奈良国立博物館
先日、奈良国立博物館で涼をとりつつ観光しました。
夏休みってこともあるのでしょう。日本の神様のことを、子供や海外からの観光客向けに作ってある特別展がありました。
日本の神様
ってきいて、なにが浮かびます?
これって言える人、いるのかなぁ…… いたらどうかコメントください。
他の国のことに詳しくないから比較もできないのですが、日本って、それはそれは神様がたくさんいる国だと、ワタシは個人的に思っているのです。
神様を感じ取りやすい国といいましょうか。
名前がいる神様っていうより、八百万の神っていわれる、自然神への感じ取り方。が、とても感性が高いといいましょうか。
山・海・川・水・火・竈(かまど)・田……
暮らしにかかわるありとあらゆるところに神様を感じていて、そこにお礼とかお願いとか懇願とかしている。
で、そこに神道も仏教もまぜこぜにして、
「感謝と畏怖」を届けていたのでは? って思うのです。
記紀に登場する神々とも違う神様がいるってかんじ?
自分たちの地域を守ってくれる地域色満載の神様ってかんじ?
そこに祖先崇拝とかも混じってるかんじ?
仏教要素もまじってるかんじ?
ともかくなんとなく、混じってるかんじってのが、ワタシが抱いている日本の神様へのイメージなんです。
それをどうやって展示するんだろう? 奈良国立博物館の学芸員さんたちの知識と情報の整理整頓が見たい!
ほんっとに面白かった!!!
それに勉強になりました。
これ、所蔵美術品を使う前提だったろうし、それに敷地内にあるみたいな神社が春日大社っていう歴史ある神社ですから、参考資料が奈良エリア中心だったんです。関東出身のワタシからしたら、そこもとっても面白かった。
全国各地の学芸員さんたちの比較展示も面白そう。
地域色が見えたら、日本の奥深さが見えてきそう!
地方色があることって、素晴らしいと思うんです。
味・景色・言葉・文化全般・歴史・年中行事に慣習・そして信仰。
個人とか家単位でもあるでしょうけど、地方とか地域っていう単位もたくさんあって、それが実はアイデンティティにも繋がっていると思うんです。
っていうことを研究していた民俗学っていうのが、ワタシにとってはとんでもなく面白い学問だっただけに、
おおはしゃぎで見学したのでした。
なにより、嬉しかったのは、海外からの観光客がめちゃくちゃ真剣に見ていたことと、小さい子供たちが熱心に見ていたこと。
嬉しかったなぁ。だから嬉しさのあまり、学芸員さんたちに感謝を伝えたくなって、記事を書いているっていうわけです。
https://www.narahaku.go.jp/exhibition/special/202407_kamisama/
9月1日まで開催しているそうです。
お近くのかたとか、夏休み暑すぎるけど何しようって方がいたら、ぜひ。
夏休みの研究にするには、テーマがへんてこって思われちゃうかもだけどw
ワタシ的には、最高で最強なテーマ。
なんせ大学の卒論のテーマが「日本人の潜在的宗教観となんとかかんとか……」←忘れてんじゃん……でもこういうことだったw
一緒に行った友達は、わらべうたの歌い手であり研究家でもあるので、
2人で知ってることをシェアしあい、歌ったり語ったりした時間も楽しかったです。
クイズ形式になっていて、各国の言葉で冊子がありました。
学校で教えてくれない大事な知識・感性・生きる源になりうるチカラ。
ワタシ、神様の存在ってそこにもあるなぁって思っています。
奈良にいたら、山々が神でした。
神々に囲まれて生きてる土地なんだ。
そんな実感がありました。
奈良に生きてきた人たちは、感じ続けていたことなんだ。
都の意識が、地方の憧れなのはいつの世も同じだから、その感性は2000年の時をかけて、日本中に浸透しているんだろうなぁって思いながら、山々を眺めました。
現代人が東京のビル群に敬意を持つように、古代のワタシタチは山々に神を見いだしていたのかもな……
奈良は暑かったけど、ほんとに心がたくさん動く場所でした。
暑すぎて涼をとるために入った博物館で、ワタシは大きな大きなお土産を身体に刻んで帰ってこれました。
きっと一生、考え続けるであろう面白いこと。
にほんのかみさま。
めっちゃ面白い展示、ありがとうございました。