては応援したくなるようにするためには何ができるのか、ということを考え続けるマインドセットが一番大切だと思います。
そのためには独りよがりにならず、第三者からの視点を柔軟に取り入れながら作り上げて行くことが肝になりますが、これがなかなか言うは易し、行うは難しです。自分もあまり素直な人間ではないため、人に意見をもらって受け止めるのはなかなかの至難の業ではあるのですが、いいアウトプットには避けては通れない道なので、常に意識して向き合っています。
そんな姿勢も含めて、少しでも次に挑戦する誰かの参考&応援になれたなら幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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