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【本紹介】HSPの教科書ー身軽に暮らしたい人におすすめの1冊ー
月に平均10冊以上の本を読む筆者が「身軽に暮らしたい方」へのおすすめの本を紹介します。
本を読んだなかで、学んだことや「やってみたい!」と感じたことを、1つでも行動に移すことで、確実に自分の世界が広がっていきます。
こちらの本を読むことで得られることと、行動に移したい内容もあわせてご紹介します。
HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン) の教科書
HSPかな?と思ったら読む本
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著者 上戸えりな
発行日 2019年4月16日
こんな方におすすめ!
・なんとなく生きづらさ(周りの人と違う感覚)を感じている
・小さなことに刺激を受けすぎて疲労してしまう
・頑張りすぎてしまうことが多い
どんな内容がかいてある?
HSPの気質を持ちながらも、上手にその気質と上手に付き合っている上戸さんが、HSPの特性や暮らしのヒントなどを分かりやすく紹介しています。
HSPってなぁに?
HSP気質との向き合い方
HSPと日々の生活のヒント
自分を好きになり、大切にする方法
HSPと恋愛・結婚
子育てと関わり方
本書の特徴は、「恋愛」「結婚」「子育て」という幅広いジャンルに対しても、実践的な考え方のヒントが豊富なことです。
「相手の考えていることがなんとなく分かってしまう」「周りと自分の感覚がなんとなく違う気がする」等感じる方にとっては、共感ポイントが多い一冊です。
また、「深く考えすぎてしまう」「苦手な人との関わり方に悶々とする」など、HSPの気質を持っていない方にとっても解決のヒントが見つかる内容が多いと感じました。
この本を読むことで分かること
HSPとは?
・Highly Sensitive Person(ハイリ―・センシティブ・パーソン)の略称で、一言で表すと「繊細・感受性が豊か」といった気質を持った人のこと
・アメリカの心理学者「エイレン・N・アーロン博士」が提唱した気質
HSPは病名などではなく、「その人の生まれ持った気質・特性」いわば「性格の一部」です。
HSPの特性チェック
アーロン博士が提唱したチェックリストはこちらです。
質問のうち12個以上当てはまった方はHSPの気質がある傾向があるということです。
・自分を取り巻く環境の微妙な変化によく気付くほうだ
・他人の気分に左右される
・痛みにとても敏感である
・忙しい日々が続くと、ベッドや暗い部屋など、プライバシーが得られ刺激から逃れられる場所に引きこもりたくなる
・カフェインに敏感に反応する
・明るい光や強いにおい、ざらざらした布地、サイレンの音などに圧倒されやすい
・豊かな想像力を持ち、空想にふけりやすい
・美術や音楽に深く心を動かされる
・とても誠実である
・すぐに驚いてしまう
・人が何か不快な思いをしているとき、どうすれば快適になるがすぐ気づく
・一度に沢山のことを頼まれると嫌だ
・ミスをしたり、忘れ物をしたりしないようにいつも心がけている
・暴力的な映画やテレビ番組は見ないようにしている
・あまりにも沢山のことが自分の周りで起こっていると、不快になり神経がたかぶる
・生活に変化があると混乱する
・繊細な香りや味、音楽を好む
・普段の生活で、動揺を避けることに重きを置いている
・仕事をするとき、競争させられたり、観察されていると、緊張していつも通りの実力を発揮できなくなる
・子どもの頃、親や教師は自分のことを「敏感」とか「内気」と思っていた
私の場合は、実際に数えてみると15個当てはまり、特に「仕事をするとき、競争させられたり、観察されていると、緊張していつも通りの実力を発揮できなくなる」という項目にとても共感しました。
もし「分かる!!」と共感できるチェック項目があり、対処法を知りたいと感じる方にはぜひ本書を手に取っていただきたいと感じます。
アーロン博士は、初めのチェックリストで当てはまった個数が少なかったとしても、以下の「4つ側面」がある場合は「HSP気質がある」と紹介しています。
深く処理する
過剰に刺激を受けやすい
感情の反応が強く、特に共感力が高い
些細な刺激を察知する
深く処理する
・1つの物事に対して深く考える
・色々な可能性を考えすぎて、行動に移せない
