【オフィシャルレポート】『山逢いのホテルで』主演ジャンヌ・バリバール オンライン登壇トークイベント!
主演 ジャンヌ・バリバール オンライン登壇トークイベント開催
フランスきっての名優が脚本を読んで出演を快諾した理由とは
「平凡な女性の人生を肯定的に描く」大人のラブストーリー
第76回カンヌ国際映画祭ACID部門に出品された、フランスの名優ジャンヌ・バリバール主演作『山逢いのホテルで』が2024年11月29日(金)よりシネスイッチ銀座、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開。
この度、本作の日本劇場公開を記念し、11月12日(火)東京日仏学院エスパス・イマージュにて、日本最速上映会を実施。上映後のトークイベントに、主演のジャンヌ・バリバールがオンライン登壇した。
ジャンヌ・バリバールは、1992 年にアルノー・デプレシャン監督の『魂を救え!』で映画デビューを果たし、現在まで数多くの話題作に出演。あらゆる登場人物を通して、女性の多様な生き方を示してきたフランスきっての名優。多忙なスケジュールの合間を縫ってオンラインでトークイベントに参加したジャンヌは、大きな拍手で迎えられると笑顔で挨拶をした。まず主人公のクローディーヌというキャラクターについて聞かれると、「クローディーヌは2つの異なる人格を持っていると言えます。1つは母としての人格と、もう1つは母になる前に持っていた人格。この2つの人格が共存しているということに、シナリオを読んだ時にすぐに惹かれました。どんな演技をするかというディテールは、撮影中につくりあげていきました。」とコメント。
ある男性との思いがけない本気の恋をきっかけに、大きな変化を迎えることになるクローディーヌ。彼女の日常の仕草が丁寧に撮られている点を指摘されると、「マキシマム・ラッパズ監督から所作について細かい指示があったわけではありません。ただ彼が仕草に重きを置いていることは感じていました。だから私なりの方法でそれを強調するようにしました。シナリオを読んだ時に、監督は『ジャンヌ・ディエルマン』のリメイクをつくりたかったんだなとすぐにわかりました。単に抽象的にリメイクするのではなくて、仕草に着目して描いたんだと思います。」とシャンタル・アケルマン監督のフェミニズム映画の金字塔『ジャンヌ・ディエルマン ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地』(75)と本作の類似点を指摘。さらに「『山逢いのホテルで』のセクシュアリティの描き方はとてもポジティブ。欲望も快楽も自立していて、生きるうえで心地よいものとして肯定的に描いていますよね。」「マキシム監督は、平凡な女性の人生を描くことへの関心があったんじゃないかと思います。」と魅力を掘り下げた。
さらに観客から、強い印象を残すダイアナ妃が逝去した1997年という舞台設定について聞かれると、「1997年というのは、私の長男が生まれた年でもあります。しかもダイアナ妃が亡くなった同じ病院で、9月9日に息子を産みました。彼女が亡くなったのは8月31日で、私は出産間近だったので、その日のことをとてもよく覚えているんです。私たちにとって90年代というのは思春期から大人になった、そういう時代でした。いろんなことがあったことをはっきりと思い出せて、まるで昨日のことみたいです。」と明かし、観客を驚かせた。
さまざまな解釈ができるラストシーンについては、「苦しみを抱えた彼女にとっては有益な行為だったんだろうなと私は解釈しています。」とコメント。切なさが溢れるクローディーヌの選択を、ぜひ劇場で確認してほしい。
『山逢いのホテルで』2024年11月29日(金)よりシネスイッチ銀座、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開。
『山逢いのホテルで』
監督・脚本:マキシム・ラッパズ 出演:ジャンヌ・バリバール、トマス・サーバッハー、ピエール=アントワーヌ・デュベ、ヴェロニク・メルムー
2023年/スイス、フランス、ベルギー/フランス語/92分/カラー/1.66:1/5.1ch
原題:Laissez-Moi 字幕:齋藤敦子 後援:在日スイス大使館、在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ 配給:ミモザフィルムズ
© GoldenEggProduction | Paraíso Production | Fox the Fox 2023
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