微不健康体。
私は小さなころから風邪知らずの健康体だった。
学生時代は皆勤賞の常連。
稀に休みの日に熱を出しても、一晩眠ればすぐに元通りだった。
なんとなく身体がだるくて、学校に行きたくない日。
期待を胸に体温計を左脇に挟んだりしたこともあったけれど、そういう時はたいてい平熱よりも低いくらいだった。
すごく不謹慎だが、風邪でよく休む友人を羨ましく思ったこともある。でも本当に風邪を引きそうな兆候が表れると、意地でも学校休まないぞ、なんて思うのだ。
なんでもないようなところでよく転ぶ子どもだった。
だから、いつだって膝小僧にはかさぶたがあったが大きな怪我とは無縁の人生だ。
小さい頃に転びすぎたからか、もともとそういう体質なのかわからないが私は痛みに鈍感なところがある。
今でも覚えているのが、幼稚園の広場で盛大に転んで膝を擦りむいた時のこと。(あの時も地面はフラットで何もつまずくものはなかったと思う)
転び方が盛大すぎたのか、結構でかめに擦りむいてしまっていたからか、三人くらいの大人に囲まれて手当を受けた。
その時に言われた一言。
「泣かなくて偉いね」
すごく覚えている。
その時の傷跡は高校生くらいまでかすかに残っていた。
実際痛かったかどうかは覚えていないが、泣くほどではないな、と思っていたことは覚えている。
泣かないと偉いのか、と思ったことも覚えている。
だからか、私の悪い癖。
ちょっとした傷で騒いでいる人を見ると、言うほど痛くないだろ、と思ってしまう。本当に良くないとは思う。
ただ、これもちょっとした嫉妬の類だと思うので許してほしい。
そんな私は最近あせもと吹き出物に悩まされている。
そして、二日前くらいにベッドの角に膝をぶつけて久しぶりに痣を作った。
なかなか治らないのを見ると私も少しは歳をとったのだと思う。
弱ってみたい、とか、心配されてみたい、とか、思っていたし、今でもちょっと思っているけれど健康体であることはありがたいことなのかもしれない、なんて微かに思えるようになった。
そして今日この頃、自分のことをもう少し大切にしてあげようと思うのだ。
皆さんも、どうかお体大切に。
P.S.
あせもと吹き出物が治らないのは、年齢というよりたぶん生活習慣のせい。