10年の学びは宝物
私が幼稚園の先生だった
10年の間、
いろんな子ども達と出逢いました。
登園して来ると、泣いて
担任の私の手をずっと離さずにいたS子ちゃん。
先生なんか嫌いだ〜!と言って
私の手を払いのけたD君。
幼稚園に行きたくないと、登園拒否のMちゃん。
毎朝、家までお迎えに行きました。
3歳の弟が、踊ってるのを見て
「可愛い…」と言って涙ぐんでいた
4歳のM美ちゃん。
幼稚園で、絶対に喋らない、
声を出さないけど、
生活発表会のステージで、頑張って小さな声で一言、台詞を言ったTちゃん。
給食を食べ始めたら必ずトイレに行きたくなるU君。
卒園前の思い出の作文で、
「先生ありがとう!」
と書いてくれたJ子ちゃん。
お絵描きが大好きで、
大人顔負けの「遠近法」を使って
先生達を驚かせたK君。
家庭訪問で、次のお友達の家までずっと案内してくれたYちゃん。
音楽フェスティバルで、
難しいパートのドラムを
何度も練習して
手にマメを作って頑張ったCちゃん。
卒園式でポロポロ泣いてたF子ちゃん。
思い出すと止まらなくなってしまいます。
あの時の、あの子達に、
保護者の皆さんに、
半人前だった私を
一人前の幼稚園の先生に
育ててもらいました。
そんな私が
我が子を育て
孫が生まれて…
あの頃を思い出しながら…
孫と一緒に
アンパンマンを折り
迷子の迷子の子猫ちゃん〜♪と
オモチャのピアノに合わせて歌う。
つくづく思います。
人生に無駄なことは一つもないのだと…
ひとクラス30人の担任
10年…
愛すべき
300人以上の子ども達と
出会い、学び、泣いて、笑って
幼稚園の先生だった10年間は
私の人生の宝物なのです。
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