DL2 - Side Story (Ver.1.51)
~それぞれの旅立ち・前夜~
クリスティーナの場合。
ミーファと分かれた後、お師匠様の所に戻り、自分の決意を伝えた。
「……というワケで、私はローグとしてミーファを、仲間たちを
護ります。」
お師匠様は少しの間(体感的には長く感じられたが)考えていた。
が、やがて重々しく頷き、あたしの決意を尊重してくれた。
そして持っていたクオータースタッフ、学者パックと数冊の呪文書を
お返しし、
「ありがとうございました!」
深々と一礼し顔を上げた時、お師匠様の険しくも温かい眼差しが感じられ、
胸に熱いものが込み上げてきた。
それをムリヤリ押さえつけながら、その足で盗賊ギルド代行・
”近所の兄ちゃん”・通り名『忍び足のガタン』を叩き起こすと、
ローグの簡易的心得を、小1時間ほど掛けて授かった。
その証として、レイピアと2本のダガー、レザー・アーマー、
地下探険家パックと盗賊道具を頂いた。
「兄ちゃんありがとう!」
「おう、気ぃ付けてな…、ふぁぁぁ。」
(兄ちゃんとのエピソードは、別のお話。)
帰り道、銀の三日月に照らされて、レイピアをすらっと抜いてみた。
「…きれい。」
その刀身は、小汚い兄ちゃんの持ち物とは思えないほど美しかった。
あたしはレイピアを鞘に収め、ぎゅっと胸に抱いて家路を急いだ。
ぱーるさんの鱗をお守り代わりに、そして何より、
ミーファを護る決意をした自分自身を、早く休ませなくては。(終)
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