見出し画像

深い深い海の底【詩】

私は深い深い海の底を恐れている

きっとまっくらでとても寂しく怖いところだろうと。

私が海に放った石が

もしもそんな深い深いところに落ちて行ったらどうしよう?

とまで考えるほど恐ろしい。

でももしかしたら

静かで青い光がよどんでいて

ときどき砂金まじりの砂がきらきらと舞い上がり

誰もなにも話さないのに

優しい言葉と聞こえない音楽で満たされていて

なにもかもがゆっくりと動く

時間もゆっくりと動く

そんな場所かもしれないと

宇宙を思う時と同じように

思ってみることもある。


*stand.fmで朗読しました


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?