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キルトのはなし

20数年前、テキサス在住中にアメリカならではのものを何か習いたいと思っていた所、友人からのお誘いがあり、アメリカ人の先生にキルトを教えていただいていたことがあります。

ログキャビン

これが私の初めてのキルト作品。「ログキャビン」という伝統的なパターンの、クイーンサイズのベッドカバーです。手縫いではなくミシンを使ったキルトなのですが、それでもよくぞこんな大作を最初の作品に選んだものだと当時の自分に感心します。今ではそんな気力はありません。

トリップアラウンドザワールド


トリップアラウンドザワールド

こちらは「トリップアラウンドザワールド」というパターンの壁掛け。サイズ違い色違いで2枚作りました。ぐるぐるぐるぐる世界旅行。旅好きの私は、この壁掛けを見る度に、ああ旅に出たいと思いを馳せます。

ローンスター/ベツレヘムの星

こちらはテキサスの象徴「ローンスター」の壁掛け。別名「ベツレヘムの星」とも言われる伝統的なパターンです。長男を妊娠中に作りました。いずれ長男に譲ることを約束しています。

他にもありますが、私の作ったキルト達は、船で太平洋を3往復したことになります。それぞれのキルトに思い入れもあり、キルトを見る度にテキサス生活を思い出し懐かしくなります。

ちなみにQuiltの発音はカタカナにするとキルトではなくてクィルト。全く知らず、キルト、キルトと何度言っても通じなかった苦い思い出があります。キルトという発音では、スコットランドのタータンチェックのスカートになってしまうのですね。

前置きが長くなってしまいましたが、先日、トロントのダウタウンにあるロイヤルオンタリオ博物館に、QUILTS: Made in Canadaという特別展示を観に行ってきました。

斬新な建築が目を引きます

この博物館は、一定期間(2024年は8月から12月)毎月第3火曜の夕方から無料になります。まだ学校が夏休み中で、やはりタダというだけあって、館内は親子連れなどで大変賑わっていました。

特別展示のキルト展

今回のお目当てはキルト展だけだったので、3階に直行。

1850年代から現在まで
カナダ人の作ったキルトの数々
サンボネット・スー


中でも、一番気に入ったのがこちら。

オーロラと題したキルト

抑えた色合いで、幻想的なオーロラとすっきりした可愛いグースの曲線デザインが素敵です。散りばめられた星と、周囲のボーダーに施された星も効果的で、素晴らしい作品でした。グース達もオーロラの光を楽しんでいるかのように見えます。

キルト1枚1枚に作り手の気持ち、家族の思い出や歴史が刻まれており、どのキルトもそれぞれに素敵で見応えのある展示でした。

この展示は11月までやっていて、その他常設展なども面白そうな展示が盛り沢山な博物館なので、無料の日時を狙ってまた行こうかなと思っています。

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