猫は毎日私に大切なことを教えてくれているようだ
私は7年前から猫を飼っている。外に放置していた犬小屋の中で丸くなって震えている子猫をたまたま見つけ、保護したのが始まりだ。
もう7年間一緒にいるけれど、猫はすごいといつも思う。
毎日朝から夜まで基本的なルーティーンを組んで、毎日欠かさずタスクを完了させる。
嫌なことをされたら「シャー!!」っと怒りを露わにするし、自分よりもはるかに大きい体を持つ人間にも果敢に攻撃する。
ただただ生きることに貪欲だ。死のうとなんて考えたことは微塵もないのだろう。いつも堂々と構えている猫を私は尊敬している。育てているけれどペットというより、どちらかというと先輩のような感じ。
私が落ち込んで塞ぎ込んでいると、そばにきて寄り添ってくれる。徹夜ばかりしていると、もういい加減寝るぞ!と私を寝室に案内する。
何もうまくいかないと嘆いている時は、一旦外の空気でも吸って落ち着けと言わんばかりに窓際に座り込む。
逆に困ったことがあれば私の状況など鑑みずに、動いてくれるまで全力で何度でも鳴く。
こっちにおいで!と言われても、気乗りしなければ絶対に来ない。それによって文句のような言葉が聞こえてきたとしても、フン!別にお前になんかどう思われてもいいわとでも思っているのか、そっぽを向いてただただ自分の世界に没頭する。
でも、自分が甘えたくなったら躊躇なくくっついてくる。ちょっと前には不機嫌だったのに??と、私はいつもびっくりする。
自分の気持ちを率直に相手に伝えてもいいんだよ、というかもっとたくさん伝えればいいのにと私に教えてくれているみたい。
不満だらけの家の中でも、猫はその中で快適な暮らしを確実に編み出す。
環境に文句を言ってもしかたない、視点を変えてみれば別にどんな場所でも意外と快適に過ごせるもんよ、と私に言っているみたい。
家猫だから完全な自由ではないしお金も物も何も持ってないけれど、私よりもはるかに自由に生きているように見える。
そんな猫を見ていると、ちょっとしたことで傷ついたり他人の感情を気にして気を遣いすぎて疲れたり、毎日毎日大半の時間を使って仕事に明け暮れたり、、、そんな風に消耗ばかりしている自分がバカバカしく思えてきてふっと肩の力が抜けていく。
少しでもネガティブなことが起きると、私はすぐにネガティブに引っ張られて戻って来れなくなるけどそんな毎日の中にだって良いことのひとつやふたつあるはずだもんね。
もっと自分勝手に生きてみようかな。