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「ヘビーな書面」ほど、小分けにして前倒し。そのほうが気持ちもラクだし、結果的にかける時間も少なくて済む。

「ヘビーな書面」というのが時々あります。
どうやって説得するか、どうやって反論するか、どうやって理解してもらうか、それを綿密に考えて、ある程度の分量をもって組み上げるような書面です。
内容にもよりますが、数時間から十数時間、トータルでかかるようなものです。

若い頃は、ヘビーな書面ほどハードルが高くてなかなか取りかかれず、締切が近づいてから奮起して着手し、火事場の馬鹿力というやつで、睡眠時間を削り、締切ギリギリまで作業をするのが常でした。

だけどこれ、精神衛生上、大変に良くないです。
まず、焦ります。
途中で考えがまとまらず、袋小路に入って筆が止まってしまうことも多々あります。
最後はバタバタとやっつけ仕事のようになるため完成度も低くなってしまいます。
時間もかけ、労力も使い、ヘトヘトになったのに、成果物はいまひとつ。
そして「私ってダメだ」と自信を失っていくのです・・・

これじゃいかんと思って、やり方を変えました。
ヘビーな書面の時、いや、そうでなくても書面を作る時は基本的に、
小分け&前倒し作戦
をとることにしました。こんなやり方です↓

  1. 作業を60分〜90分ずつ小分けにし、

  2. 本当の締切(提出期限)の数日前に「依頼者さんに送る締切」を設定して、

  3. そこから逆算して、早い段階をスタート地点とし、

  4. 十分余裕を持ったペースで、スケジュールに落とし込む。

具体的には、書面作成の工程を
・記録読み直し
・文献や判例の調査
・アウトライン(骨組み)
・書き込み①
・書き込み②
・書き込み③、④、⑤・・・(分量によって数字が増える)
・修正
・仕上げ
というように分け、スケジュールの空いているところにパズルのように配置します。あとはそれに従って進めていくだけ。

このやり方にしてから、ものすごくラクになりました。
基本的に、焦ることはなくなりました。
もちろん、計画通りにいかなくて、時間が押してバタバタになることはありますが、本来の締切に遅れることは、まずありません。
時間切れの尻切れトンボになることはなく、不完全燃焼のまま不本意なものを出す羽目になることもなくなりました。

もし、書いているうちに袋小路に迷い込んだら、潔く切り上げて次の日に回すようにします。
すると、すっきりした頭で仕切り直せるし、1日寝かせているうちに、ふとアイデアが浮かんだり、考えがまとまったりすることも多いです。
時間がかかるように見えて、結果的には、そのほうがトータルとして効率的に進みます。

火事場の馬鹿力が向いている人もいると思いますが、私にはこのやり方が合っているようです。
どなたかの参考になればと思って、書いてみました。




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