・相手の何気ない言葉に対して深く捉えたり、考えすぎてしまう など
過剰に反応を受けやすい
・大きな音、眩しい光、強い匂い、自分に合わない服の感触に過敏に反応する
・人ごみや大人数でいると疲れやすい
・1人で過ごす時間や静かな時間が必要
・サプライズパーティーが苦手
・人に見られていると緊張して、普段の力が発揮できなくなる など
感情の反応が強く、特に共感力が高い
・涙もろい
・相手の考えていることがなんとなく分かってしまう
・些細な間違いに強く反応する
・親しい相手だけでなく、初対面の相手のストレスや不快感に気付きやすい など
些細な刺激を察知する
・小さな音、かすかな匂いなどに気付く
・人や場所の、外見上の小さな変化に気付く
・声のトーン、視線、嘲笑い、励ましなどに築く など
HSPの方は、五感(視覚・聴覚・味覚・嗅覚・触覚)のいずれか、または複数が敏感であることが多いようです。
周りの変化や感情を、無意識に感じとることができることで人一倍疲れやすいことも多いですが、逆に「好きな音楽や風景を堪能できる」「自分を大切にしてくれる人の気持ちを感じられる」など五感をフルに使えるプラスの面もたくさんあります。
HSPによく見られる特徴と対処方法
ここまでチェックリストや4つの側面を見てきましたが、「具体的にHSPによく見られる特徴ってなんだろう」と感じる方も多いかしれません。
次は本書に載っている「HSPによく見られる特徴」と「対処方法」をご紹介します。
答えがない答えが苦手
気になったらとことん追求することが多く、納得のいくところまで答えを出したいと感じることが多い。
そのため、明確な答えが出てこないことが苦手と感じる。
<対処法>
・追求しすぎてつらく感じる場合は、いったん考えることをやめてみる
・完璧じゃなくてもいいと思うようにする(曖昧さを受け入れる)
・今、本当に必要なことなのか客観的に考えてみる(不安から、とにかく情報を取り入れているだけの場合もある)
刺激過多になりやすい
深く考える、刺激を受けやすい、些細な変化に気付きやすいなどのHSPの特性から、普通に暮らしているだけでも刺激過多になりやすく、疲れやすい傾向がある。
神経が高ぶりやすく、緊張する場面だけではなく、楽しい場面でも情報を受け取りすぎるとぐったりすることが多い。
<対処法>
・「楽しいことでも疲れることがある」ということを頭の片隅に置いておく
・「少し疲れた」と感じたら、こまめに休息を取る
・自分なりの休息方法を考えておく(トイレで長めに休憩する、好きな漫画を読む、外の空気を吸うなど)
「頑張れ」は重荷になることがある
本来は励ましの言葉だけれど、「相手に期待されている」というプレッシャーを感じ、「相手の気持ちに応えなければ」と重荷に感じることが多い。
また、「今よりもっと頑張らなければ」「今の自分の頑張りが足りていないからそう言われるの?」とハードルを上げてしまったり、言葉の意味を深く捉えすぎてしまい、無理に頑張ってしまうこともある。
<対処法>
・「相手の期待は相手のもの」と考え、自分のできる範囲でやってみる
・できていることに目を向け「十分頑張っているね!」と自分を認めてみる
危機管理能力が高い
「深く物事を考える側面」と「危機回避能力の高さ」から、現時点から見た時にどのようなリスクがあるかを考えることが多い。
暮らしや仕事においてプラスになる場合も多いが、考えすぎて必要以上に不安に感じてしまったり、不安が大きくて行動に移せないこともある。
<対処法>
・「今 必要な危機回避策」ができたらOK!とする
・「不安の80%は起こらない」という研究結果を頭の片隅においておく(16%:準備しておけば対応可能なこと、4%:実際に起こること)
今回、ご紹介した内容の他にも、「人間関係の〇〇の場面で△△と感じる」「恋愛における〇〇の場面で△△と感じる」など、様々な場面に合わせてたくさんの特徴と対処方法を紹介されていました。
暮らしの中で「自分の感覚が理解されずらい‥」と感じている方にとって、自分の感覚を代弁してくれる(共感してくれる)内容が多いため、読むだけで気持ちが軽くなると感じました。
ストレスが溜まった時に起こりやすいこと
さらに五感が敏感になる
ストレスにより、神経が高ぶった状態が続くことで元々敏感な五感が過敏になりやすい。
<具体例>
・視覚:部屋のライトが眩しく感じる
・聴覚:外の音や、話し声が大きく聞こえてうるさく感じる
・味覚:苦手な味を顕著に感じ、食べられなくなる
・嗅覚:苦手な匂いで気持ちわるくなる
