【詩】投げた言葉とナズナ
わたしが投げた言葉が
そこらじゅうに落ちて散らばっている
あなたに受け止めてもらえなかった
答えを返してもらえなかった
そんな言葉が落ち葉に埋もれて
土になりかけている
もう言葉は
どこにも誰にも
投げるのをやめよう
自分の胸の中で
一人で投げて
一人で拾う
投げていいよ
僕が返してあげる
そういってナズナが生えた
ハートをたくさん付けている
僕を摘み取って良いんだよ
ハートをひっぱって
鳴らして良いんだよ
しゃらしゃらと
やさしい音を君に届けるから
一人じゃないよって
ささやいて
涙がとまる歌を
そんなことできない
摘み取って
ハートを引っ張りおろすなんて
そんなひどいこと。
茎がめくれてしまうのに。
あれ?いつもしてたよね?
何度もね
子どもの頃からね
今さら何を言ってるの?
偽善だね
偽善だよ
君がいちばん嫌いな偽善だよ
言葉を投げないなんて嘘
そんなことできないくせに
私はナズナを摘み取って
泣きながら走った
引きおろしたハートが
しゃらしゃら鳴った
たぶん今に涙がとまる
私はまた言葉を投げる
*ナズナのハートをひいて回して鳴らすって、もしかしたらもうしない遊びなのかな?と思いつつ…(;´・ω・)
*ハートは葉っぱかと思っていたら中に種が詰まった実のようでしたΣ(o'д'o)ハッ!!