・触覚:肌がピリピリしたり、着ている素材によっては嫌悪感を感じる
ネガティブ思考まっしぐらになる
周りの感情や、自分の過去の経験などを深く考える傾向があり、ストレスが溜まると、自分にベクトルが向きやすく、自己肯定感が下がりやすい。
<自己肯定感が下がった時に起こりやすいこと>
・自分に自信が持てず、相手と比較して落ち込みやすい
・自分の意見を否定されると、人格否定されているように感じてしまう
・周りが「敵」に見えてしまい、孤独感を感じやすくなる
本書では「ストレスが溜まった時に起こりやすいこと」へ、このような対象方法をおすすめしています。
十分に休息を取ること
ネガティブになった時は、「そう思っているんだね」と気持ちを受け止める
「人は人、自分は自分」と思う
相手の問題(感情)を引き受ける必要はないと思う
HSP気質を持つ方にとって「少し疲れた状態」は、「もう既に結構疲れている状態」に近いのかもしれません。
本書を読んで、「ちょっと疲れたな~」と感じるくらいで、休息を取るのがちょうどいいのかな?と感じました。
この本を読んで行動に移したいと思った内容
自分の取り扱い説明書を作る
自分で自分のことを把握できている人とそうでない人とでは、自分の受け入れ方が大きく異なります。
著書の上戸さんは「自分の取り扱い説明書」を作ることが、自分を好きになり、大切にできるようになる一歩だと語っています。
自分の傾向を見える化することで、体調が悪化したり、心が疲弊する前に対処できる可能性がぐっと高まるようです。
実際に本書を読んでみて、「そういえば〇〇って感じることある!」という気付きが多く、自分の感情を言語化すると気持ちがすっきりしました。
それと同時に、目に見える形になると「次の行動」が自然と見えてくる感覚がありました。
🌟Action Plan🌟
・実際に本書にある質問に答えてみて、自分の考え方の傾向を知る
あなたがストレスを感じる時、身体のどこが不調、過敏になりますか?
→胃やお腹が痛くなる、光や些細な物音に過敏になる
その不調が起きた時、どのようなことを感じやすいですか?
→なにもしたくない、やっていることに意味がないと感じやすい、人に対して興味がなくなりやすい(防衛反応?)
落ち込んだり、いやなことがあった時、平均して何時間考えますか?
→解決の目途が立つまで、または自分で納得できる答えが出るまで
体調が良い時、周りの環境はどのような状態ですか?
→気持ちを理解してくれる人がいる、頑張る理由が明確にある、必要とされている感覚を感じる
暮らしがうまくいっていると感じている時、どのようなことを感じやすいですか?
→誰かのためになにかをしたい、挑戦してみたい、やってみたらできるかも!
何をしているときに落ち着きますか?
→パートナーとのんびりしている時、自然の中にいる時、好きな音楽を聞いている時、静かな環境で読書している時
心身ともに調子が良い時、どんな行動をしていますか?
→自分の行動を振り返る、健康のためになにかをする、色んなことに挑戦したくなる
実際に自分の心の状態を振り返ってみると、初めて気付く感覚もあり「こういう時ってこう感じているんだ!」という発見がありました。
心地よく過ごせる環境や関わりのきっかけになると感じました。
今回は、書籍「HSPの教科書」のご紹介でした。
友だちに自分の感じたことを伝えると、たまに「天然だね~(変わった考え方だね)」と言われることもあり、悩みの一部になっていた思春期。
そのため、一般常識を身に付けようと勉強したり、周りに合わせて「同じようになろう」と努力した時期があります。しかし、本当の自分ではないという気持ちから、度々苦しくなっていました。
それから数年後、HSPという言葉に出会ってから、ただの性格の一部(気質)ということが分かり、「自分のままでいいんだ」と腑に落ちた感覚がありました。
深く考えることも、色々な変化に気付くことも、自分にしかない長所なんだと気付けたとき、とても安心したことを覚えています。
「なんだか生きづらいな」と感じる方にとって、暮らしやすくヒントがたくさん詰まった本書。
自分らしく生きたいと感じている方、自分の心との向き合い方を知りたいという方におすすめの一冊です。
書籍の内容が気になっていた方の、少しでも参考になる内容があればとても嬉しいです。
\他にも暮らし・節約など身軽な暮らしに役立つ、いろいろな本を紹介しています/
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